ひとり暮らし 放送年:1996年10月〜12月 出演者:常盤貴子・高橋克典・永作博美 他 脚 本:青柳祐美子 主題歌:松任谷由美『最後の嘘』 備 考:金曜ドラマ
花淵美歩(常盤貴子)は新宿のデバートで靴売り場に勤めるOL。八王子からさらに遠い「めじろ台」のマンションに家族と一緒に住んでいる。長時間の通勤に耐え、職場では客の足先だけを見て過ごすストレスのたまる日々だ。終電が気になって夜遊びもできないし、家では妹の芽(矢田亜希子)が受験勉強をたてに威張るので肩身が狭い。仕事も恋愛もいいことなし。自分をとりまくモヤモヤから飛び出すために、美歩が選んだのは都心でひとり暮らしを始めることだった。 同じデパートに勤める親友の西島恭子(永作博美)の助けで部屋を決め、幸せに浸る美歩。その夜二人は、近所にきれいな花屋「DOUCEMET」を見つける。そこは小さなバーも兼ねていて、美歩の新しい隣人・和泉田知也子(高樹沙耶)の店と分かる。二人がお祝いの一杯を飲んでいると、ピール会社の営業マン・新谷高広〈高橋克典)と小川千勝(高朽和也)が桑原圭太(撤水圭〉に連れられ入ってきた。酒屋を営む桑原がピールの仕入れの条件に、知也子との仲をとりもてと命じたのだ。 美歩は、高広がかつて靴売場で若い0Lをからかっていった男であると気付く。不器用な千勝とは逆に、高広は調子のいいセリフで場を盛り上げる。聞いている美歩は腹が立ってしょうがないのだが、恭子は美歩の様子を見てなにかを直感する。 こうしてはじまったひとり幕らし。静かな部屋で、冷蔵庫の音を聞きながら、自由を満契する美歩だった。