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2004.5.28

滋賀県組織目標 外来魚生息量は目標1560t達成1918tなのに達成率108%?

 滋賀県は28日、組織目標の15年度評価と16年度目標を公表した。

 15年度の琵琶湖の外来魚生息量は、目標の1560トンに対し達成は1918トンとされており、目標に大きく届かなかった。しかし、評価は駆除量で行ったため、目標駆除量410トンに対し達成駆除量は444トンで、達成率は108%。「ほぼ目標が達成でき、外来魚の生息量は確実に減少し、漁業資源の回復に寄与している」と評価した。16年度は、「外来魚の生息量の減少を図るため、捕獲駆除や繁殖抑制と併せ、在来魚の放流や水草の除去等の事業を実施する」としており、350トンの駆除で生息量を1350トンにするとしている。平成30年度に外来魚生息量0トンとの目標は変えていない。

 フナの漁獲量は、目標120トンに対し達成120〜125トン(推計)で、達成率は100%。「産卵繁殖場であるヨシ帯の造成と種苗放流の拡大、資源管理の推進により漁獲量の減少に歯止めがかかりつつある」と評価した。16年度は「耕作水田を活用してニゴロブナ種苗を放流するなど、有用水産資源の回復と漁場環境の修復を図る」とし、フナ漁獲量の目標を150トンとした。

 リリース禁止については、16年度の目標をノーリリースありがとう券で25トン、釣り人向け外来魚回収施設で10トン、計35トンと設定している。

平成15年度組織目標の評価および平成16年度組織目標の設定について(行政経営改革室)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/5/28/0528bc0001.pdf
滋賀県庁各部局の組織目標
http://www.pref.shiga.jp/gyokaku/mokuhyo.html

カワウ「どうしようもなさすぎてどう反応していいのかわからん」
ゼゼラ「もともと生息量の把握がどこまで正確かという問題があるわけですが、それは置いておくとしても、そもそも滋賀県の外来魚駆除計画は、駆除した量よりも多く外来魚生息量が減るという設定になっていたので、目標どおりに減らないのは当たり前の話です」

リリ禁ステッカーデザイン再募集は「役所の縦割り」 京都新聞

26日付京都新聞ネット版は、リリース禁止などの「琵琶湖ルール」のステッカーデザインが募集されることに関して、別のデザインが既に使われており、「役所の縦割り」だと評した。既存のデザインは、条例可決直後の2002年に広報課が作成したもの。新たにデザインを募集する自然環境保全課は、「今のデザインは目立たず、県民やレジャー客に浸透しない。進んで張ってもらえるような見栄えのするデザインを採用したい」とコメントしているという。

レジャー条例デザインを募集 滋賀県 03年にも作成?(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004052600226&genre=A2&area=S00

新潟市から来た修学旅行の中学生にリリ禁を紹介

26日付京都新聞ネット版によると、滋賀県草津市の環境市民団体「草津塾」が、新潟市から来た修学旅行の中学生3年生に琵琶湖の環境問題を学んでもらう「出前教室」を開いた。リリース禁止などの「琵琶湖ルール」も紹介された。

新潟の修学旅行生が琵琶湖環境学ぶ 守山で市民団体「出前教室」(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004052600196&genre=H1&area=S10

2004.5.27

特定外来生物対策法案(政府案) 衆院本会議で可決成立

特定外来生物対策法案(政府案)は27日午後、衆議院本会議で採決が行われ、賛成多数で可決された。

2004.5.26

窃盗の疑いでJBプロ2人逮捕 JB・東レはウェブから名前削除

 26日付読売新聞ネット版によると、滋賀県警草津署は26日までに、草津市山田漁港でバスボートから魚探など11点70万円相当を盗んだ疑いで、JBプロの笹沼正隆容疑者と金洋士容疑者を逮捕。

 JBホームページでは、26日中に2人の名前が削除され、「-----」と表示されている(例:2003年JBマスターズ第1戦総合成績)。笹沼容疑者は東レと契約していたが、ホームページの関連部分は26日中に全部または一部が削除された(例:削除前(googleキャッシュ)削除後)。

バス・フィッシングプロ2人、魚群探知機など盗む(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040526ic01.htm

2004.5.25

特定外来生物対策法案策定の省庁間協議の内容

 特定外来生物対策法案の策定に際して今年2月に環境省・農林水産省と他省庁間で行われた協議の内容が25日、公開された。

 外来魚関連では、文部科学省がその扱いについて質問をしている。遊漁におけるキャッチ&リリースは、特定外来生物に指定された場合に禁止される「飼養等」には該当しないと回答された。また、オオクチバスの漁業権が設定されている河口湖などについては、「基本的に自然の河川・湖沼に特定外来生物の魚類を放すことは認められないものと考えています。なお、ご提示の4つの湖は、漁業法により増殖放流を行う漁業権がすでに存在しており、仮にオオクチバスを特定外来生物に指定することを検討する際には、その扱いについて今後調整が必要になるものと考えます」との回答がされた。

 国土交通省は協議の中で、都市緑化、緑地保全などを例に、「外来生物が国土保全等の公益に果たす役割」を強調した。この結果、「外来生物が国土保全等の公益に果たす役割があり、そのような公益との調整に留意すること」、「外来生物が様々な用途に利用されてきた状況を踏まえ、特定外来生物の指定による社会的影響についても十分かつ慎重に考慮すること」について、法案3条規定の「基本方針」に記述する方向で検討する旨の確認書が2月24日付で交わされている。
 国土交通省は2月20日付の最初の意見で、法案中に「公益との調整」を規定するよう求めたが、環境省は拒否した。粘る国土交通省は2月20日付再意見で、今度は基本方針に記載するよう要求。環境省は、国土保全等の公益に果たす役割があることについて基本方針に記述することを検討するとしつつ、被害の可能性で判断するものであるため一般的に「公益との調整」を明記する必要はないとした。さらに粘る国土交通省は、2月23日付三次意見で、「公益との調整」を基本方針に明記することが必要不可欠であると再度主張。2月24日付の確認書へと至った。

 経済産業省は、輸入規制を緩くするよう求める方向の質問・意見を多数提出している。「輸入の届け出から実際に輸入できるまで6ヶ月も要している状況では、研究を行う意欲をなくさせることとなり、バイオテクノロジーや研究や産業化を阻害することとなる」、「輸入者に次の義務を課さないこととされたい。(1)外来生物であることの証明、(2)在来生物とその性質が異なることにより生態系等に係る被害を及ぼし、又は及ぼすおそれがないことの証明」といったもの。経済産業大臣が主務大臣に加わることも求めた。

 国税庁は国税庁らしく「酒類製造に使用される微生物」について意見を提出。法案の対象には該当しないと考えられるものの、特定外来生物指定に際しては国税庁とも協議するよう求めた。


ゼゼラ「全部で385ページあって、これだとごく一部だけなのですが、全部紙でまとめるの面倒なのでこれで終了にします。国会審議よりも位置づけは軽いですけど、内容的にはこちらのほうが断然面白いというものです。10年前は政府審議会ですら非公開が常識だったのに、時代は変わるもので...」

特定外来生物対策法案(政府案) 衆院環境委で可決

特定外来生物対策法案(政府案)は25日午前、衆議院環境委員会で審議が行われ、審議後に賛成多数で可決された。民主党は参議院で対案を提出したことなどを理由に反対した。今後、衆議院本会議で可決されることとなる。自民・公明・民主・社民の共同で、対象生物の適切な指定、防除による混獲などの防止、水際対策の強化、予算人員の整備などを内容とする付帯決議が提出され、全会一致で可決された。

「琵琶湖ルール」ステッカーデザインを募集 滋賀県

リリース禁止などの「琵琶湖ルール」啓発用ステッカーのデザインを滋賀県琵琶湖レジャー対策室が募集。誰でも応募することができ、締め切りは6月30日。最優秀作品1点、佳作2点が選ばれる予定で、賞品はそれぞれ30000円分と3000円分の図書券。

「琵琶湖ルール」ステッカーデザインの募集について(自然環境保全課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/5/25/0525dg0001.pdf

水試開発「遮光型カゴ網」の現地説明会を開催予定

滋賀県水産試験場・水産課は、外来魚の産卵場での捕獲に効果的な「遮光型カゴ網」の使用技術等を漁業者等に移転するための現地説明会を6月1日・2日に行う。「遮光型カゴ網」は水産試験場が昨年度開発した新技術で、カゴ網に日除けシートを被せただけのもの。予定場所は大津市衣川1丁目御呂戸川公園地先の琵琶湖で、陸上から観察できるという。

遮光型カゴ網による外来魚捕獲方法にかかる現地説明会について(水産課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/5/25/0525gf0002.pdf

2004.5.24

強制連行の中国人は外来種? Yahoo!ニュース外来種問題トピ

Yahoo!ニュースの外来種問題トピックスに、24日20時現在、24日に福岡高裁で判決があった中国人強制連行訴訟のニュースがリストアップされている。マジなのか、ネタなのか、記事中の「移入」という言葉で自動的にリストアップされただけなのか、謎。

Yahoo!ニュース - 外来種問題
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/science/alien_species/

特定外来生物対策法案 衆議院環境委員会審議(21日)

 21日は参考人質疑。
 岩槻邦男氏が妙に柔軟な意見を展開。「(予防原則で考えると)有益なものを知らず知らずに除外してしまうということもある」「外来種を持ち込んでビオトープや緑化してはいけないという意見だが、これは本当にそうか」など。田島一成氏(民主、滋賀2区)に「消極的」と言われる珍事。
 新生物多様性国家戦略パブコメで大量にあったバス関連の意見が、特定外来生物対策法案では激減。岩槻氏的には、それは移入種問題についての理解が得られたからという解釈らしい。

注目意見概要
○岩槻邦男氏(参考人 放送大学教授)
 「予防原則からすると、安全なものだけ入れて、安全でないものは全部チェックを入れるということになる。個人的にはその方が良いという考えがないではないが、そうすると有益なものを知らず知らずに除外してしまうということもある。生物多様性と人とが馴染んで生きるということは、生物多様性を活用する、活用しながらそれと共存するということが必要な側面がある。生物多様性条約の基本も"sustainable use"、持続的な利用という言い方になっている。利用という面が事前に不必要にチェックされるということも問題になる。それをどう共生させていくかということからすると、今の科学的な知見ではブラックリスト方式のほうが良いということに妥協せざるを得ない」
 「この問題だけをとりあげて最も理想的にすればどういうやり方があるかということはもちろんある。日本の生態系を守るために外来種を排除するということだけが問題ではない。生態系をどう維持して、どう維持しながら生物多様性の持続的利用というのを図るか。別の参考人の方に反論するのではないが、コメントしたいことがある。外来種を持ち込んでビオトープや緑化してはいけないという意見だが、これは本当にそうかということ。もちろん私自身は基本的には日本の生態系は日本の生態系で守るべきだと思う。しかしクローバーが新石器時代の日本にだったら馴染まないが、田園を造ったという一種の自然破壊をやってきた中には馴染むのだという事実は見ていただきたい。今の日本列島にどう馴染むかということは、すでに自然をいろいろ変貌させてきて今の生態系があるのだという前提で考えなければいけない」
 「田園風景にクローバーを馴染ませて科学的に良いのかどうかを議論し始めるといろいろ議論があるだろうが、田園風景ができている以上そこに馴染むということ。逆に、日本の野生生物を持ってきてそこに馴染むかと言うと、馴染まなくなっているということもある」
 「外来生物に対する認識が日々進んでいるということは理解している。例えば、2年前、新生物多様性国家戦略のパブコメで千数百くらいのブラックバスに関する批判的な意見があった。今度、この法律をつくる前提となった中環審でのパブコメでは見るべき数がなかった。それは、最初は問題意識を持たれる方も、議論を重ねるうちに問題意識を改めていただいている部分もあるのではないかと理解している」
○吉田正人氏(参考人 江戸川大学社会学部環境デザイン学科助教授 財団法人日本自然保護協会理事)
 「特定外来生物や未判定外来生物の指定を、産業的な観点を排除して、純粋に科学的な知見から判断することが可能かどうか。ブラックバスやセイヨウオオマルハナバチなど、一部の湖沼で漁業権の対象魚となっていたり、温室トマトの受粉に利用されている種を、あくまでも科学的な知見から判断して、特定外来生物に指定できるかが問われる。」

2004.5.23

滋賀県のコイの安全性PRキャンペーン 配ったコイは九州産???

滋賀県や県漁連など5団体が22日、大津市のにおの浜の百貨店前で、コイの安全性をPRするキャンペーンを行い、コイの煮付け約1000パックを買い物客に配った......のですが、22日付京都新聞ネット版によると、配ったコイは「九州産」。

コイの煮付けを配り 安全PR 滋賀県漁協などがキャンペーン(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004052200203&genre=O1&area=S10

カワウ「??? これはやっぱり、北海道、本州、四国、九州という意味での『九州産』? それじゃ何のキャンペーンか意味不明なんですけど...」
ゼゼラ「滋賀県内に『九州』っていう地名があるとか、滋賀県内に『九州』っていう養殖業者があるとか...聞いたことないけど」

2004.5.22

「子どもたちと取り組む漁場環境修復活動」で外来魚駆除

23日、湖北町で「子どもたちと取り組む漁場環境修復活動」が行われ、湖北町教育委員会「わくわく冒険団」参加者約40名(小学校の中・高学年生、保護者)が、地曳網を使用して野田沼の外来魚を駆除する。この他、ヨシ苗の植栽、周辺水田へのニゴロブナふ化仔魚の放養も行う。

子どもたちと取り組む漁場環境修復活動の実施について(水産課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/5/20/0520gf0001.pdf

2004.5.19

特定外来生物対策法案(政府案) 衆議院で審議入り

特定外来生物対策法案(政府案)が18日、衆議院で審議入り。環境委員会で提案説明が行われた。

内水面漁場管理委員会委員の報酬額

高額納税者番付が発表された今日この頃、せっかくなので各都道府県の内水面漁場管理委員会委員の報酬額を調べてみました。

●月額の場合
会長 [平均]51,403円 [最高]122,000円(福岡) [最低]7,700円(和歌山)
委員 [平均]43,106円 [最高]93,000円(福岡) [最低]6,000円(和歌山)

●日額の場合
会長 [平均]16,346円 [最高]29,600円(東京) [最低]10,450円(栃木)
委員 [平均]14,746円 [最高]27,600円(東京) [最低]10,450円(栃木)

●同自治体の海区漁業調整委員会との比較
漁調委より同額 11自治体
漁調委より低額 28自治体
漁調委なし 7自治体
比較不可 1自治体(漁調委が月額、漁場管が日額のため)

※詳細はギョバカン研究会に掲載

ゼゼラ「教育委員とかのメジャーな行政委員会委員だと月20万円とかだったりするので、一度ちゃんと調べてみようということで全都道府県ホームページの例規集で調べてみました」
カワウ「福岡と和歌山の驚異的な差は何? 軽く10倍もあるじゃないですか」
ゼゼラ「推測だけど、福岡は、メジャーな行政委員会委員に近づけていて、和歌山は、会議開催日数に見合った額ということで決めてるんじゃないかなぁと」
カワウ「月額って言っても、会議はまず月1回のはず。月額設定と日額設定の自治体間の差も凄まじいことになるなぁ」
ゼゼラ「月額の場合は、会議の開催されなかった月には支給しないっていう規定があるところもあって、単純に比較できない部分はあるんだけどね。でもまぁ、すばらしくバラバラな設定で、調べてて面白かった」

リリ禁訴訟なんて比にならないWinny訴訟の盛り上がり

著作権法違反幇助の容疑で逮捕されたWinny作者・47氏の弁護士費用などに充てる寄付金が19日夕方時点で922件・8,031,567円に到達。凄!

金子勇氏を支援する会  http://freekaneko.com/
47氏を応援するページ  http://help47.net/

ゼゼラ「刑事事件とは言え、リリ禁訴訟とは比較にならない盛り上がりだなぁーと、なんか感心」

2004.5.18

今年のノーリリースありがとう券 外来魚25トン、250万円分

 滋賀県琵琶湖レジャー対策室は17日、今年度の「ノーリリースありがとう券事業」の実施概要を発表した。期間は、外来魚引換が7月3日から10月31日まで、ありがとう券使用が7月3日から11月30日まで。

 今年の交換レートは外来魚500グラムでありがとう券1枚(50円分)。発行枚数は5万枚(250万円・外来魚25トン分)。昨年は、ありがとう券1枚が100円分、発行枚数3万枚(300万円・外来魚15トン分)だった。

 また、外来魚引換場所15カ所、ありがとう券協力店舗30カ所を募集している。引換場所へは、ありがとう券1枚の発行で25円(昨年と同額)の手数料が支払われ、外来魚保管用冷蔵庫の電気代も別途支払われる。協力店舗で使用されたありがとう券は、額面どおりの1枚50円で精算される。協力店舗については、ありがとう券使用者を呼び込む企画を提案するよう求めており、使用者を対象とした商品やサービスの提供、催しの開催、割引券、優待券、ポイント加算券、抽選会、釣り大会の開催などが例示されている。

昨年と今年の比較
昨年 ノーリリースありがとう券300万円(500グラム100円) 引換場所手数料75万円 外来魚駆除15トン
今年 ノーリリースありがとう券250万円(500グラム50円) 引換場所手数料125万円 外来魚駆除25トン

ノーリリースありがとう券事業の実施および外来魚引換場所、ありがとう券協力店舗の募集について(自然環境保全課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/5/17/0517dg0001.pdf

2004.5.15

地面をはって、ピクニックの弁当を襲いに来るライギョ in USA

 14日付毎日新聞朝刊に掲載されたコラム「発信箱」(北米総局・河野俊史氏)で、アメリカ・ワシントン郊外でのライギョ騒動が紹介されている。

 4月末に面積2万平方メートル余りの湖で1尾のライギョ(アジア原産の外来魚)が捕獲され、どう猛な性格で他の生き物を食い尽くし、生態系を破壊すると懸念した当局が、水抜きによる駆除を実行。3000尾のコイやバスが貯水タンクに避難させられたが、結局新たなライギョは捕獲されなかったという。

 現地では、ライギョが地面をはって、ピクニックの弁当を襲いに来るという風評が流れたのだとか。日本で、バスが魚網を食い破るという話があったのと似ている。

 河野氏はこの騒動を、「同時多発テロ後の米国の姿が、その騒動と重なって映る。増幅された外敵の脅威におびえ、時に、目的よりも犠牲(コスト)の方が高くつく」と評している。

 この後、ポトマックリバーで2尾目のライギョが捕獲された模様。

発信箱:脅威 河野俊史(北米総局)(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20040514k0000m070174000c.html
Snakehead fish found in Maryland lake(CNN.com)
http://www.cnn.com/2004/TECH/science/04/29/alien.fish.ap/
Second Snakehead Found in Potomac River(Yahoo!News−AP通信)
http://news.yahoo.com/news?tmpl=story&u=/ap/20040514/ap_on_sc/alien_fish_2

カワウ「誰が考えたのか知らないけどこれは傑作だなぁー、『ライギョが地面をはって、ピクニックの弁当を襲いに来る』って」
ゼゼラ「侵入のごく初期の段階で駆除するというのは、一概に否定はできないけどね。放置した場合に重大な影響を及ぼすかを見分けるのは難しいだろうから、片っ端から対処を始めれば、結局コスト高に陥る可能性は大きいのも事実」

2004.5.13

リリ禁訴訟担当の大津地裁民事部・神吉正則裁判長退官

いまさら気付きましたが、リリース禁止訴訟を担当していた大津地方裁判所民事部(合議)の神吉正則裁判長が退官。4月からの後任は稲葉重子裁判長。東京地裁、大阪地裁堺支部、大阪高裁を経て大津地裁への異動。

稲葉重子裁判長の過去の判決
○私立幼稚園を解雇された20代の元女性教諭が「妊娠を理由に解雇されたのは男女雇用機会均等法に違反する」などとして賃金支払いなどを求めた仮処分申請で、園側に賃金など計約340万円の仮払いを命じる決定。(2001.02、大阪地裁堺支部)
○調査捕鯨の映像取材で、事前の契約に反し残虐シーンを強調する報道がなされ、国際的信用を失ったとして、財団法人日本鯨類研究所が、英国人カメラマンに1000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、カメラマンに300万円の賠償などを命じた。(1996.03、東京地裁)
○ロス疑惑の三浦和義被告(当時)が、記事で名誉を傷つけられたとして共同通信社と、配信記事を掲載した4つの新聞社を相手に損害賠償を求めた訴訟で、計60万円の賠償を命じた。(1995.07、東京地裁)
○貸金の担保に生命保険に加入してもらったが、証券の受取人欄の姓と続柄が違っているため、保険金が受け取れないのは不当、として女性が日本生命保険に死亡保険金1500万円の支払いを求めた訴訟で、請求通りの支払いを命じた。(1995.05、東京地裁)

ブルーギルの食材利用呼びかける試食会

12日付京都新聞ネット版によると、京都の料亭やホテルの料理人らでつくる「もったいない倶楽部」が12日、ブルーギルの食材利用を呼びかける試食会を、マキノ町知内の琵琶湖岸で開催。倶楽部代表で作家のC・W・ニコル氏らが調理し、互いの料理を味わった。

ブルーギルを食材に試食会 作家のC・W・ニコルさんも参加(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004051200243&genre=H1&area=S10

外国産クワガタ輸入解禁の判断基準通知文書

資料集追加
平成11年3月31日付 農林水産省植物防疫課長発 各植物防疫所宛 クワガタムシ科及びカブトムシ亜科昆虫の有害性の取扱いについて 

 平成11年以降、外国産クワガタの輸入が次々に解禁されたことは、移入種問題における頻出ネタです。輸入可能となった種のリストは容易に入手できるのですが、その判断基準は見当たらなかったため、調査したところ、この文書が出てきました。
 平成11年4月6日にニジイロクワガタの輸入が解禁された(ニジイロクワガタ輸入解禁報告―くわハウス)のが、大量解禁のトップとされており、この通知はその6日前に出されたことになります。
 「(植物を摂食、食害などの記録がある場合でも、)有用な植物を枯死させる等、有用な植物に大きな被害を生じさせる記録がないもの」は有害性がないものとして扱うこととなっており、この「有用な植物」「大きな被害」といったあたりが判断のポイントとなっていると言えそうです。
 特定外来種対策法でも、この種の判断基準が作成されることになるはずです。

2004.5.9

外来魚回収施設の4月分利用状況

 滋賀県琵琶湖レジャー対策室は7日、外来魚回収施設の4月分利用状況を発表。回収ボックス1282.8キロ、回収いけす70.6キロ、合計1353.4キロだった。回収重量の約1/2がブラックバス。
 前年4月は750.2キロだが、回収施設設置数や広報などに違いがあるため、直接の比較は難しい。

外来魚回収施設(回収ボックス・回収いけす)の利用状況について(自然環境保全課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/5/7/0507dg0001.pdf

ブルーギル原料に農作物の成長促進剤 生成プラントへ

7日付京都新聞ネット版によると、立命館大理工学部(草津市)の研究チームと守山市の紙器製造会社が、ブルーギルを原料にした農作物の成長促進剤を開発。これまでの実験でコマツナの成長を4割アップさせる成果をあげており、今夏以降にも生成プラントを建設する予定。

ブルーギル原料に作物の成長促進剤 立命大など共同開発(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004050700217&genre=G1&area=S00

ゼゼラ「この種の話は過去にもいくつかあったと思うのですが、採算がとれるのかということと、ブルーギルがとれなくなったらどうするのかというあたりが常にあって、今度はどうなるのか」

在来種タンポポを保護…大阪・豊中の住民らが移植

大阪府豊中市旭丘で、在来種・カンサイタンポポが特別養護老人ホーム建設予定の集合住宅跡地に約1000株群生していることが環境調査でわかり、地元住民ら約120人が8日、タンポポの株を周囲の土ごと掘り起こし、約2時間がかりで近くの空き地に移植して保護した。

在来種タンポポを保護…大阪・豊中の住民らが移植(読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20040509p501.htm

ゼゼラ「移植先の近くの空き地というのは、たぶんカンサイタンポポが生えていないのだろうけど、それはカンサイタンポポに適していない環境だから生えていないわけで、移植してもあまり意味がないのではないかという気がしてならないのですけど...」

2004.5.3

内水面漁場管理委員会についての解説ページ「ギョバカン研究会」

内水面漁場管理委員会についての解説ページ「ギョバカン研究会」をつくってみました。内容はとりあえず次の2つです。


内水面漁場管理委員会議事録の入手方法

ゼゼラノートでは47都道府県もフォローするつもりはないので、興味のある方は興味のある都道府県の議事録を読んでみてくださいということで、議事録入手方法の解説をつくりました。


内水面漁場管理委員会委員の選任について

内水面漁場管理委員会委員は、今年12月1日が改選基準日となっています。この委員選任について意見を述べる場合は、概ね5〜6月までに意見を提出する必要があります。委員構成に不満な場合は是非意見を出してみてくださいということで、そのための材料などを用意してみました。

リリース禁止などの啓発キャンペーンを実施

リリース禁止などの啓発キャンペーンが2日、琵琶湖で行われた。国松善次知事が参加した滋賀県に加え、国土交通省琵琶湖河川事務所、水資源機構琵琶湖開発総合監理所なども参加。水質調査船など7隻、ヘリコプター1機も使って計約170人で行った。

「琵琶湖ルール」徹底へ“監視” 船、ヘリ使い170人が呼び掛け(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004050200123&genre=A2&area=S00
琵琶湖ルール・マナーアップキャンペーンの実施について(滋賀県自然環境保全課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/4/28/0428dg0002.pdf

2004.5.2

関連雑誌6月号

スポーツ&フィッシングニュース 6月号
「バス問題を考える ブラックリストとグレーリスト」(萱間修) 特定外来生物対策法について他。
コクチバスが特定外来生物になったとして、コクチバスを利用している水域をその例外として扱うというのはいくらなんでも無理でしょう。

バサー 6月号
「滋賀県(琵琶湖)リリース禁止裁判は今どうなっているのか? 今後の展開は?」(編集部)
リリ禁訴訟は、原告も被告もお互い総論は持っているけど、それを固める各論がどっちも脆弱だから、まぁ、どうにも大変でしょう。
「月刊ゼゼラ新聞」(青柳純)
ちなみに左下が広告になっているのは、同じ内容の記事が重複した原稿を出して、後で気付いて調整したというしょうもない理由のためです。

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