北京(中国) 23日付の新華社電によると、中国広東省で先週、ブタの内臓を食べた住民ら少なくとも70人が、腹痛や下痢などの中毒症状を訴えていたことが分かった。地元衛生当局によると、原因はブタのえさに含まれていた違法な添加物とみられる。
報道によれば、中毒が発生したのは19日。英字紙チャイナ・デーリーが衛生当局者の話として伝えたところによると、患者の大半は病院で治療を受けて帰宅したが、3人は依然として入院中だという。
ブタの内臓は地元の市場で売られていた。初期調査の結果、クレンブテロール(痩肉精)という化学物質に汚染されていたとみられる。当局は、汚染ブタの飼育、販売に関与したとして、3人を拘束したと発表した。
痩肉精はえさに加えて与えると脂肪の少ないブタが育ち、肉が高く売れるが、人体には害があることが知られ、使用は禁止されている。中国では06年9月にも、痩肉精入りのえさで育てたブタの肉や内蔵が上海で売られ、300人以上が入院する騒ぎがあった。