2009年2月26日 19時0分更新
広島県内の高校教諭などが卒業式や入学式の「君が代」斉唱で起立しなかったことを理由に戒告処分を受けたのは不当だと訴えていた裁判で、26日、広島地方裁判所は「処分は不合理とは言えない」として原告の訴えを退ける判決を言い渡しました。
この裁判は広島県内の高校教諭など45人が、入学式や卒業式で、「君が代」を斉唱する際に起立しなかったことを理由に広島県教育委員会から戒告処分を受けたのは、懲戒権の乱用だとして処分の取り消しなどを求めていたものです。26日の判決で広島地方裁判所の橋本良成裁判長は「起立の職務命令に教職員である原告が従わずほかの参加者に影響を与えれば、式典の円滑な進行が妨げられる」と指摘した上で、「処分は不合理とは言えない」として、原告の訴えを退ける判決を言い渡しました。裁判で原告は「君が代の斉唱で起立するよう命じるのは、憲法が保障する思想や良心の自由を侵害するものだ」と主張していましたが、裁判長は「起立は儀礼的な行為であり、特定の考えを強制するものではない」として、憲法違反にはあたらないという判断を示しました。
教育現場での日の丸・君が代をめぐっては、各地でさまざまな裁判が起こされています。
平成18年には東京地方裁判所が「君が代の強制は違法だ」とする判決を言い渡しました。
しかし君が代のピアノ伴奏を教師に命じることの是非が争われた裁判で、おととし最高裁が「思想や良心の自由を侵害しない」という判断を示してからは、同じような裁判で原告側の敗訴が続いています。