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「過ち犯した」グリーンスパン氏認める 「マエストロ」の面影なく (2/2ページ)
このニュースのトピックス:テロ
「日本型デフレを防ぐためだった」という超低金利策はしかし、住宅ブームを過熱させた。市場開拓の切り札がサブプライムローンだった。金融機関はローンを証券化して世界中の投資家に販売し、大量の資金が米住宅市場に環流された。
借り手の返済能力を超えたお金を貸し込む営業が横行する。だが、グリーンスパン氏は監督権限を行使せず、過熱する証券化やデリバティブ(金融派生商品)取引に規制を加えることもなく、06年1月、退任した。持ち家を失ったサブプライム難民が続出し、景気後退入りも確実な今、「原因は不十分な規制にある」(スティグリッツ・コロンビア大教授)という批判が高まっている。
ただ、規制緩和による住宅市場拡大は当時の「議会の意思」(グリーンスパン氏)でもあった。大統領選の投票を来月4日に控え、同氏が「スケープゴート」になったという側面も否定できない。