芸能

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

楽屋ばなし:尾上松緑 魚屋宗五郎役に初挑戦

 尾上松緑が3月の国立劇場で「新皿屋舗月雨暈(しんさらやしきつきのあまがさ)(お蔦殺しと魚屋宗五郎)」の宗五郎役に初挑戦する。五代目尾上菊五郎が初演し、六代目菊五郎から二代目松緑(現松緑の祖父)が受け継いで生涯のあたり役とした。現・菊五郎の監修になる。

 魚屋の宗五郎の妹お蔦が奉公先の旗本に不義の疑いで手討ちにされた。冤罪(えんざい)と知った宗五郎は酒を飲んで暴れ、磯部の屋敷に乗り込む。

 「思い入れの強い役のひとつです。祖父のあたり役ですが、よく見ているのは菊五郎のおにいさんのもの。一から教えていただき、世話物の息を覚え、江戸のにおいや風情をつかみたい」

 宗五郎が断っていた酒を飲んで次第に酔っていくくだりでは、父や祖父が用いた湯飲みなどを用いる予定だ。「演じるというより、どこまで宗五郎になれるか。予定調和になりすぎてはいけない。千秋楽を迎えた時に、やっと第一歩を踏み出せるかもしれない。それぐらいの気持ちで臨みます」。3月5~27日。問い合わせは0570・07・9900へ。【小玉祥子】

毎日新聞 2009年2月25日 東京夕刊

芸能 アーカイブ一覧

 

特集企画

おすすめ情報