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2009年2月20日(金) 19:20 |
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人工授精で受精卵取り違え中絶
香川県の県立病院が、体外受精で患者の受精卵を取り違えていた問題で、病院には、過去に体外授精を受けた人などからの問い合わせが相次いでいます。 体外受精の実施施設は全国でおよそ600、一般的な医療となっているだけに、関係者に大きな衝撃を与えています。病院では、20日午後、臨時の運営委員会が開かれ、安全対策の徹底を申し合わせました。
香川県立中央病院で不妊治療を受けていた高松市の20歳代の女性は、去年9月、体外受精で妊娠しましたが、別の患者の受精卵を移植された可能性が大きいとわかり、人工中絶しました。 医師が机の上に、この女性の受精卵の容器を別の患者のものと同時に置いて作業したことが原因ということです。 患者を識別する表示は容器の蓋にしかなく、本体にはありませんでした。 地域の中核病院で起きた今回の問題で、病院には過去に体外受精を受けた人などから問い合わせの電話が寄せられています。 午後には臨時の病院運営委員会が開かれ、安全対策の徹底が指示されました。
今回の問題について、高松市の別の産婦人科では「ありえないこと」と驚きを隠せません。 ここでは、約20年前から年間50例から100例の体外受精を実施するなど、不妊治療に力を入れています。 この産婦人科の受精卵の取り扱いの規定では、「容器の本体」と「保管庫の扉」、それに「保管庫の中のトレー」にも患者の名前を書き、取り違い防止をはかっています。 そして受精卵の検査は、患者ごとに別々に行うのが当然と話します。 今回の問題を受けてこの病院でも、改めて受精卵の管理体制を見直したいと話しています。
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