政府は、麻生太郎首相が3月下旬に中国を訪問する方向で調整に入った。胡錦濤国家主席、温家宝首相との会談が検討されている。首相は08年10月、北京で開かれたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議に出席するため訪中しているが、中国側は3月に首相を国賓として迎える意向で、国賓としての訪中は初めてとなる。
日中両国は昨年5月に胡主席が来日した際、原則として毎年どちらかの首脳が相手国を訪問することで合意した。昨年は胡主席が来日しており、今年は日本側が訪中することになっている。地球温暖化防止に向けた環境技術の供与などが議題になるとみられる。
中曽根弘文外相が28日から3月1日まで中国を訪問し、首脳会談の日程調整も行う。外相は楊潔チ外相と会談し、日中の戦略的互恵関係をより具体的に進めるため意見交換するほか、東シナ海ガス田の共同開発問題、中国製冷凍ギョーザ事件を含む食の安全などについても議題となるとみられる。胡主席や温首相との会談も検討されている。【大谷麻由美】
毎日新聞 2009年2月25日 2時30分