ろれつの回らない会見が問題となり、辞任した中川前財務大臣。酒に酔っていたのではという指摘に対して、「体調不良で飲んだ薬が効きすぎた」と釈明しましたが、その割りにこの「会見」の直後、およそ1時間半にわたって、バチカン観光をしていたことがすでに明らかになっています。
しかし、それだけでは終わりませんでした。中川氏はそのバチカン観光中にも問題を起こしていたことが明らかになったのです。
国家そのものが世界遺産に登録されている世界最小の国家、バチカン市国。荘厳な中世の建物や、貴重な美術品の数々に触れられる歴史の街。中川氏の観光は、本人の希望で事前に組まれていたものでした。とはいえ・・・
Q.今回の共同声明はこれまでより具体的であると・・・
「どこだ?」(中川昭一 前財務相)
「あそこです」(日銀 白川総裁)
「私です」(記者)
「ああ・・・」(中川昭一 前財務相)
やはり、こんな状態で訪れてはいけなかったのです。関係者の話によると、中川氏は会見の後、まずはバチカン博物館を見学。その際、中川氏はイタリア人ガイドが説明しているにもかかわらず、同行していた一行から1人外れて、マイペースな行動を取ったり、貴重な美術品を複数回素手で触ったり、有名な大理石彫刻の台座に座リ込んだり。挙句の果てには、博物館の立ち入り禁止のエリアに入り、警報機が作動するなど、やりたい放題だったというのです。
国際的な恥の上塗りとも言える中川氏のこうした振る舞いには議員たちからも厳しい声が。
「体調が悪くてこういうことをする人ってあんまりいないと思うんですね。飲みすぎてこういうことをする人はたくさんいますけど」(共産党 小池 晃 参院議員)
「与党・自由民主党の同僚ですから、まず国民におわびをしなきゃならんと思います」(自民党 衛藤征士郎 衆院議員)
「普通やらないですよね。あまりやってほしくはないですね」
「触っちゃいけないものとかは基本的にきまりだし、ルールは守るものだと思うので、あまり良いことだとは思わないです」(日本人観光客)
一方、中川氏に同行した財務省の幹部は、中川氏が素手で美術品に触ったかどうかについては「人出が多かったうえに、前大臣から離れて歩いていたので、直接見ていない」と話しています。
バチカン博物館に陳列された歴史的彫刻たちの目に、中川前大臣の奇行はどう映っていたのでしょうか。(21日17:34)