2005年04月05日

夫の浮気疑惑2 コブシヲニギレ編

注;【夫の浮気疑惑1からお読みください】


そのパートの旦那に電話をかけてみる。

「もひもひぃ〜、スズキですがぁ〜。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・何?このおっさん。

「もひもひ」って言ったよね?絶対に、稲葉さんは来ないと確証した。

「あのぉ、○山の家内ですが。この度は宅の主人のことで。。。」
出来るだけ、上品にまとめてみた。

「ああ!はいはいぃ〜。」

なんだか、威勢の良い魚河岸のおっちゃんのような喋り口調だった。
ここで、すかざす、【スズキのおっさん】と命名。

とりあえず誘い出してみようと思い、
「今、国道○号線の、ロイホにいるんですけど、時間取れますか?」

「ロイホぉ?」
スズキのおっさん、バカ。

「ロイヤルホストです。ファミレスです。」
あきらは少し強い口調で言う。

「ああ、わっかりましたぁ!すぐ行きますね!」
スズキのおっさん、出会い系サイトで捕まえた女と、今から出会うと
勘違いしてるようだ。

席を案内してくれた店員に、これからスズキっつうバカなオヤジがくるので、
ここに通してくれ。と思わず言いそうになった。
10分ほどして、スズキのおっさん到着。
「いやぁ、道が混んじゃってねー。待たせてスミマセンねぇ。」

別に待ってねーよ(-_-;)

「それで、あなたは何がご希望なのですか?」
話を不倫疑惑の方へ。

「もう2年くらい前から続いているんですよ。うちのとお宅の御主人。」
スズキのおっさんは、奥さんの携帯をチェックしたことから
うちの夫のメールのやり取りを見て確信したと言う。

「あの、証拠を掴んだとおっしゃっていたようですが、例えばふたりが
不倫していた現場を押さえたとか、そういった確固たる証拠はあるんですか?」
静かな口調であきらは言う。

「たぶん、身体の関係はありますよ。あのふたりは。」


「たぶん。」と言ったよなぁ、このおっさん。
よっしゃ!あきらのペースにもって行けるゾ。

「そうですか、それはお気の毒に。」
あきら、モナリザの微笑み。
「身体を盗られたってことが、悲しいのではないんですよね。
心を持って行かれちゃう。ホントの哀しみはソコなんですよね。」

スズキのおっさんは
「そ、そうなんですよ!奥さん!
私はそれが言いたかったんですよ。」

昨夜夫から、この夫婦の仲は、最悪だと聞かされていた。
夫は奥さんから、そういった悩みの相談を、メールで受けていたと。
社内旅行に行った時、撮した写真を見せてもらった。
細木数子をすこし若くしたような、オバサンを指さして、
夫は悲しげに言った。
「この人だよ。その奥さん。」
「悪いけど、オレがするわけないでしょ!この人と。」

夫よ、あなたは悪くない。もし、この女性と夫がそういう関係に
なったのであれば、あきらは反対に訴える。
「アナタ!うちの夫を、いくらの金で揺すったの?ええっ!?」

それに、わかるよ、高田文夫をパンチパーマにしたようなスズキのおっさん。
で、その妻の細木数子と。
君がするわけないよ。まず、できるわけない(苦笑)

「47のいい歳こいたオバサンが、なんで年下の若い男となんか・・・」
おっさんは自分が、世界でいちばん不幸な男でもあるかのように
目を伏せながら言った。
あのぉ、スズキのおっさん。
言っときますけど、ふたりはやってないですから。

しかし、夫の会社に電話をして呼び出してまで、確信を持っている
このおっさんに対して、今更「違う」と否定するのはどうだろう。
夫が引き下がってくれれば、おっさんもこの件はなかったことにする。
と言っている。
というか、ありませんから最初から。しつこいようですけど。

「では、こうしませんか?また夫から奥様にメールなり電話なりが
行くようでしたら、夫を煮るなり、焼くなり、あなたの好きにしてください。」
ありきたりの事だが、一応提案してみた。

スズキのおっさんは、それで良いと言ってくれた。

おっさんは寂しかったのだと思う。
話が終わったと思ったら、今度は自分の四方山話をしてきた。

そして何を言い出すのかと思ったら
「私のこと、どう思います?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ?
「そうですねぇ。パチンコ屋にいつも居そうなタイプですね。」
容赦なく言い放つ私、あきら。

スズキのおっさん、また何を勘違いしたのか
「いやぁ、そう見えちゃいます?3年くらい前までは良く
行ってたんですけどねぇ。ハッハッハッ!」
笑ってんじゃねーよ。
ああ、もうここを早く脱出しなければ。
I MUST 脱出〜! I CAN 脱出〜!

私は伝票をさっとつかみ、そろそろ・・・と切り出した。
おっさんは腕時計を見ながら
「ああ、こんな時間。」
て、さっきから、時計チラチラ気にしてたのを私は知っている。

レジで会計をしている時、おっさんがふいに言った。
「また、会えますかね?」

「あーりえないですから〜!」
あきらの声のトーンにいちばん驚いていたのは、レジうちをしていた
バイトのお兄さん。
その次は、順番待ちをしていたお客。

「そっ、そうですよね。あったら大変なことですよね。」
「あったら」じゃなくて、ぜったいにないわけですよ。
この世のすべての者が死に絶えて、わたしと、あなたと二人だけになって
しまっても、あり得ませんから。絶対に。

スズキのおっさんの背中は、少しうなだれたように見えた。
ああ、淋しき中年オトコよ。

「あきら、ありがとう〜♪」
夫と久々に二人だけの夕食。
「好きなだけ食べていいよ〜♪」
「じゃあ、お言葉に甘えて。」
と、好きなものバンバン、オーダー。
結局、あきらはほとんど食べられず、後は夫が残ったものを
平らげたのであった。

世界一アホなパパちゃん、大好き♪←のろけさせてください。

と、ここまではスムーズに事が運んだのだが、
しかし、スズキのおっさんのパフォーマンスは、とどまることを
知らなかった。

この続きはまた明日。








Posted by akira1783jp at 14:02 │Comments(0)TrackBack(1)

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コブシヲニギレ【珍名馬券写真集】at 2005年06月02日 21:51