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郵便割引不当利用:朝日広告が印刷--悪用報道後受注

 障害者団体の定期刊行物に適用される郵便割引制度「低料第3種郵便物」が悪用され、企業のダイレクトメール(DM)広告が格安で郵送されていた問題で、朝日新聞の関連会社「朝日広告社」(東京都中央区)が、制度を利用したDM17万通の印刷業務を受注していたことが分かった。

 朝日広告社によると、昨年10月に取引先のスポーツ関連品販売会社(大阪市)の依頼を受け、制度を利用している都内の福祉事業支援団体を見つけて紹介した。

 低料第3種は、刊行物の8割以上が有料購読されていることが条件。この福祉団体は、朝日広告社側に条件を満たしていると説明したという。

 大阪市の会社は従来、通販会社「ウイルコ」(石川県白山市)を通じてDMを発送してきたが、低料第3種の悪用問題が朝日新聞に報じられてウイルコに断られたため、朝日広告社に団体の紹介を依頼したという。朝日広告社の社員は悪用問題の報道を知っており、発送業務を請け負わなかったが、封筒とチラシの印刷は受注。約370万円を売り上げたという。【苅田伸宏】

毎日新聞 2009年1月9日 東京朝刊

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