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【コラム】 ところで時効制度って何のためにあるのか?

刑事時件の発生から一定の期間が経過すると検察官に起訴されない「公訴時効制度」の廃止や時効になるまでの期間の延長を検討する勉強会が、法務省内部で開かれるという。そもそも、公訴時効は、2005年の改正刑事訴訟法で期間が延長されたばかりだ。なぜ今、制度を見直すのだろうか。元検事で弁護士の大谷隼夫氏に聞いてみた。

「時効とは、どんな状態でも長く続くとそれが社会の秩序の一部となるから、一定期間が経過すると、これを覆すことを認めないという制度です。民法や刑法にも時効制度があるのですが、なかでも、公訴時効制度は、犯罪者でも長年社会の中で暮してきたのなら、不安定な地位にいつまでも置くべきではない、という考え方によっています。さらに、年月の経過による証拠の散逸、処罰感情の希薄化なども理由となっています」

では、なぜ再度、時効制度を変えようとするのですか?

「凶悪犯罪の場合、社会の処罰感情は容易に薄れません。犯罪者に必ず罰を与えることこそ社会秩序の維持に不可欠という声は高まっています。また、科学捜査の進展により証拠収集能力は格段に向上しています」

制度変更でどんな影響があるんですか?

「決して逃げきれないから早く処罰を受けるべきだ、と犯人に自覚させることができます。また、刑事事件とされる行為は民法では不法行為にあたります。その損害賠償請求権の時効は“損害と加害者を知った時から3年”ですから、犯人検挙の期間が長くなれば被害者に有利です。ただし、“不法行為から20年で請求できなくなる”ので、この点は改正されるべきかもしれません」

昨年末から施行されている刑事裁判への犯罪被害者参加制度や損害賠償請求制度は、被害者や遺族の立場を重視したもの。市民の裁判への直接参加を実現する裁判員制度も、始まりは社会常識への配慮だった。となると、制度の変更は現実味がある。「真犯人、30年目の独白」なんて週刊誌記事はありえない時代が来るのかも。
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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