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KTX欠陥工事:コンクリート製枕木約200本に亀裂

 韓国高速鉄道(KTX)の第2期工事区間である大邱‐釜山間のレール敷設工事で、コンクリート製の枕木数百本に亀裂が入っていることが判明した。

 枕木は時速300キロで走行するKTXの列車とレールの重みを支える最も重要な設備であり、これに亀裂が入れば、レールが曲がったり列車が脱線するなど、大規模な事故につながる恐れがある、と専門家たちは指摘している。

 2010年の開業を目指して進められているKTXの第2期工事は、工事費が7兆ウォン(約4569億3000万円)に及ぶ大規模な国家的事業だ。韓国鉄道施設公団は15日、「コンクリート製の枕木の一部に亀裂が入っていることを確認し、最近レールを敷設した区間のすべての枕木について調査を実施した結果、222本の枕木に亀裂が生じているのが見つかった」と発表した。このため、亀裂が見つかった枕木の交換や、該当区間の工事のやり直しは避けられず、工事の遅れや、新たに破損した枕木が見つかる可能性も排除できない状況となっている。

 レールの総延長が254.2キロ(上下線の合計、以下同じ)に及ぶ大邱‐釜山間のレール敷設工事は2002年に始まり、現在までに96.9キロの区間でコンクリート製の枕木15万5000本が敷かれており、進捗(しんちょく)率は37%に達している。全区間では約35万8000本の枕木が敷かれる予定。

 鉄道施設公団はコンクリート製の枕木を固定するフックボルトの欠陥が主な原因とみており、亀裂が見つかった枕木については補修または交換し、亀裂が見つかっていない枕木についても補強作業を行う計画だ。

 韓国鉄道大学の鄭慶煕(チョン・ギョンヒ)教授は「きちんとした対策を講じなければ、レールが曲がって列車が脱線する恐れがある」と警告した。一方、公団側は「対策の検討や精密調査を行っており、工事に支障が出ないように努めていきたい」と話している。

大規模な国家的事業である韓国高速鉄道(KTX)の第2期工事で、手抜き工事が発覚。コンクリート製の枕木222本に亀裂が入っていることが判明した。慶尚北道永川市大昌面‐北安面の区間(5580メートル)で、真っ二つに割れたコンクリート製の枕木。/写真=イ・ジェウ記者

永川(慶尚北道)=チェ・スホ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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