高度成長期に熱狂的に支持されたボクシング漫画「あしたのジョー」(高森朝雄<梶原一騎の別の筆名>作、ちばてつや画)が、3月2日発売の「週刊現代」(講談社)3月14日号から復刻連載されることになった。
「あしたのジョー」は68~73年、同じ講談社の「週刊少年マガジン」で連載された。70年、主人公の矢吹丈のライバル力石徹が死んだ時は葬儀が行われ、同年のよど号ハイジャック事件で犯行グループが「われわれはあしたのジョーである」と声明を出すなど作品は社会的反響を呼んだ。
復刻連載では当時の連載の原稿をほぼそのまま掲載。ジョーが東京の「ドヤ街」にあらわれるシーンから始まる。
ちばさんは「いまの日本は、不安が蔓延(まんえん)し、人々も元気がない。自信さえ取り戻せば、必ずまた元気になれる。今回の復刻連載が“サラリーマン復活”の一助をになったなら、作者としてこれほどの喜びはありません」とコメントした。【内藤麻里子】
毎日新聞 2009年2月19日 19時38分(最終更新 2月19日 20時11分)