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【福井】

ハンセン病のドキュメンタリー制作 若狭東高放送部

2009年2月20日

3月の訪問を前にシナリオ作りなどに取り組む若狭東高校の放送部員たち=小浜市金屋の同校で

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 高浜町出身のハンセン病回復者、高瀬重二郎さん(85)と交流する小浜市の若狭東高校の放送部員がハンセン病をテーマにしたドキュメンタリー番組の制作に取り組んでいる。3月25日には高瀬さんが暮らす岡山県瀬戸内市の国立療養所「長島愛生園」も訪問する予定で、関係者も部員の取り組みを応援しようとツアーを計画、参加者を募っている。

 訪問するのは、放送部の男女5人。同校と高瀬さんは小浜市社会福祉協議会の紹介で互いに訪問し合うなど、約4年前から交流を深めている。高瀬さんの「若者にハンセン病への正しい理解が深まってほしい」との思いに部員が共感。「難しいテーマだが挑戦する価値は大いにある」とチャレンジを決めた。

 部員らは長島愛生園に到着後、高瀬さんらハンセン病回復者に不当な隔離政策や療養所での暮らし、若者へのメッセージなどを取材する。

 記録した映像は8分間にまとめ、6月に開かれるNHK杯全国高校放送コンテストの県大会に応募する。現在、シナリオ作りなどを進めている。

 ツアーは、市社協などが企画。同日午前7時に小浜市を出発。療養所や瀬戸内市内のハンセン病関係の資料館を巡り、同日午後9時に帰着する予定。

 部長を務める田中裕人君(16)=2年=は「格好いい作品を作ろうとは思わない。ハンセン病回復者のありのままの姿を伝えたい」と意気込んでいる。社協の豊永真誠事務局長(54)も「病や偏見と闘った患者たちの思いを肌で感じてほしい」と話している。

 ツアーは参加費5000円。申し込み、問い合わせは市社協=電0770(56)5800=へ。

 (岩本旭人)

 

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