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トップページ>日本置き薬協会 配置業界の危機
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何が真実かを自ら見極めて配置薬業界には、いろいろな事実誤認の情報や、意図的に自たちに都合が良いように改ざんした情報などが、いまも飛び交っているようです。 現実は、まったく努力していないどころか、他人が行なってきた血の滲むような努力を妨害しておきながら、その成果だけは、まるで自分たちの手柄のように 大声で叫ぶような方々もいらっしゃるようです。 しかし、これまで、だれが、どのようなことを行なってきたかは、一般に広く公開されている業界新聞のこれまでの記事や、あるいは厚生労働省のホームページといった公式文書を改めて検索するだけでも、明々白々なことです。そのような簡曽を努力もご自分で行 なおうとせず、ただ、まちがった情報を伝える人の意見を鵜呑みにして、完全に誤った事実認識を抱いている業界人が多数いらっしゃる ことは悲しまざるを得ません。 たとえば、薬日新聞さんは11月22日号で、今回の改・正薬事法成立当時に与党・自由民主党の厚生労阿部会長で、薬事法改正の責任者でいらっしゃった大村秀孝衆議院議員にインタビューなさっています。 この記事は、とても簡潔に短くまとまっており、さほどの努力なしでも、この記事さえ読めば、薬事法改正当時の配置薬業界の対応の「真実」が、よく理解できます。 繰り返しになりますが、大村議員が薬事法改正当時、自由民主党厚生労働部会長であり、法律改正の当事者であったことは周知の事実です。また大村議員は当時も現在も、「公人」であり、間違ったことを言えば、あるいは当時の「真実」を知るであろう多くの人たちが 目にする薬日新聞紙上に、間違いを活字として残せば、大いに非難される立場にある方です。 他団体の長や私たちは、業界の任意団体の人間で、いわば単なる「一般人」でありますが、国会議買である大村議員の発言には重い責任が伴います。その上、立場上、大村議員の認識は、自由民主党の公式な見解ということにもなります。
自民厚労部会長の発言の重みその大村議員が薬日新聞社のインタビューにどのように述べていらっしゃるでしょうか。 もう一度、ここで簡単にまとめて紹介しましょう。 ○…今回の薬事法改正での一般用医薬品販売の在り方に関しては、配置業界(筆者注=イコール全配協)の皆さんは、配置販売について、「店舗と配置で同一資格」「同一認定試験」「配置従事者全員試験」という改正原案に最初から同意なさっていた。 ○…「この改正原案で結構です」と配置業界の皆さん(筆者注=イコール全配協)がおっしゃっているというので、自民党もいったんは薬事法改正原案を了承した形だったが、その後、土壇場になって、血相を変えて日本置き薬協会の皆さんが「この改正原案では配置販売業は事実上存続できなくなる。なんとかしてくれ」と自民党に相談にいらっしゃった。 ○…日本置き薬協会の皆さんの熱心なお話をうかがってみると、なるほど、改正原案は配置販売業の実態と乖離し、あまりに配置販売業に厳し過ぎるのではないかと思われた。 ○…なんとか我々も、日本置き薬協会の皆さんから配置販売業の実態をお聞きして、実態に即した処置をしようとしたのだが、しかし、配置業界の皆さん(筆者注=イコール全配協)はすでに改正原案を了承しており、もはや改正薬事法の本則にさわれる段階は過ぎていた。そこで、附則の経過措置ということで処置させていただいた。資質向上努力義務や新制度への移行を促すという条件付きではあるが、皆さんが従来どおりの配置販売業も続けられるようにさせていただいた。 発言に重い責任のある「公人」であって、しかも薬事法改正時の与党・自由民主党の法改正責任者である厚生労働部会長の職にあった大村議員の発言です。 配置業界の中には、薬日新聞社がこの大村議員にインタビューしたことをお怒りの方々もいらっしゃるとお聞きしました。 仮にそのような方々がほんとうにいらっしゃるとしたら、その怒りとは、「知られたくない真実を知らせている薬日新聞への怒り」ということなのでしょうか。
置き薬の危機去っていない最近、特に配置薬業界の皆さんは、去年の今頃に訪れていた「配置販売業の危機」を忘れ去っていらっしゃるように思われます。 しかし、「危機」はほんとうに去ったのでしょうか。 ご存知のように、『資質向上努力義務の履行』と引き換えに、附則で「期限を定めず、既存配置はそのまま」という条文を私たちは勝ち取りましたが、これで安心していて、よろしいのでしょうか。 この私たち日本置き薬協会が、改正薬事法附則で勝ち取った配置販売業に関する、いわゆる経過措置は、薬害被害者の方々や消費者団体は言うには及ばず、薬剤師、薬種商の団体など、同じ薬業団体からも、当初は非常に評判の悪い『配置の既得権の存続の仕方』であったことは、まぎれもない事実でした。 また、配置薬業界の皆さんに申し上げれば、23回にもわたる厚生労働省の医薬品販売制度改正検討部会に、配置薬業界代表して参加していた『配置の既存団体』が、それまで積極的に賛成してきていた法案を修正するのです。いかに法案を最終的に決定する権限をもつ自民党の、多数の議員の方々の協力を得ようとも、薬事法改正当時の自由民主党厚生労働部会長もおっしゃっていたように、改正薬事法附則の経過措置というあの妥協案が限界でした。 それより何より、日本置き薬協会ができるまで、そもそも、「置き薬販売業を健全な形で後世に残したい」とする配置薬業団体がひとつもなかったことに、配置薬業界の皆さんは、もっともっと留意する必要があろうかと思います。
努力行動なしに生き残れぬそれだけに、その後、日本置き薬協会としては対外的にも対応に非常に苦慮し、日本置き薬協会の我々が主導して、他の薬業小売4団体の方々にご協力をお願いし、「薬業界運営基準及び資質向上検討委員会」を構成して、9月には自民党厚生労働部会や厚生労働省にその『報告書』を提出しました。この『報告書』は、一般マスコミにも、薬害被害者団体にも公表して、高い評価を受けています。 去る12月13日には、日本置き薬協会理事会において、その報告書を受けての日本置き薬協会の具体的な『研修・教育シスァム』の基本が承されました。近日中には詳細を公表できる予定です。 年明け1月中旬からスタ-トするであろう厚生労働省の「登録販売者の試験に関する検討部会」にも、大きな影響を及ぼすことは、これまでの背景を考慮すれば自明のことでしょう。 ただ、安心は、絶対にできません。 現状を端的に申し上げれば、現状は、我々配置薬業界の著たちが、我々自身を厳しく律していくことを前提に、我々の存在が、しばらくのあいだは、許容された。というだけのことであり、その我々が、過去の甘い考えに立ち戻るなら、現在、我々に理解を示してくれている周囲の団体、あるいは配置販売業の存続のために尽力していただいている与党・自由民主党からも、即座に、見放されることになるのです。
危機「あなた」に訪れているかつて、ジョン・F・ケネディが、アメリカ大統領の就任演説で、「政府が諸君に何をするかを問う前に、諸君が政府に何をするかを問え」、との後世に残る名 演説を述べました。 いまの配置薬販売業界にも、このジョン・F・ケネディの言葉が、そのまま、あてはまるのではないでしょうか。 日本置き薬協会としても、いま、配置販売業界の皆さまに、こう問いかけたい。「あなたがたは、この配置販売業界の最大の危機に、一体、何をするのか」-と。 この「配置販売業界」という言葉が、ことの本質をあいまいにしているかも知れません。 「配置販売業界の危機」ではないのです。本来は、「あなたの仕事」、「あなたの会社」、「あなたの家族」、「あなたの従業員」の「大いなる危機」なのです。 それを、わが事とせず、一般の販売業者の多くは、いまも、いわく「どうなっているのかわからない」「なにが本当かわからない」「でも、なるようになるだろう」「昔からの商売だから大丈夫だろう」といった日和見の姿勢を続けているように思われます。 「どうなっているかわからない」? 事実を事実として報じてくれている、この薬日新聞のような業界新聞が、配置薬販売業界には、有難いことに、存在するではないですか。 あるいは、インターネットでだって、情報は取れるではないですか。 大切な大切な「あなたの人生」、「あなたの仕事」、「あなたの会社」「あなたの家族」、「あなたの従業員」の問題ではないですか。 なぜ、もっと自ら率先して、自ら勉強なさろうとなさらないのでしょうか。
視点変えて見えて来る真実薬業界にも、様々な団体があります。しかし、それを構成し、動かしてゆくのは、それぞれの団体を構成している「ヒト」に、ほかなりません。 団体のおもて向きのキャッチフレーズはおくとして、その団体が、実際にどのような方向性をもって活動するかは、その執行部あるいは、その団体の長が、何に立脚しているかを見ることが、賢明でしょう。 たとえば、その「団体の長」が、現職も前職もメーカーの長であり、執行部もそうだとします。となると、形だけは「販売」の代表が参加していても、誰に団体の実権があるかは自明の理です。 今回の薬事法改正での厚生労働省の立場を言えば、規制改革推進会議の宮内義彦会長からの「医薬品販売規制緩和の要求」に対抗するためには、「無資格者が薬を売れる」といった販売方法は非常に邪魔で、そんな穴は、ふさいでしまいたくて仕方がなかった。 そのために、2年前の薬事法一部改正で、先に配置薬系メーカーに、大手製薬メーカーの下請け・受注生産の丸投げ受け皿の道を開き、まず、それで大儲けできるように仕向けた。 事実、富山県の一部製薬会社が大喜びしているように、一部のメーカーの売り上げは大幅に伸びています。 一部メーカーさんの喜びは当然でしょう。 メーカーの立場で言えば、長期的には配置薬部門の売り上げは伸びず、利益につながりません。しかも、均して言えば、配置薬部門の売り上げ比率は低下の一途です。 そこに、大きなプレゼントがきた。 売り上げが、毎年、面白いように伸びていく。 さあ、あなたがメーカーの社長たったら、どのような経営判断を下しますか? 「厚生労働省の意向と、長年の付き合い」…。どちらを大切になさいますか? メーカーの経営者なら、当たり前の判断でしょう。 メーカーも、まずは自社の存続・繁栄が至上命題です。私たちが得ている情報では、改正薬事法原案を作成した厚生労働省も、今回の薬事法改正については、「配置薬販売あるいは配置薬を製造しているメーカーには少し酷かな」と多少は思われ、昨年5月には“業界のドン“と称される人のところに、わざわざ足を運んでおられます。そこで、「配置販売に関しては、その改正薬事法原案で結構です」との了承を取っておられたようです。昨年の5月です。 皆さん、もはや、お判りになるでしょう? メーカーと配置販売が“クルマの両輪”、“共存共栄の関係”といった時代は、もはや過去のことになっているのです配置販売業者が見ている方向と、配置薬業界をリードしてくれるはずの業界リーダーのメーカーが見ている方向は、もはや全然違っていたのです。 それでは一部のメーカートップが本音と称してカゲで述べていたり、あるいは全配協の事務局からも語られたとか、すでに廃業を考えている悲観論者の口からよく語られている「置き薬と配置販売業には明日はない」という言葉は本当に”真理”でありましょうか。 私たち日本置き薬協会は、これを断じて「否」ともうしあげます。 配置販売業の過去を清算し、「消費者・国民のためのサービス産業」である、かつての配置販売業の大前提に戻り、「意識」を変えればこれほど強い産業はありません。 消費者・お客様の立場に立って、メーカーにもクレームをつけ、業者同士でも、互いに自主規制する。お客様の苦情には、業界として真摯に対応する。 我々の扱っているのは、高額商品ではありません。日常の必需品です。 「お客様の手元にまで届けるサービス」と「多少の割引価格」・・・。どちらが消費者にとって魅力的でしょうか。 改正薬事法で何もふれられていない業態に、インターネットを使った「医薬品の通信販売」があります。 我々日本置き薬協会が指摘して、小売薬業5団体による『資質向上検討委員会報告書』には記載していただきましたが、すでに上場企業までこの分野に出ているにもかかわらず、厚生労働省は、知らぬふりを決め込まれています。 将来的には、チェーンストアを含め、いまよりさらに激しい“安売り合戦”を余儀なくされる「店舗型業種」は、とても、たいへんでしょう。 値引き競争では、インターネット販売や通販に勝てるわけがありません。人件費も要らず、店舗経費あるいは在庫負担をまったく必要としない、インターネット販売に安売りで勝てるわけがありません。 では、その中で、配置販売業はどうでしょうか。 私たちは、努力いかんによって、幾らでも配置薬販売業には将来展望があると固く信じて、疑いません。 また、将来に展望がなければ、個人的な話になって恐縮ですが、いくら私の家が、幾代も続いている置き薬を家業にする家筋とはいえ、これほどまでに真剣に努力し、多くの国会議員の先生方、学者、著名人の方々をも巻き込む形で、私個人としても行動を起こし得たでしょうか。 皆さんにも、確信を持って行動していただきたい。 過去の甘えを捨て、配置薬業の本来のあるべき姿を認識し、当然の努力さえすれば、私たちの置き薬の将来は明るいし、社会的にも必要な業種として、必ずや、社会・国民から認知され、支持・許容されることに、間違いはありません。 (2006-12-20 日本置き薬協会常任理事/事務局長足高慶宣) |