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地域貢献33年、阿仁病院の伴院長 来月で定年へ

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阿仁地区の医療を支える伴實医師=北秋田市立阿仁病院

 北秋田市の阿仁地区で唯一の医療機関・市立阿仁病院(旧阿仁町立病院)を33年間、支えてきた外科医がいる。来月で定年を迎える伴(ばん)實(まこと)医師(67)だ。院長に就任して約30年。地域医療の灯を消すまいと、来年度以降も嘱託で勤務を続ける。「阿仁は第二のふるさと。できる限り手助けをしたい」と話している。

 平日午前中、阿仁病院の外科外来。伴院長は次々に訪れるお年寄りと世間話をしながら、手際よく処置する。「気さくな人柄。いつも親身になってくれる」と、腰痛で診察を受けた女性(72)。伴院長の肝いりで1977年に設置されたリハビリ病棟では、多くのお年寄りが機能回復に励んでいる。

 伴院長は弘前市生まれ。北秋田市の北秋中央病院に勤務後、76年に当時の阿仁町立病院に赴任。数カ月後に同病院長が病に倒れ、町唯一の開業医も急逝したため、町内でただ1人の常勤医となった。

 唯一の常勤医としての期間は約8年。平日の午前は80—100人の外来診療をこなし、午後は入院患者を処置。奥阿仁方面への出張診療や学校健診に駆け回ったほか、休日も往診に出向いた。院長となった79年以降は、町による病院の赤字補てん額が徐々に削減され、経営に頭を悩ませてきた。

 激務で体調を崩すこともあったが、伴院長は「つらい、苦しいというより、やりがいがあった」と語る。その上で、「これまで医師を派遣してくれた大学をはじめ県や町、同僚ら多くの支援があったおかげでやり遂げられた」と強調する。

 現在の常勤医は、伴院長と内科医の滝澤信副院長(36)の2人体制(歯科医除く)。医師不足のため、同病院は一昨年5月から入院患者受け入れを休止したものの、高齢化率46%(2009年1月現在)と過疎化が顕著な阿仁地区の1次医療機関として、欠かせない役割を担っている。

(2009/02/23 11:43 更新)
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