2009.02.23 Web posted at:  19:30  JST Updated - CNN
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アムネスティ、イスラエルとハマスに武器禁輸求める

(CNN) 国際人権保護団体アムネスティ・インターナショナルは22日、昨年12月末からのパレスチナ自治区ガザ紛争で、イスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマスに武器の不正使用がみられたとする報告書を発表し、双方に対する武器禁輸を求めた。

報告書は「戦争犯罪および重大な国際法違反の証拠」と題し、イスラエル軍、ハマス双方による武器使用の問題点などを、38ページにわたって指摘している。

それによると、イスラエル軍はガザで、国際法で使用が制限されている「白リン弾」を使い、民間人数百人を殺害したとされる。専門家による現地調査で、学校の校庭や病院、民家などから破片が見つかったという。イスラエル側は当初、白リン弾の使用を否定していたが、その後、ガザで使った砲弾はすべて「国際法に準拠している」との説明を繰り返している。

アムネスティはまた、同軍の武器は「大半が米国製だ」と指摘。米国に対し、同国への軍事支援をただちに中止するよう求めた。米国は07年からの10年間で、同国に総額300億ドル(約2兆8300億円)の軍事支援実施を約束している。

報告書は一方で、ハマスが民間人の居住地域などに、カッサム・ロケット弾や、さらに射程の長いグラッド・ミサイルなどを撃ち込んだと批判。「砲弾や部品が外部から秘密裏に供給されている」と述べた。

これに対し、イスラエル外務省は「報告内容が偏っている」と強く反発。ハマスが民間人を「人間の盾」として使ったことなどに言及せず、「イスラエル側だけを非難している」としたうえで、「イスラエルは国際法を守っており、民間人を標的にはしていない」「こちらは主権国家であり、国民を守るために武力を行使することが認められているが、ハマスはテロ組織だ」と主張した。

ガザでは1月に双方が一方的に停戦入りしたが、その後もロケット弾攻撃と空爆の報酬が散発的に続いている。

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