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【人、瞬間(ひととき)】あの本 書評家・児玉清さん(75)(下) (2/2ページ)
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海外紙などの書評を頼りに、ニューヨークやパリなどの書店に飛ぶようになった。「書評を読み比べたりするのも楽しいですよ」。ボストンバッグいっぱいに本を詰めて家に帰ってくると、ごろりと寝転がって読む。至福の時。
「楽しく読みこなすコツは、辞書をあまり引かないこと。日本語訳がはっきりしなくても、言葉のニュアンスから類推して、情景を思い浮かべる。想像力をふくらませる。外国語の本だと、より頭を使うでしょう。面白くて仕方がない」
人並み外れた読書経験が培った博覧強記ぶりは、テレビの書評番組などでいかんなく発揮されている。翻訳本の巻末に解説を依頼されることも。そんな本の虫は、やはり小説が好きだという。
「小説は現代社会を切り取っている。米国なら米国の社会の実情が見事に分かる。小説を読めば現実がそれだけ際立ってくるし、自分が見たモノだけが現実ではないと気付く」
続けて言い切った。
「小説を読まない国には未来はありません」
=敬称略(文・村上智博)
(おわり)