最終更新: 2009/02/26 12:16

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銀座眼科レーシック手術集団感染 中央区保健所、当面の間の診療禁止を通達

東京・銀座にある眼科の診療所で、近視を矯正する手術を受けた患者67人が、角膜炎などに感染していることがわかった。保健所は、医療器具の消毒が不十分だったとことが原因と発表している。
25日午後4時ごろ、銀座眼科の溝口朝雄院長は「医師として、やはり問題があったと思います」、「自分が器具の点検、整備などをきちんとしていなかったのは事実なので、深くその点は反省しております」と述べた。
集団感染を引き起こした東京・中央区にある「銀座眼科」。
2008年9月以降、銀座眼科でレーシック手術を受けた患者639人の1割にあたる67人が、感染性角膜炎など異常を訴え、2人は入院した。
レーシック手術とは、目の角膜にレーザーを当て、視力を矯正するもので、手術時間が短く、日帰りも可能とあって注目を集めている。
銀座眼科は、9万5,000円という格安の料金で、インターネットを通じ宣伝していた。
しかし、銀座眼科で手術を受けた人は「目がすごい炎症しちゃって、痛くて開けられない状態」、「『医療ミスですか』と言ったら、『そう言われても過言ではない』って言ってたんで」と話した。
保健所は、医療機器の消毒不十分が原因としたうえで、診療所の衛生管理に問題があったと指摘した。
角膜の表面をめくる「マイクロケラトーム」という器具の消毒が不十分だったため、感染が拡大したとみられる。
銀座眼科で手術を受けた人は「『水で消毒している』と言うわけですよ。何で消毒しているんですかと聞いたら、水蒸気だか水で消毒していると。びっくりした」と話した。
銀座眼科の溝口院長は「器具の洗浄、滅菌等をいろいろ変更しまして、自分の勝手な解釈ですが、感染症は起きるはずがないと思い込んでいた」と話した。
本来、目の手術には、よりいっそうの注意が必要とされる。
慶応大学医学部の坪田一男眼科医は「目というのは血管がないので、基本的に感染しやすいんですよ。だから気をつけないといけない」、「細菌が目に入っちゃうんですよね。機械が消毒されていない、手が消毒されていない。また、空気が汚れているとかね、どれか1つでも駄目だったら、問題になります」と話した。
集団感染を引き起こした今回の事態に、石原都知事は「病院そのものがずさんだね。そういうことがあっちゃならないことだよね」と話した。
保健所は、当面の間、診療禁止を通達した。
厚生労働省は、レーシック手術を行う全国の医療機関に感染防止の徹底を指導するよう、各自治体に通知した。

(02/26 00:16)


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