TOP >> SPECIAL >> 戦極 國保尊弘広報インタビュー後編「他のメジャースポーツとの違い?一本に組織化されていないというところ。アマチュアがピラ....

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――三崎選手は戦極とStrike Forceの両方に出場していくと思いますが、こうした選手の方向性についてはどのように考えていますか。
國保 当然、選手と話して選手のためになるならば。三崎選手も、「アメリカでこういう理由でチャンスを試してみたい」と話してくれて、我々にとってもアメリカで試合をした経験が今後に活きてくればと。やっぱり今しかあげられないチャンスだと思いますし、チャンスがあるならぜひというところで。ましてや、Strike Forceはラドゥイック選手の件に関しても協力していただいている団体ですからね。
――Strike Forceと連動して、三崎和雄の一つのドラマを作るという可能性もある?
國保 ドラマは三崎和雄本人が自分で書いていかなきゃいけないと思いますが、アメリカに渡ってドラマの中のアメリカのページができたとしたら、これは我々戦極にとっても当然プラスなことでしょうし、そこでいい試合をして勝ってきてくれれば、なおさらページ数が増えるでしょうね。
――プラスにとらえているということですね。
國保 そうです。マイナスにとらえるところは一つもないです。スケジュールも調整できる状況ですし。
――三崎選手の次回の戦極出撃は、いつごろになりそうですか。
國保 6月を海外と日本のどちらで、というところで今、調整しています。
――吉田、五味、三崎、この3人がメインどころをしっかり固めるとして、あとに続く選手では誰に期待していますか。
國保 そこに藤田(和之)選手もいると思うし、とはいえもっと若い選手たちが頑張ってきてくれないといけないとも思っていますから、毎回、毎回、1人でも2人でも3人でも、日本の選手にチャンスをあげたいと思っています。いろいろなところで活躍した選手たちが、何人かずつ上がっていって、そこから先は僕らがチャンスを与えるだけですから。そのチャンスをどんどんつかんで、メイン、セミメインでやれるような選手たちが出てくればいいですよね。
――第二陣に出場する北岡悟選手や光岡映二選手も、期待できそうですか。
國保 北岡選手、光岡選手ともに、どういう結果を残してくれるかやってみないとわからないですけど、もちろん期待していますよ。ライト級ということでは、どうしても五味選手を追いかけるような階級だと思いますけど、誰もが「五味選手との戦いが見たいよね」というような状況を早く作って欲しいと思っていますし、そういった環境は勝ってくるなら作ってあげたい。
――今後も、名前はなくとも実力があってイキのいい選手が何人か上がってきそうですか。
國保 最初から名前のある選手はいないですからね。僕らは本当にチャンスを与えることしかできない。やるのはもちろん選手。ですから川村選手も厳しい相手だったと思うんですけど、チャンスをモノにして。また次も勝てば、一躍名前も上がってくると思うんですよ。チャンスをまずモノにするのは選手、チャンスを与えるのは僕ら。
――話は少し変わりますが、國保さんはJ-ROCKでスポーツマネージメントのお仕事をされています。野球やサッカーなど、格闘技以外のスポーツにも精通されていると國保さんから見て、他の日本のメジャースポーツと格闘技の違いについて、どのように感じていますか。
國保 たくさんありますが、まず一つは、一本に組織化されていないというところ。アマチュアがピラミッドになっていないというところが大きな違いですね。これがもっとしっかりしてきて、アマチュアの大会からいろいろな企業がサポートしてくれるようになったり、テレビ局がついたりすれば、競技としてもっと認知される。競技として認められてくると、また全然違うものになると思うんですけど。
――ややもすると競技よりもイベント主体という雰囲気が出てきている。やはり競技主体になったほうがいいとお考えですか。
國保 これは良い面と悪い面があると思いますけど……。競技主体の中でイベント性を出していくことはできると思うんですよ。それが、僕らが言っている「リアルな戦い」。これが一番です。ある意味、そこが競技といえば競技なんですよ。それをもっと、1の戦いを10に見せるような。観ている人たちも好奇心を煽らされたりとか、楽しんでもらったり凄いなと思ったり、感動したりっていうシチュエーションを作れるような演出をできるだけするのが僕らなのかなと思っているから。野球にしても、鳴り物の応援をすることによってみんなが盛り上がっていますよね。映画にしてもテレビにしても、BGMがあることによって悲しいシーンは悲しい、楽しいシーンは楽しいと感じられる。競技だけでは、まだなかなかファンもついていけないところがあるでしょうね。ですから、もう少しアマチュアの競技があって、上の方はプロという形で、イベント性をもっと持たせてもいいんじゃないですかね。

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