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KTX欠陥工事:韓国オリジナルの「変種」工法を採用

十分なテスト行わず

 韓国高速鉄道(KTX)の第2期工事区間である大邱-釜山間のレール敷設工事で、コンクリート製の枕木に亀裂が入っていることが判明した問題で、不良品の枕木(写真)を製造した業者に対し便宜を図っていたという疑惑が浮上している施工者の韓国鉄道施設公団は、ドイツの特許を取得した工法ではなく、十分なテストを行っていない「変種」の工法を採用していたことが明らかになった。

 同公団と軌道分野の関係者らが18日に語ったところによると、ドイツの「レールワン」社の「レーダー2000」という工法は、同社が設計した枕木や、同社の親会社ボスロ社が製造した締結装置(枕木とレールを連結する器具)、ケーブル方式(ケーブルを通じ信号を送る)の列車制御システムなどを一括して採用しなければならないという。

 ところが同公団は、KTXの大邱-釜山間の建設工事で、レールワン社の枕木、イギリスのパンドロール社の締結装置、レール方式(レールを通じ電気信号を送る)の列車制御システムを採用した。締結装置は値段が安く韓国での認知度が高いという理由で、高速鉄道に使用されたことがないイギリスの製品を採択し、また列車制御システムはすでに開業している第1期区間(ソウル-大邱間)に合わせ、レール方式を採用したという。

 これは事実上、韓国オリジナルの「変種」の工法が採用されたということだ。同公団のある幹部は「第1期区間で採用されたバラスト軌道(路盤に砂利・砕石を敷く)は、維持や補修にかかる費用が高いという問題点があるため、大邱-釜山間では工事費が50%ほど高いスラブ軌道(コンクリートの路盤に軌道を敷く)を採用し、韓国の実情に合った外国の技術を組み合わせて、新たな工法を編み出した」と打ち明けた。

 だが、同公団は業者への便宜供与疑惑について、「“レーダー2000”工法に合った資材を使うのは当然であり、レールワン社と技術提携した“チョノン・レールワン”社が(枕木の製造業者に)選ばれたのは便宜供与には当たらない」と主張している。

大邱=チェ・ジェフン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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