千歳市も給食費を値上げ

 千歳市は、4月から学校給食費を値上げする。小学生低学年で月額200円、高学年210円、中学生は260円。米飯やパンの原材料費の高騰が理由で、値上げは1998年以来。景気悪化の中での値上げだけに、家庭には打撃となりそう。
 市教委によると、小学低学年は3720円(現在3520円)、高学年4000円(3790円)、中学は4570円(4310円)になる。
 パンの場合、外国産小麦から道産小麦への切り替えに伴う価格差の補助の廃止や穀物の高騰で、2008年度は07年度より15.9%、09年度は33%の値上げが予想されるという。副食も栄養教諭の献立による工夫などで値上げ分を吸収していたが、原材料の多くに値上げの傾向が続いている。「このままでは給食の運営は極めて困難」としている。
 学校給食センター運営審議会(渋谷重昭委員長)に値上げの改定案を諮問。改定案を了承する内容の答申を得ている。
 

子育て応援特別手当は年度内支給

 国が支給予定の「子育て応援特別手当」。千歳市は、年度内に支給できる見通しを明らかにした。18日開会の第1回市議会臨時会に、対象者1440人に支給する費用5430万円を、2008年度一般会計補正予算案として提出する。
 支給対象は、3歳以上18歳以下の子が2人以上いて、そのうち第2子以降が就学前3年間の子供(2002年4月2日から05年4月1日生まれまで)。一人当たり3万6000円を、世帯主に支給する。
 08年度限定の緊急措置として、09年2月1日を基準日に、住民基本台帳上の住所地で支給する。原則として、窓口申請、口座振り込みとする。転出者などからの郵送申請や口座を持たない場合の現金による支給も可能。申請期限は、申請受付開始日から6カ月以内。
 支給対象者数は市の児童手当取り扱いデータや市内公務員の児童手当取扱件数調査などから算出し、1440人と見込んだ。
 国の補助事業として実施し、経費(給付金の総額、関連事務費)は交付金が充当される。市は補正予算議決後、支給対象者、支給対象世帯の抽出作業に着手し、支給案内、申請書を送付し、申請受け付けを始める。その後、関連法案の成立までの間、支給要件審査を行い、法案成立後は交付決定通知書を送付し、指定口座に振り込む予定。
 市は「(法案が成立し)3月初旬に申請すれば、3月23日の週には決定通知書の郵送が可能で、それから1週間もあれば口座振込みができる」とみている。
 

冬の海に不時着? パイロットがブルブル訓練
厳しい寒さの千歳川で行われた水上保命訓練
 航空自衛隊の第2航空団と千歳救難隊は16日、千歳川で冬期水上保命訓練を行った。約60人が参加し、真冬の海に不時着したことを想定して、パイロットが生き残るための方法を学んだ。
 毎年行われている。経験したことのない若手のパイロットを中心に14人が体験した。救命装備品の使用方法を学ぶのが目的。訓練に先立って2空団飛行群司令の岩本真一1佐が「厳しい寒さとなり、水量も多く水流も速い。しっかり訓練をしてほしい」と隊員を激励した。
 前日までの陽気とうって変わって氷点下9度まで下がった気温の中、隊員たちは耐水服と救命胴衣を身に着け、川に入った。水温1度。航空機に搭載されている1人用の救命ボートに乗り込み、ボート内の水をかき出したりスプレーシールドと呼ばれる覆いをかぶって20分間の訓練に耐えた。
 訓練終了後は、協力団体の千歳航友会が温かい豚汁や甘酒を振る舞い、隊員らは冷え切った体を温めていた。
 

氷濤まつり18万人 感動支援金500万円

 支笏湖まつり実行委員会(佐々木金治郎委員長)は16日、2009千歳・支笏湖氷濤まつりの来場者を、18万人と発表した。期間をこれまでより1週間短くしたものの、「予想以上に来場してくれた」としている。
 近年の雪不足と冷え込みの遅れ、景気の冷え込みによる厳しい財政事情を考慮して、期間を1月30日から最も入り込みの多いさっぽろ雪まつり(2月5―11日)を挟んだ2月15日までの17日間とした。このため、昨年の約27万人から大幅な減少が心配されていた。
 しかし、土、日曜日はいずれも交通渋滞が起きるほどの混雑、さっぽろ雪まつり期間中もツアー客はほぼ例年並みの入り込みが続いた。実行委によると、雪や雨が週末に多く会場に水たまりができることもあったが、客足には大きな影響はなかった。
 一方、会場で呼び掛けた「感動支援金」が、これまで最高の515万円に上った。初日に、35万円が集まったという。佐々木実行委員長は「お客様が前向きに対応してくれたことに感謝。このご支援を今後のまつり運営に生かしていきたい」と話している。
 

中学生が自殺未遂 「いじめ」判断できない

 千歳市内の中学1年生(13)が、昨年6月に自宅マンションから飛び降り自殺を図った、ことが分かった。命を取りとめたものの、今も意識は戻っていない。生徒は学校生活への不安などを記した書き置きを残していた、という。市教委はいじめの有無について、「現段階では判断できない」としている。
 16日の市議会総務文教常任委に報告した。市教委によると、生徒は昨年6月19日に自宅マンション11階から転落。学校が保護者から聞いた話として、生徒が「中学校生活を続けていけなくなった、自分では取り返しのつかないところまで来たという書き置きがあった」としている。
 学校の関係者への聞き取り調査で、生徒は保護者や友人に、「『うざい』『死ね』と言われていると相談をしていた」ほか、落ちた教科書を拾って渡された時に、「ばい菌呼ばわりされた、と保護者などに話していた」という。
 さらに事故当日の授業で、生徒がルールを逸脱した行動に出たことから教諭が指導、本人はそれを理解したという。
 ただ、学校側が同級生や部活動の生徒などへの聞き取りでは、「うざい、などと言った生徒はなく、そういうことを聞いた生徒もいなかった」と説明。その上で、▽5月下旬のいじめアンケートで、いじめを受けていないと回答▽対人関係で悩んでいた▽教員から注意されて悔やんでいた―ことから、「友人関係に悩んでいたようだが、それが飛び降りた原因とは特定できない」としている。
 保護者側は「いじめ」が原因であることへの疑念を持っており、市教委は「推移を見守りたい」とした。
 

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