文部科学省は25日、子どもの携帯電話利用について初めて実施した大規模調査の結果を公表した。事件やトラブルの舞台にもなっている自己紹介サイト(プロフ)の公開経験(パソコン含む)がある高校2年生は44・3%に達する一方、子どもに公開経験があると思う親は16・5%にとどまるなど、親と子の認識ギャップが浮かんだ。
調査は昨年11~12月、全国の小6、中2、高2の計約1万7000人と、その保護者を対象に実施。約1万人ずつから回答を得た。
プロフ公開経験は中2では13・9%だが、経験があると思う親は7・3%で、約4割はプロフ自体を知らない。どの学年でも女子の方が経験割合が高く、高2女子は58・1%で男子より30ポイント以上高い。
個人日記など「ブログ」の公開経験がある高2は41・6%に上るが、経験があると思う親は19・0%。携帯電話所有者のうち「家庭でルールを特に決めていない」と答えた高2は54・0%いたが、親では26・2%で、文科省は「親が言っていることを子どもはルールだと認識していない。コミュニケーション不足が表れている」と指摘している。
また、携帯電話で1日30件以上メールを送受信している割合は、小6が7・2%、中2が33・5%、高2が27・6%。午後11時までに就寝する割合(中2)は30件未満だと42・8%だったが、30件以上では25・3%に激減した。
所有率は小6が24・7%、中2が45・9%、高2が95・9%だった。【加藤隆寛】
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■ことば
プロフィルサイトの略称。運営会社によって形態は異なるが、携帯電話やパソコンからアクセスし、主に匿名で性別や年齢、趣味、居住地域などを書き込む。共通の趣味を持つ人や異性と簡単に知り合える半面、プロフでの出会いをきっかけにしたわいせつ事件なども増加している。
毎日新聞 2009年2月26日 東京朝刊