Print this Post Article Lists Back

「韓国の記録遺産は王室関連ばかりで残念」

世界遺産登録小委員会ラッセル委員長

 「国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記録遺産に登録されるには、貴重性・唯一性・人類の歴史への貢献度など、多くの関門を通過しなければならないが、韓国はこうした要件をとてもよく把握している。ただ、韓国の記録遺産が王室関連に偏りすぎているという点は残念。今後はもう少し多彩な韓国文化の側面が見られればと思う」

 18日から20日まで、京畿道利川市のユネスコ平和センターで、韓国・オーストラリア・イギリス・タイなど世界十数カ国の文化財専門家が集まり、ユネスコ韓国委員会・保健福祉家族部共催の「ユネスコ世界記録遺産アジア太平洋地域訓練ワークショップ」が開催される。

 関連イベントに出席するため、オーストラリアから韓国入りしたユネスコ世界記録遺産事業国際諮問会のラッセル登録小委員会委員長(60)=写真=は17日、記者会見で「韓国は自国の文化財を世界に伝えるのに非常に積極的で熱心な国」と語った。現在、登録されている韓国の記録文化遺産は、「訓民正音解例本」「朝鮮王朝実録」「承政院日記」「直指心体要節」「海印寺八万大蔵経板および諸経板」「朝鮮王朝儀軌」の6件で、アジア・太平洋地域で最も多い。中国では現在5件、オーストラリアとインドでは4件が登録されている。

 1988年にオーストラリアのシドニー大学で歴史学修士号を取得したラッセル委員長は、複数の博物館学芸員を務め、現場でキャリアを積んだ。1995年からはユネスコと協力し、2005年に世界記録遺産事業国際諮問会の登録小委員会委員長に選任された。

 今回の訪韓は05年に続き2回目。韓国の印象について「4年前、八万大蔵経板を見るために海印寺を訪れたときの経験は非常に印象的だった。同じくユネスコ世界文化遺産である大蔵経板殿内に、数多くの木版が保管されている様子に、とても感動した」と語った。

オ・ジョンチャン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る