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毒物カレー事件 真須美被告側は改めて無罪主張 上告審弁論

2009.2.24 20:03
このニュースのトピックス刑事裁判
和歌山カレー事件発生当時、買い物して帰る林真須美被告=平成10年8月26日和歌山カレー事件発生当時、買い物して帰る林真須美被告=平成10年8月26日

 和歌山市で平成10年、4人が死亡し63人が急性ヒ素中毒になった毒物カレー事件で、殺人や殺人未遂などの罪に問われ、1、2審で死刑判決を受けた林真須美被告(47)の上告審弁論が24日、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)で開かれた。弁護側は改めて無罪を主張、検察側は上告棄却を求めた。判決期日は後日指定されるが、早ければ今春にも言い渡される見通し。

 弁護側は「カレー事件で林被告を犯人とする決定的証拠はない」と主張。「ほかの事件はいずれも金が絡むが、カレー事件は不特定多数を狙ったもので、質が違う。動機もなく真犯人は確実にいる」と結論づけた。さらに、混入されたヒ素と林被告周辺から見つかったヒ素を同一とした鑑定には疑問があり、目撃証言も着衣や髪型から、林被告とは別人だとした。

 一方、検察側は「ヒ素の鑑定結果に疑問を差しはさむ余地はなく、目撃証言も信用できる」と述べた。

 林被告は捜査段階から無罪を主張。1審では黙秘を続けたが、2審で一転、事件当日のアリバイなどを供述、ヒ素を混入する機会はなかったなどと主張した。

 林被告と犯行を直接結びつける証拠はなかったが、1、2審ともヒ素の鑑定結果などから、「犯人であることを疑うことは余地はない」と判断。林被告側は「ほかにもヒ素を混入できた人物はいる」などとして上告していた。

 この日の弁論には遺影を手に遺族が傍聴。「カレー事件から10年はあまりに長い。1、2審と同じ判断が出ることを心から願う」とのコメントを発表した。

 また、林被告の支援者らは今月14日、東京都内で集会を開き、「私は犯人ではなく、強い決意で過ごしている。真犯人は名乗り出てほしい。早く子供たちの元に戻りたい」との林被告の手紙を読み上げた。

 2審大阪高裁判決によると、林被告は10年7月25日、地域の夏祭りに調理されたカレーにヒ素を混入。これを食べた4人を殺害し、63人を急性ヒ素中毒にさせるなどした。

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和歌山カレー事件発生当時、買い物して帰る林真須美被告=平成10年8月26日
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