どこに消えた？中川「酔っ払い」前大臣

●事務所の「入院」説明に地元も政界も半信半疑

　中川酔いどれ前財務相（５５）の辞任劇から、１週間が過ぎた。辞任して以降、その姿を目にした者は政界広しといえども、誰ひとりとしていない。

「中川事務所は表向き、『辞任表明直後に入院した』と説明していますが、具体的な入院先や病名を一切、明かそうとしません。親しい政治家はおろか、後援者にも居場所を伝えていない。そのため、政界は『本当に入院したのか』『どこかで、酒を飲んでいるんじゃないか』と、半信半疑です」（政界関係者）

　中川氏は今どこにいるのか。中川氏の政策秘書の携帯電話を鳴らしてみた。以下、一問一答。

――入院先を伏せる理由は何か。

「理由なんて答える必要はない」

――本当に入院しているのか。

「もちろん。辞任直後から検査入院している」

――検査とは何か。

「いろいろ。それこそ、いろいろです」

――アル中の検査も含まれるのか。

「あっ、別の電話が入った……」

　そう言い残すと、秘書は一方的に電話を切ってしまった。

　あれだけ世間に恥をさらしながら、中川本人から選挙区の北海道・帯広や十勝の後援者への謝罪の言葉はほぼゼロ。十勝連合後援会の有塚利宣会長は「十分過ぎるほどのお詫びの電話をいただいた」と強調するが、多くの後援者はカヤの外に置かれ、今もカンカンだ。

「辞任以前も、選挙情勢は苦戦が伝えられていたが、あの酩酊会見が決定打。今や地元は選挙より、中川氏が“まさかの事態”を起こさないかと心配しています。父・一郎氏は５７歳で非業の死を遂げたが中川氏もその年齢まで残り１年半。本人も『父がすべての手本』と言ってきただけに、不安です」（地元後援会関係者）

　今週末の２８日には、後援会の定期総会で中川氏がお国入りする予定だが、「現在、入院先の許可を得るために調整中」（中川昭一・帯広事務所）とのこと。この日も後援者に頭を下げられないようだと、いよいよ政治生命はオシマイだ。

（日刊ゲンダイ2009年2月25日掲載）