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キヤノン偽装請負告発の労働者「休業は退職強要」

2009年1月19日12時38分

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 キヤノンの工場で行われていた「偽装請負」を内部告発した労働者らでつくるキヤノン非正規労働者組合は19日、宇都宮市で記者会見した。同社が、景気悪化のなかで宇都宮光機事業所で期間社員らの契約期間の6カ月延長と休業補償の方針を示したことを受け、同組合は宇都宮支部の組合員についても3月以降の休業を通告されたことを明らかにしたうえで、「この欺瞞(ぎまん)的な休業措置=退職強要に強く抗議する」との声明を発表した。

 キヤノンは今月15日、同事業所で2月以降に契約満了を迎える期間社員と契約社員約190人に対し、契約期間を6カ月延長したうえで月額平均約15万円の休業補償を行う方針を示した。

 このなかに同労組の組合員も含まれており、組合員らは「実際の手取りは9万円ほどとなり、到底生活できない」「正社員と同じようにやってきて、どうしてこうなるのか?」と訴えている。

 組合員らは長い人で12年近く同事業所で働いてきた。実態は労働者派遣なのに、形式的には「請負」という契約の下で働かされてきた事実を06年秋に内部告発。栃木労働局は翌07年、労働者派遣法に違反するとしてキヤノンに是正を指導した。キヤノンは「事態の早期解決を図るため」という理由で組合員らに直接雇用を申し入れ、組合員らは07年10月からキヤノンの「期間社員」となっていた。

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