昨年7月29日のエントリーで、「新しい歴史教科書をつくる会」の新しい発行元「自由社」(石原萠記社長)の登記上の本店が石原社長の自宅(練馬区谷原●-●-●)で、監査役は石原社長の妻…そんな教科書会社どこにもない、と書きました。そのことで先日、「永田町関係者」とおっしゃる方から情報募集メールアドレスに連絡をいただきました。「ブログで指摘されたためか、あわてて9月12日に文京区水道2-6-3を本店に同じ自由社という名称の会社が設立されています。社長は加瀬英明氏」「ところが石原萠記社長の従来の自由社も解散せずに並立しています」と、登記簿が添付されていました。
驚いて私たちも登記簿を取ってみました。確かに自由社(石原萠記社長)と自由社(加瀬英明社長)が両方存在しています(便宜上、前者を自由社A、後者を自由社Bと呼ぶこととします)。役員は次の通りです。
自由社A 登記上の本店=東京都練馬区谷原●-●-● 昭和48年10月20日設立
代表取締役 石原萠記(日本出版協会理事長、日本対外文化協会副会長)
取 締 役 有馬克彦(全国栄養士養成施設協会常務理事、日本出版協会理事)
取 締 役 加瀬英明(外交評論家、自由社B社長)
監 査 役 石原信子(石原萠記社長の妻)
自由社B 登記上の本店=東京都文京区水道2-6-3 平成20年9月12日設立
代表取締役 加瀬英明(外交評論家、自由社A取締役)
取 締 役 植田剛彦(著書で慰安婦強制連行説を主張する親韓派ジャーナリスト)
取 締 役 松本謙一(前「つくる会」東京支部長。シンポで小林よしのりさんに野次を飛ばした 男)
取 締 役 石井弘子(作家の石井竜生の妻、井原まなみの本名。朝日新聞社の懸賞論文で 準入選)
監 査 役 三堀 清(弁護士、パチンコチェーンストア協会の法律分野アドバイザー)
これは一体どういうことでしょうか。登記上の本店を石原社長の自宅から実態に合わせて変更するなら移転登記すればいいだけの話で、新たに会社を設立する必要はありません。自由社Aが倒産して新社を設立したのかというと、自由者Aは登記されたままです。
商業登記法27条は
商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所(会社にあつては、本店。以下この条において同じ。)の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。
と定めています。
要するに、同じ場所に同じ名前の会社を登記できないということです。自由社Aの登記上の本店は練馬区谷原の石原萠記社長の自宅ですが、石原社長の自宅はオフィスとして機能しておらず会社は文京区水道2-6-3にあるのですから、自由社Bを文京区水道2-6-3に設立するのは、違法ではないにせよ法の趣旨には反していることになります。
なぜ法律が同じ場所に同じ名前の会社を作ることを禁じているかというと、説明するまでもなく、その会社と取引や契約をするときに相手が確定できないからです。「永田町関係者」さんは、自由社Aと自由社Bの両方の役員になっている加瀬英明氏について「経営者としてのモラルを問いたくなります」と書いてこられましたが、同感です。
別に自由社Aや自由社Bの取引先のことなど私たちの知ったことではありませんが、問題は教科書検定です。つくる会Webニュースによると、自由社Aは昨年4月17日に中学校歴史教科書を検定申請しています。通常ならこの3月下旬か4月上旬に結果が発表されますから、今が大詰めの段階とみられます。
自由社Bは昨年9月設立ですから、検定申請したのは自由社Aなのですが、自由社Bの登記簿を見ると、目的欄に「教科書並びに教育図書の出版及び販売」とありますから、教科書を発行するのは自由社Bなのでしょうか。しかし、つくる会が平成19年9月9日に発表した「日本国民へのアピール」には「伝統ある保守系の出版社・自由社が名乗りをあげ、つくる会の教科書を発行していただけることとなりました」とありますから、教科書を出すのは昨年9月にできたばかりで伝統のない自由社Bではないはずです。
頭が混乱してしまいます。文部科学省は自由社Aと自由社Bのいったいどちらと検定のやり取りをしているのでしょうか。まさか、自由社Aからの検定申請を審議していたら、知らない間に相手が自由社Bにすり替わっていたということはないでしょうね。こんな不可解なことをしている自由社Aと自由社Bは教科書発行者の要件を満たしているのでしょうか…。
文科省だけではありません。藤岡信勝さんや西尾幹二さんたちが福本修也弁護士を代理人にして扶桑社を訴えている出版差し止め訴訟で、裁判官は自由社Bの存在を知っているのでしょうか?
関係者の方、どういう事情なのか、情報募集メールアドレスにこっそり連絡してください。それから、法律や経営に詳しい方、一般論として、こういう手続きを取る奴は何を企んでいるのか、解説していただければ幸いです。「永田町関係者」さん、ありがとうございました。今後も連絡を取り合いましょう。
※自由社Bの役員の顔ぶれを見て驚いた方も多いと思います。その素性を次回以降お伝えします。
※日本教育再生機構を騙って、沖縄の少女をレイプせよとか教科書関係者の身の安全を保障しないなどと脅した脅迫事件について、たくさんの情報ありがとうございます。引き続き募集しています。脅迫状を受け取った方、犯人について知っている方は情報募集メールアドレスにご連絡いただければ幸いです。まだ被害届や告訴状を出していない方は警視庁に提出してください。
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「新しい歴史教科書をつくる会」本部の移転先のことを1月27日のエントリーで「『日本出版協会』という聞いたことのない組織」と書いたところ、年配の読者の方から「日本出版協会は今でこそ胡散臭い組織に落ちぶれたが、70年安保のころは左翼系書評紙『日本読書新聞』の発行元として有名だった左翼的団体だから、全共闘世代なら名前を知っている人も多いはずだ」というお叱りのメールをいただきました。そこで今回は、読者のご協力と「公的な組織」からの情報を元に「日本出版協会の歴史」を掲載します。
■GHQの手先
日本出版協会の前身は、大東亜戦争開戦前年の昭和15年12月に発足した出版界の国家統制団体「日本出版文化協会」です。18年3月には国家総動員法に基づく出版事業令によって、権限を強めた「日本出版会」に改組されました。
終戦後の昭和20年10月に「日本出版協会」となり(21年5月、社団法人登記)、戦争に協力していた立場から一転して、GHQの手先となって出版界の戦争責任追及を行います。21年1月に講談社、主婦之友社、旺文社など7社を戦犯出版社として追放する決議を行いました(このあたりのことは大阪国際大学名誉教授、岡本幸治先生の『骨抜きにされた日本人―検閲、自虐、そして迎合の戦後史』PHP研究所に詳しく書かれています)。
これらの動きに反発した21社が日本出版協会を脱退して、この年の4月に「日本自由出版協会」(後の全国出版協会、日本書籍出版協会)を結成し、加盟社は増えて日本出版協会は少数派になります(看板は持っているけど少数派に転落したというのは「つくる会」と同じです)。
■左翼書評紙の発行
さて、業界団体としての実体を失った日本出版協会ですが、昭和12年創刊の「日本読書新聞」の発行は続けました。紙面は左翼的で、39年3月9日号では義宮さま(常陸宮さま)と津軽華子さんのご婚約をめぐって「この御両人、どう見ても性的発育不能者。あのほうの夜のことを心配しますね」というとんでもない不敬記事を掲載して民族派から激しい抗議を受けました。
そして、60年安保から70年安保にかけて左翼思想界を扇動し、新左翼(極左暴力集団)の学生から支持されます。「新聞の中の新聞、出版社の中の出版社といわれ、大学祭のスローガンか学生運動の立て看板のような見出しで、左翼学生や文学青年を魅了してきた」(佐野真一『業界紙諸君!』ちくま文庫)。70年安保前後には公称14万部発行した年もあったそうです。
■総会屋の介入
しかし連合赤軍事件以降、部数が急減。昭和50年には大物総会屋の上野国雄氏が理事長に就任します。日本出版協会と総会屋の関係は54年4月24日の衆議院法務委員会でも取り上げられ、社会党の議員が「総会屋の上野氏が占拠しているのは日本出版協会。去年、上野氏は死んだわけでありますが、総会屋がそういう公益法人に顔を出している」と政府を追及しました(国会会議録検索より)。
日本読書新聞は昭和59年12月で休刊となります。原因は日本出版協会事務局長による使い込みです。協会が社屋を建て替えた際(今「つくる会」が入っている建物です)、1600万円の使途不明金が発覚し、Tという事務局長が使い込んでいたことが分かったのです。横領の総額は3500万円以上でした(59年12月22日付日本経済新聞)。
上野氏の死後も総会屋による支配が続きます。昭和60年から1年余りの間、「日本読書新聞を発展的に継承させた」という名目で「Book World」という月刊誌が発行されましたが、その誌面は「出版社の広告は全く見当たらず、それに代わって、トヨタ、日産など、大企業の広告が随所にはさまれており、見る人が見れば、総会屋系の雑誌であることが容易に読みとれる」(『業界紙諸君!』)。この当時の日本出版協会専務理事Y氏は平成2年に大手工作機械メーカーをめぐる利益供与事件で逮捕されました。
冒頭の写真は「噂の真相」平成元年10月号の記事です。日本出版協会に総会屋が入り込んでいて、海部俊樹氏(後の首相)が名目上の会長になっていたが、職員はその事実を知らないし、海部事務所も困惑している―といった内容です。そのほかにもなかなか興味深いことが書いてあります(全文読みたい方は電子書籍←クリック で購入できます)。
■K前理事長と石原理事長
日本出版協会に入り込んだ闇の勢力は登記簿で簡単に確認できます。大物総会屋で左翼系雑誌「創」の最初のオーナーであるF氏の名前もありますが、一番有名なのは理事長を務めたK氏でしょう。K氏は長年ブラックジャーナリズムの世界に身を置き、「政界ジープ」という国会情報紙を経営していた昭和31年、「暴露記事を書くぞ」と言って野村証券など一流企業から計6400万円を脅し取って逮捕されています(「政界ジープ事件」)。43年に摘発された「日通事件」では日本通運側の意を受けて政治家にわいろを渡しています(同年6月25日付東京新聞には「国会に巣食うダニ」という見出しが躍っています)。53年に発覚した航空機汚職「ダグラス・グラマン事件」でも、裏金の仲介役としてマスコミや国会で名前が出ました。
K氏は平成11年9月に退任。所管官庁である文化庁の意向もあり、翌12年6月から今の石原萠記氏を理事長とする「新体制」になりました。しかし現在の理事のうち石原理事長を含む3人の理事就任時期は下記の通りです。
・石原萠記理事長(自由社社長)平成9年6月
・柳沢徳次専務理事(日朝文化交流協会副理事長)平成2年6月
・山田晃理事(株式情報誌「産業と経済」会長)平成元年6月
この3人は「国会に巣食うダニ」((C)東京新聞)と呼ばれたK氏と一緒に日本出版協会を運営していたわけで、完全に血が入れ替わったわけではないのです(10年間K氏と一緒だった山田晃理事が出している「産業と経済」という雑誌←クリック は「手堅く儲ける戦略株式情報誌」だそうです。今度読んでみたいと思います)。
「つくる会」が机を置かせてもらっている日本出版協会が以上のような歴史を持つ団体だということは、所轄の大塚警察署は当然認識しています。しかし「つくる会」は自分たちが警備されるべき対象だと勘違いし、「前の事務所は過激派に放火されて本富士署にお世話になりました。新しい事務所も警戒よろしくお願いします」と要請しているのでしょうか。警察も大変だなあと同情します。
大丈夫ですよ。日本出版協会の中に入っていれば、左翼も闇の勢力も襲ってきませんよ。
※日本教育再生機構を騙って、沖縄の少女をレイプせよとか教科書関係者の身の安全を保障しないなどと脅した脅迫事件について、たくさんの情報ありがとうございます。引き続き募集しています。脅迫状を受け取った方、犯人について知っている方は下記の情報募集メールアドレスにご連絡いただければ幸いです。まだ被害届や告訴状を出していない方は警視庁に提出してください。
project-justice@mail.goo.ne.jp
「新しい歴史教科書をつくる会」の本部がきょう1月30日、東京都文京区水道2-6-3の「日本出版協会ビル」ことマンション「TOP江戸川橋」の2階に移転します。そこは「つくる会」の教科書発行元である「自由社」(石原萠記社長)や、ほとんど活動実態のない「日本出版協会」(石原萠記理事長)、「日本文化フォーラム」が入居しているフロアです。「つくる会」のホームページやFAX通信などで流れた「お知らせ」では「文京区水道2-6-5」とありますが、これは「文京区水道2-6-3」の間違いです(まだ訂正されていません)。ここまでは前回のエントリーでお伝えしました。
その後、自由社を訪問したことがあるという複数の方から情報募集メールアドレスに連絡をいただきました。「つくる会」のお知らせには移転先が「日本出版協会ビル203号室」とありますが、「日本出版協会ビル」こと「TOP江戸川橋」には「203号室」は存在しないというのです。エレベーターを2階で降りるとドアが1つだけあり、そこはワンフロアぶち抜きで201号室だといいます。
そこで、「TOP江戸川橋」の登記簿と各階平面図を見てみました。確かに2階全体の94.25平方メートルが丸々201号室です。ドアは1つしかないのです。
これはどういうことかと言うと、201号室に机や電話などを入れさせてもらい簡単なパーティションで仕切った「つくる会」は、文部科学省や左翼、マスコミなどから「つくる会と自由社は一体だ」と指摘されないよう、姑息にも、存在しない「203号室」を対外的に公表する住所としてでっち上げたのです。
要するに「203号室」というのはキャバレーの「3番テーブル」みたいなもので、ドアを開けて201号室に入ったら、その一角に通され「ここが203号室のつくる会です」…。笑っちゃいますね。番地が違ってるし、部屋番号存在しないし…郵便物届きませんよ。
さて、登記簿によると、この201号室の所有者は「日本出版協会」です。つまり「つくる会」にとって「日本出版協会」は同居人であり大家であるということです。
その「日本出版協会」の専務理事、柳沢徳次さんが日朝文化交流協会副理事長で、拉致事件に関連して名前の出る有名な親北派だという事実を前回のエントリーで紹介しましたが、柳沢徳次さんは万景峰号にも招待されたことがあるそうです。朝鮮総連機関紙「朝鮮新報」の日本語サイトから転載します。
「万景峰92」号/朝・日友好の絆強める
建造・就航五周年を機に初めて横浜港に入港していた「万景峰92」号が3日、祖国を訪問する同胞、朝鮮学校学生らを乗せて出港し、1500余人の同胞らが見送った。同船は5月31日から同港・大さん橋に停泊し、同胞や日本市民の見学者、延2500人を受け入れた。一方、船長ら代表は神奈川県、横浜市を表敬訪問し、日本の各界人士を招いて宴席ももうけるなどして朝・日友好の絆を強めた。(7面に特集)
3日の歓送セレモニーには、総聯中央の権淳徽、金守埴の両副議長と神奈川歓迎委員会委員長の金佑鍾・総聯県本部委員長をはじめとする歓迎委員、地元神奈川をはじめ関東地方の同胞らと、朝鮮学校生徒、日本市民らが参加。乗船した祖国訪問団との間に色とりどりの紙テープを渡すなどして見送った。
これに先立ち、同船が92年6月2日に日本(新潟港)に初入港してからちょうど5年目にあたる2日、カン・スンファン船長ら代表が市、県を表敬訪問。市港湾局の安武啓揮・企画振興部長、吉田紀・県渉外部長らがそれぞれ応対した。
また、同日夜にはカン船長の招待宴が催され、深田肇衆院議員(社民党組織局長)、齋藤勁参院議員(民主党神奈川幹事長)、安部正・県議会議員(社民党神奈川県連合代表)、井上周八・チュチェ思想国際研究所理事長、中小路清雄・日朝学術交流協会理事長、林亮勝・日朝文化交流協会理事長、柳沢徳次・同協会副理事長、渡辺道子・元社会党婦人局長、小川ルミ子・日本婦人会議事務局長、若林凞・朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会事務局長、広瀬礼子・神奈川日朝婦人懇談会代表、安武啓揮・市港湾局企画振興部長、安斎義昭、斉藤正の両県議、竹田邦男県教組委員長ら148人の各界人士が参加した。
カン船長があいさつし、2年連続の大水害で困難な状況にある共和国に対し「日本の人々から人道的支援が寄せられていることに大変励まされている」として謝意を表すとともに、いっそうの友好連帯を呼びかけた。
また安武、深田、齋藤勁、安部の各氏があいさつ。
安部氏は、「水害支援問題をはじめ、日朝両国が様々な問題を抱える今、今回の入港を機に、両国の友好の輪がさらに広がることを確信する」と語った。
船員と神奈川朝鮮歌舞団、東京朝鮮歌舞団が歌を披露すると、それに合わせて踊りの輪があちこちに広がった。
「つくる会」の“友達の輪”も、随分広がりましたね。
※日本教育再生機構を騙った脅迫事件について、たくさんの情報ありがとうございます。引き続き募集しています。脅迫状を受け取った方、犯人について知っている方は下記の情報募集メールアドレスにご連絡いただければ幸いです。まだ被害届や告訴状を出していない方は警視庁に提出してください。
project-justice@mail.goo.ne.jp
「新しい歴史教科書をつくる会」の本部が本郷の地を離れ、文京区水道の「日本出版協会ビル2階」に移転すると、つくる会Webニュースが伝えています(そこには「水道2-6-5」とありますが「水道2-6-3」の間違いです)。日本出版協会ビル2階というのは、つくる会の新しい教科書発行元「自由社」(石原萠記社長)の所在地ですから、つくる会は自由社と同居するということです。平成19年10月9日付エントリーで紹介した通り、「日本出版協会ビル」という名前が付いていますが実態は「TOP江戸川橋」という賃貸マンションです。「つくる会」の藤岡信勝会長の自宅と直線距離で150メートルほどのご近所ですから、藤岡会長の都合という部分もあるのでしょう。
私たちは「日本出版協会ビル」こと「TOP江戸川橋」についてはとっくに調べ上げていて、現地調査したこともあります。2階には「自由社」と、実態のほとんどない「日本出版協会」「日本文化フォーラム」が同じ部屋に入っています。ここに「つくる会」もやってくるわけです。
ところで「日本出版協会」という聞いたことのない組織はいったい何をやっているのでしょうか。登記簿によると、役員は次の通りです。
・理事長 石原萠記(自由社社長)
・専務理事 柳沢徳次(日朝文化交流協会副理事長、日本対外文化協会常務理事、日本モンゴル親善協会理事長、前サントクエンタープライズ社長)
・理事 山田晃(産業と経済取締役会長)、藤井弘(日本対外文化協会専務理事)、野口敞也(元連合総研専務理事)、大橋英夫(関西文化芸術学院校長)、有馬克彦(全国栄養士養成施設協会常務理事、自由社取締役)
「日本出版協会」というから出版社の組合かと思ったら、社会主義者の石原萠記さんのお友達が集まったサークルのような組織です。その中にびっくりするような名前がありました。専務理事の柳沢徳次さんです。柳沢徳次さんといえば、外事警察関係者や朝鮮総連ウオッチャー、「救う会」関係者なら誰でも知っている名前です。「日朝文化交流協会副理事長」という肩書きを見れば分かる通り、バリバリの親北朝鮮派です。石原萠記さんの左翼人脈を象徴する人物ですね。
柳沢徳次さんには、拉致事件をめぐって重大な疑義が持たれています。昭和51年に「モンゴルに行く」と言い残して出国し、その後北朝鮮でよど号犯の岡本武の妻になっていたことが確認された福留貴美子さんとのかかわりです。当時渡航が難しかったモンゴルへの出国を希望していた福留さんは、柳沢徳次さんが事務局長を務める「日本モンゴル親善協会」と、柳沢徳次さんが社長を務めるモンゴル旅行会社「サントクエンタープライズ」に相談に行っていたことが確認されているのです。福留さんが頼った柳沢徳次さんは親モンゴルであると同時に北朝鮮とも親密だった…。「救う会高知」は平成18年、福留さんは北朝鮮に拉致されたとして高知県警に告発しているのですが、告発状にはこのことが明記されています。
石原萠記さんは友人である柳沢徳次さんにこの事実を問いただしたことがあるのでしょうか? 石原さんは「つくる会」にかかわるより、まず福留貴美子さん救出運動に短い余生の全力を尽くすべきではないでしょうか。
そして「つくる会」は…。「日本出版協会」と同居していることで公安当局からマークされないよう気をつけてくださいね。
参考サイト
※日本教育再生機構を騙った脅迫事件について、たくさんの情報ありがとうございます。引き続き募集しています。脅迫状を受け取った方、犯人について知っている方は下記の情報募集メールアドレスにご連絡いただければ幸いです。まだ被害届や告訴状を出していない方は警視庁に提出してください。
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「新しい歴史教科書をつくる会」の新しい発行元「自由社」(石原萠記社長)が発行する月刊誌「自由」が、現在発売中の2月号をもって廃刊となったことが判明しました(「自由」編集委員会代表の加瀬英明さんがメールマガジンで「廃刊となった」と書いているので、休刊ではなく廃刊です)。昭和34年創刊の伝統ある社会主義系雑誌でした。
2月号の編集後記には「本誌に対する御協力・御支援に心より感謝すると共に、今後とも新生自由社への御協力をお願い申し上げる次第であります」とありますが、廃刊とも休刊ともどこにも書いてません(石原萠記さんの愛娘、石原圭子東海大教授によるオバマ大統領に期待する論文が載っていますが)。投書欄には投稿規定もちゃんと掲載されています。自由社は急に雑誌をやめるほど経営難なのに、教科書を出せるのでしょうか。
宮崎正弘さん(いまだに西尾幹二さんを支持するKYな評論家)の文章が10ページに載っていますが、そこには「出版界に異変が起きている。雑誌界でも『現代』『論座』がなくなる一方で、『自由』『WiLL』『正論』などが売れている」とあります。
「自由」が売れている!!!!!! 爆笑してしまいました。売れてるなら続けてください。
※日本教育再生機構を騙った脅迫事件について、たくさんの情報ありがとうございます。引き続き募集しています。脅迫状を受け取った方、犯人について知っている方は下記の情報募集メールアドレスにご連絡いただければ幸いです。まだ被害届や告訴状を出していない方は警視庁に提出してください。
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前回に続いて「日本教育再生機構・教科書改善の会」を騙ってあちこちに送られた脅迫状について紹介します。これは昨年10月に送られたものです。今回も一部モザイクをかけさせていただきました。「秘密の暴露」のためというより、あまりに卑劣な文面なので、個人名などを消しました。
沖縄県民への侮辱を書き連ねているばかりか、未成年の女性の実名を挙げてレイプせよとか、男性の実名を挙げて半殺しにしろと呼びかけています(いずれも実在する沖縄の人の名前です)。ある教科書関係者について「身の安全を保障しない」ともあります。これが脅迫事件でなくて何でしょう。
犯人に告ぐ。あなたは恥ずかしくないのですか? 教育を語りながら、子供を強姦しろなどとなぜ書けるのですか? しかも他人の名前を騙って。
社会的地位もあり、孫もいるあなたが何をしているのですか?
この脅迫文も、わざわざ日本教育再生機構と教科書改善の会のある上野に行って投函していますね。上野郵便局管内のどの区域のポストから投函したかは消印から分かります。駅やコンビニだけでなくあちこちに防犯カメラがあって、あなたの姿が写っています。手袋したって駄目ですよ。日本の警察は優秀なのです。
あなたはヘマもしましたね。例えば、脅迫対象者の住所を間違ったため再生機構に脅迫状が「返送」されてきたとか…。おっと、これ以上書くのはやめましょう。
とにかく早く自首しなさい。この事件を捜査しているのが、強行犯担当の捜査1課なのか右翼担当の公安3課なのか知りませんが、小泉毅のように桜田門に行けば玄関にいる庁舎警備の機動隊員が案内してくれます。最寄りの警察署や交番でもいいでしょう。そんなことしなくても110番すれば迎えにきてくれますよ。
警視庁の一層の奮起を期待します!
引き続き事件についての情報を募集します。脅迫状を受け取った方、犯人について知っている方は下記の情報募集メールアドレスにご連絡いただければ幸いです。まだ被害届や告訴状を出していない方は警視庁に提出してください。
project-justice@mail.goo.ne.jp
関連ニュース:
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昨年、「日本教育再生機構・教科書改善の会」を名乗って「黙って早く死ね」などと書いた文書をあちこちに送り付けた者がいます。もちろん日本教育再生機構(八木秀次理事長)や改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会(屋山太郎代表世話人)、その支持者がこんなものを送るはずがありません。日本教育再生機構や教科書改善の会を騙った脅迫状です。
脅迫状はご丁寧に日本教育再生機構や教科書改善の会の所在地である上野郵便局管内(東京都台東区の上野、秋葉原、池之端、入谷、上野公園、上野桜木、北上野、下谷、台東、根岸、東上野、三ノ輪、谷中、竜泉)から投函されています。
いたずらや怪文書では済まされません。送りつけた相手および言及した人物に対する脅迫罪(刑法222条)、日本教育再生機構と教科書改善の会に対する偽計業務妨害罪(刑法233条)に該当する重大な犯罪です。
推測するに、送りつけられた人物または団体が警察に被害届を出し、警察が再生機構に照会し、再生機構も驚いて被害を申告したのではないでしょうか(あくまで推測です)。
「秘密の暴露」という言葉をご存じでしょうか。「真犯人しか知り得ない事実」のことです。犯人が捕まって自白した後、「脅迫状の内容はインターネットで知っただけだ」と否認に転じると捜査当局にご迷惑をおかけするので、一部にモザイクをかけてあります。
脅迫状が送り付けられた被害者も一部判明していますが、やはり「秘密の暴露」のため伏せます。「左翼系団体や財界人など」としておきましょう。
いろいろ分析しましたが、犯人は“大物”のようです。
犯行は1回だけではありませんでした。次回はさらに悪質な文面の別バージョンをご紹介します。
project-justice@mail.goo.ne.jp
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「新しい歴史教科書をつくる会」の新しい発行元「自由社」の石原萠記社長が旧社会党系の社会主義者であり、旧ソ連や中共との友好を進め、歴史認識でも「昭和天皇に戦争責任あり」を公言していることをこのブログで何度も何度も書いてきました。
石原萠記社長は、今月発売された「自由」の新年号の「巻頭言」で田母神俊雄・前航空幕僚長の論文問題を取り上げています。
書き出しからして<日本の侵略戦争を正当化する論稿を発表し、問題になっている>と、共産党や朝日新聞と同じ表現です。
ああでもないこうでもないと言った後、<自衛隊トップに上り詰めた人物の発言である。それだけに発言内容は強く問われなければならない>。そして<戦前軍部の独走が国を破滅させた反省の上に立って、戦後日本は平和国家としての道を歩んできた>。ああ、これがつくる会の新しい戦後観ですね。
文民統制だから発言には制約があると叱って<そんな思いから見る現状は、昭和初期の軍部が突出した時期に相似しているように思う><いつか来た道は、絶対拒否する><過去を繰り返すことのないよう>…。
まあ、私たちはもう驚きませんけどね。「伝統ある社会主義系の出版社」である自由社のDNAは、経営陣や編集者が代わっても消えないでしょう。
「自虐史観の社会主義者に発行を依頼したこと」と「反日・親朝鮮の統一教会と接点があること」は無関係ではないでしょう。つくる会に残っている会員の皆さんは、この構図にまだ気づきませんか?
プロフィール欄に情報受付メールアドレスを掲載したところ、つくる会に関する情報が殺到しています。衝撃的なものも含まれています。近々ご紹介します。
project-justice@mail.goo.ne.jp
文書類はPDFかJPEG形式で添付してください。お返事はできかねます。ご了承ください。
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∟★集団自決は軍命令だ-byつくる会の新発行元
∟★不敬・つくる会の新発行元 謝罪せず!
∟★皇太子ご夫妻に謝罪してください。つくる会新発行元さん
∟★不敬を開き直る石原萠記さん(つくる会新発行元)
∟★「不敬を正す会」も作ってください。加瀬英明さん
∟★「天皇に戦争責任あり」を本にした「つくる会」発行元
∟★「つくる会」発行元は社会主義の出版社
∟★集団自決は軍命令だ-byつくる会の新発行元②
∟★昭和天皇が戦争責任をとらない限り靖国問題は続く-byつくる会発行元
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11月15日付の朝日新聞に「つくる会と扶桑社が対立 教科書著作権で譲らず」という大きな記事が載りました。「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝会長が八木秀次さんを訴えて完全敗訴したことは前回書きましたが、なんと扶桑社に対しても訴えているのです。
閲覧した訴状によると、原告は藤岡信勝会長や元会長の西尾幹二氏、理事の九里幾久雄氏らで、代理人には八木さんへの訴訟と同様、あの福本修也弁護士がなっています。
「扶桑社は教科書を出すな」と出版差し止めを求めた訴訟です。この提訴はつくる会の理事会で承認されたもので、藤岡信勝氏が八木秀次さんを訴えた訴訟と同様、会として関与しています(つまり、どちらの裁判も福本修也弁護士は事実上「つくる会の代理人」なのです)。原告代理人は福本氏1人ですが、被告の扶桑社は弁護団を作っていて、その中には産経新聞社の顧問弁護士も加わっているそうです。つくる会が福本修也弁護士を代理人にしてフジサンケイグループを敵に回した訴訟なのですが、なぜか会員には提訴自体が知らされていません。
そうですよね、つくる会会員の皆さん。知らされてませんよね?
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「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝会長が元会長の八木秀次さんを訴えた言いがかり訴訟(藤岡氏の代理人は福本修也弁護士。すっかり有名になりました)は10月31日、東京地裁で藤岡氏の完全敗訴となりました。判決後、裁判資料がかなり出回ってきたのでパラパラ見ていたら、藤岡氏が法廷に提出した西尾幹二氏の陳述書のトンデモぶりが目を引きました。
自分たちが「つくる会」を追い出した八木秀次さんの背後にはアメリカや中国共産党、安倍晋三さん、屋山太郎さん、岡崎久彦さん、中西輝政さん、フジサンケイグループなどの謀略があるというのです。曰く…
<つくる会を混乱させたものは最初は事務局長の人事問題でしたが、やがて外から政治的あるいは国際的な何らかの大きな力が働いて><何らかの政治的意図があったと私は解しています。フジテレビ、扶桑社がそれに協力したのも、安倍政権への何らかの義理があってのことと思います。単なる義理なのか、あるいは同じ権力への媚態なのか、それとも対中、対米への国際政治に関係があるのか今の処分かりません><誰にも簡単には信じてもらえない謀略の構造ですから>
「誰にも簡単には信じてもらえない」って、誰も信じませんよ、そんな妄想。陳述書と一緒に西尾氏の著書『国家と謝罪』(徳間書店、平成19年7月刊)も法廷に提出されています。その本には…
<つくる会がなぜ混乱したかの究極の理由を判断するにはまだ時間が少なすぎるかもしれない。なにか外からの強い力が働いた結果という印象を多くの人が抱いていると思う>
あなたたちだけですよ。そんなこと考えてるのは。さらに、聞き捨てならない言葉が続きます。
日本会議や日本政策研究センターを<左翼革命シンパのやり方>、小田村四郎さん(日本会議副会長、元拓殖大総長)を<この老運動家は、六〇年安保の左翼革命インテリの顔に重なって見える>。岡崎久彦さんに対する批判には大きなスペースが割かれていて<アメリカの悪意ある対日非難に彼が口裏を合わせ、同一歩調を取っていたというのはただの推理ではなく、ほぼ事実であったことがあらためて確認されたといってよいだろう。岡崎久彦氏は「親米反日の徒」と昔から思っていたが、ここまでくると「媚米非日」の徒といわざるを得ないであろう><岡崎氏よ、なぜあなたは「公正」ぶるのか。それは公正ではなく「卑屈」ということなのである>などなど中傷のオンパレードです。
そして安倍晋三さんについて
<私は「つくる会」の紛争に安倍氏が無関係であったどころか、並々ならぬ関与があったのではないかという疑いに一定の推論を試みているのである><アメリカや中国がいま暗黙のうちに日本の政治に求めているのは、中国の反日の嵐を鎮める代りに、歴史教科書、拉致、靖国という象徴において噴出している日本人の愛国心に枠をはめ、コントロールすることである。露骨にそれを安倍新政権に求めてきたとみていい。それは日本の財界の要望でもある。日米中の三国の資本の論理が日本のナショナリズムを敵視している。安倍氏は保守の中の保守と目されてきた人だからこそそれに応えることができると看做されている。リベラルな首相が国民の愛国心を敵に回して叩くことは困難だが、愛国心の味方に立つ人間がこれを囲いこみ、管理し、抑止することはある意味で最もお手のものなのである。安倍氏は国際資本からそのような役割を割り振られていると私は見ている>
こ、こ、国際資本ですか? 国際資本や中国共産党から役割を割り振られた安倍晋三さんによる「つくる会つぶし」の手先になっているのがフジサンケイグループだと妄想するのです。
<つくる会の内紛と呼ばれてきたものはつくる会と八木グループとの対立なのではなく、なにかもっと別の、大きな魔の手が介入している><当初からフジテレビとその系列下の扶桑社の間にある一定の密約があってのことか、途中から密約を結んでのことかは分からないが、「新しい歴史教科書をつくる会」の人事をめぐるごたごたに上手に介入し、国民運動としての会のエネルギーを分散させ、これを壊して、「乗っ取り」を成功させたうえで、「つくる会」の正統性を利用して自分たちの子会社から自分たちに都合のいい政治内容の歴史教科書を出そうという目論見である。これで構図はよく分かってきたであろう。フジテレビと扶桑社がつくる会紛争の事実上の当事者であり、主役ですらあったということがはっきりしたのである>
フジサンケイグループは「大きな魔の手」だそうです。西尾氏はフジサンケイグループに相当世話になっているはずですが、本人はとても恩着せがましく次のように言います。
<フジテレビと扶桑社は私に恩義をこそ感じることはあれ、私を敵視する理由などはなにひとつないはずだ><私はしかも片桐社長とは親しい飲み仲間でさえあった>
恩着せ「がましい」ではなく、恩義を強要していますね。なぜ嫌われたか自省することなく、「国際謀略」妄想を続けます。
<そういう個人レベルを越える政治的になにか大きな圧力が突如としてフジと扶桑社の両方を襲った、という推理小説もどきの空想を逞しくして私は事態の推移を見守っている>
裁判官は「この人、イッちゃってるな」と思ったでしょう。そりゃ敗訴しますよ。最後はフジサンケイグループに対する撤退勧告です。
<私はフジと扶桑社の代表者に申し上げたい。あなた方がやっていることには大義がない。歴史教科書運動は十年に及ぶ国民運動で、出版社がフジや扶桑社である必要はまったくなく、良質の出版社なら他のどこでもいい。扶桑社が採択を含めて十分にやってくれたという記憶もじつはない。採点をすれば教科書会社としての扶桑社は五〇点以下だろう。得意でもない分野であなた方がさらに努力する理由も、必要も、責任も、義理もないので、教科書出版業務からいっさい撤退するようご進言申し上げたい。まして報道機関として影響の大きいテレビ会社が教科書づくりに手を出すなんてやってよいことなのだろうか>
つくる会は、扶桑社に代わる教科書発行元として「自由社」という出版社を選びましたが、自由社は中国や韓国や旧社会党と関係の深い社会主義者の石原萠記氏が社長を務める会社です。「良質の出版社」なのですか? 自由社から教科書を出そうとし、有名な福本修也弁護士を代理人に立てて八木秀次さんを訴えた「つくる会」首脳の行為にこそ「国際的な何らかの大きな力」を感じます。
「国際謀略」妄想に基づく八木秀次さんへの言いがかり訴訟について、完全敗訴した藤岡信勝氏は11月10日、東京高裁に控訴しました。私たちのもとには西日本や神奈川、千葉を中心とした「つくる会」会員から「藤岡会長は控訴を取り下げるべきだ」という意見が寄せられています。しかし私たちは控訴を取り下げないでもらいたいと思います。控訴審では八木さん側が、福本修也弁護士の素性をはじめとする提訴の背後関係に触れてくれるだろうからです。
【追記】
このエントリーをアップした後、情報募集メールにたくさんのお便りをいただきました。そのうちの1通をご紹介します。
いつも愛読しています。(中略)「SAPIO」11月26日号に「世界を揺るがす『謀略史観』大研究」という特集が掲載されています。その中のコラムニスト、町山智浩さんの文章に次のようなことが書いてありましたので抜粋します。
関係ないもの同士が結託していると考える心理も陰謀論の基本だ。陰謀Conspiracyとは「共に息をする」というラテン語を語源とする。つまり「誰かと誰かがひそひそ話をしている」という意味だ。他の人たちが自分を貶めようと密談をしていると考えるのは病気の始まりである。
歴史学者リチャード・ホフスタッターは陰謀史観を分析した『アメリカ政治におけるパラノイド様式』(64年)という論文で、「パラノイア(偏執狂)は患者個人に対する世界からの攻撃を妄想するが、これが民族や国家や宗教や人種への攻撃へと拡大したものが陰謀論である」と書いている。つまり陰謀論とは集団的偏執狂だと。偏執狂の症状には、周囲の人から監視され攻撃されていると感じる「被害妄想」、自分以外の人々が密かに結託して自分を陥れようとしていると感じる「関係妄想」、自らは特別な人間だと考える「誇大妄想」がある。(後略)
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