北朝鮮:「衛星発射準備」ミサイルの可能性も

2009年2月24日 12時13分 更新:2月24日 14時47分

花台郡の位置
花台郡の位置

 【北京・西岡省二】北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会報道官は24日、同国が実験通信衛星「光明星(クァンミョンソン)2号」を運搬ロケット「銀河(ウンハ)2号」で打ち上げるための準備作業を北東部・咸鏡北道花台郡(ハムギョンプクドファデグン)の東海(トンヘ)衛星発射場で本格化させているとの談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。打ち上げの時期などは具体的に明らかにしていない。

 北朝鮮は98年の弾道ミサイル「テポドン1号」発射時に「人工衛星『光明星1号』を打ち上げた」と発表。今回も国際社会の批判を避けるため、発射準備を進めているとされるミサイル発射について、事前に「宇宙の平和利用」と強調する狙いがあるとみられる。

 報道官は「成功裏に打ち上げられれば、わが国の宇宙科学技術は経済強国に向け、大きな歩みを踏み出すことになる」と指摘した。

 朝鮮中央通信は16日、周辺国が指摘するミサイル発射の兆候を「デタラメ」と否定し、「わが国で何が打ち上げられるか見守れば分かる」と衛星打ち上げを示唆していた。

 ◇「まだ発射台に装着されず」韓国消息筋

 【ソウル西脇真一】北朝鮮が「衛星」打ち上げ準備の本格化を表明したことに関連し、韓国の情報当局消息筋は24日、韓国の聯合ニュースに対し、「ミサイルはまだ発射台に装着されていない」と語った。報道によると、ミサイルの発射台装着後、燃料の注入には5~7日かかり、発射は差し迫ったものではないという。

文字サイズ変更
この記事を印刷
 

特集企画

おすすめ情報