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松尾 公也
松尾 公也
Mac誕生前夜の1983年業界入り。
PC Magazine、PC WEEK、MacUserなどを経て、IT業界の裏道を歩みつつ現在に至る。

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2009/02/01

初音ミクが弾く「あの楽器」:iPhone版作者3人に会ってきた

iPhone
 

 きょうは、ニコニコ技術部「あの楽器」東京ミーティングが開催されたので、午前9時過ぎから午後4時まで参加してきました。

 内容はUstreamやIRCで中継されていたようなので、会場外で見ていた人も多かったと思います。

 尻Pが説明されていたように、ニコニコ技術部にとって、初音ミク(主にネギ振り)以来最大のトピックとなっている「あの楽器」。

 これも初音ミクから派生したプロジェクトなのですが、単体の物理的楽器、ARを使ったバーチャルな楽器、JavaやVBなどを使ったPC用ソフトシンセ、そしてニンテンドーDS、iPhoneといったモバイルプラットフォームを使ったソフトシンセといった具合にさまざまな実装がされています。それが一堂に会したというわけで、展示スペースは非常に混沌としたさまだったのですが、非常に段取りのよい進行のおかげで講演のほうは整然と進められていきました。

 いずれも非常に学ぶところの多い講演であり実装だったわけですが、わたしがレポートしておきたいのは、もちろんiPhoneを使って「あの楽器」を再現したもの。

 作者さんは会場にはいらしてなかったようですが、既にApp Storeで公開されているouiLeadは、リリコンなどのウインドシンセっぽい音を持ったリード楽器。2段鍵盤が特徴。音量とビブラートもコントロール可能(難しいけど)。

iPhone版「あの楽器」がApp Storeで公開された


 講演者の1人のsatoPさんは、まる2日の完徹を含み年末・正月休みを犠牲にした突貫作業により急速な進歩を遂げつつあるiPhoneデベロッパー。

 リード楽器だけでなく、コード弾きをワンボタンorツーボタンでできるような演奏方法が組み込まれており、キーボード/シンセ系のコード楽器としては最もよい操作性を持つことになりそうです。

 iPod機能でバック演奏を流しながら、あの楽器演奏ができるようになっていたり、MIDIプレイバック機能を実装(これができるのはおそらくiPhone初)を持っているので、本当にいろんなことができます。MIDIファイルはHTTPからの取得が可能。よくぞここまでという感じ。

 satoPさんはもう1つ、非常におもしろいものを作ってくれていました。それは、iPhone用の「あの楽器ケース」。ユザワヤで調達した部材を使ったもので、2.5分の1スケールの初音ミクにぴったりの大きさになるそうです。中にはスピーカーやデジタルアンプ、LEDなどが入るということで、ぜひどこかで製品化してほしいなあと切に思ってます。

Anosatop

 もう1人、展示スペースでiPhone(実際はiPod touch)実機デモを見せてくれていたのが、dandelionさん彼もiPhone用ケースを作ってるんですね。持ってきてくれたらよかったのに(笑)

 dandelion版あの楽器は、上中下で3オクターブある、比較的鍵盤幅がありながら音域の広い、プレイヤビリティのよさげなインタフェースに特徴があります。

Anodandelion_2

 さらに、非常におもしろい機能がありました。「バーチャルと現実の干渉」アプリと彼が呼ぶアプリは、iPhoneで演奏して描かれた図形が、PC上にも描画されるという機能。Wi-Fiネットワーク経由で、PCのプログラムに情報が引き渡され、同時に描画されるのです。PC側プログラムは今はWindows版のみですが、ぜひMacにも対応してほしいところ。

 iPhone版あの楽器の弱点は、画面が小さすぎて、なにを演奏しているのかいまひとつ分かりづらいところ。この機能があれば、プロジェクターの大画面で演奏している様子がわかるし、VJ的な使い方もできます。本当にすばらしいアイデアです。

 そしてさらに隠し球がいましたよ。セッション終了後にわたしがお話をした人が、実は芸者東京エンターテインメント(GTE)の開発者。GTEといえば、「電脳フィギュア ARis」のところ。いつのまにかiPhoneアプリを作っていたんですね。昨年のTGS 2008でペットアプリを既に展示していたのでした。

 そのGTEもまた、「あの楽器」に参入するらしいのです。2月中には無料で公開されるもよう。音と描画のみの、比較的シンプルな機能のあの楽器になりそうですが、企業による参入ということで、これは「あの楽器」コミュニティーとしてはエポックメイキングな出来事と言えそうです。

Anogte

 そのGTEはなんと、iPhone初のARアプリをリリース予定しているそうです。見せてもらったのはARisちゃんではないですが、ちゃんとカメラとオーバーレイされた3Dオブジェクトが動作していました。

 というふうに、iPhoneだけでも非常に成果のあったミーティングでありました。もちろん、ほかの「実楽器」も「仮想楽器」も「コンセプト」もすべてがおもしろく、得るものがありました。楽器メーカーも積極的に(ディスカッションだけでも)参加すべきだと思いました。

 断言しましょう。今年2009年は、「あの楽器」の年となります。そして、iPhoneはその中で大きな存在感を持つことでしょう。だって、すでに4つも開発プロジェクトが動いているんですから。

2007年はKAOSSILATORの年。非鍵盤のポータブルシンセ
2008年はDS-10とiPhoneの年。ポータブルプラットフォーム上に本格的楽器が展開
2009年は「あの楽器」の年。オープンプラットフォームで同時多発的に開発される新しい楽器のかたち

koya

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コメント

2009/02/01 23:14

「あの楽器」東京ミーティングお疲れ様でした.
アドバイスいろいろありがとうございました.


>彼もiPhone用ケースを作ってるんですね。持ってきてくれたらよかったのに(笑)
クオリティ的に黒歴史的(明らかにネタ用)なので持って行くのに躊躇しました.


>「バーチャルと現実の干渉」アプリ
本当は「バーチャルと現実の干渉」の機能として,
iPhone⇔PCの双方向通信(PC側でのアクションも遠隔地のiPhoneに反映)を
予定していたのですが,iPhone→PCの片方向通信までしかミーティングまでに
間に合いませんでした。。。実現できたら動画投稿したいと思います.

koya
2009/02/02 09:53

dandelionさん、コメントありがとうございます。黒歴史でしたか。それは残念(笑)
双方向通信できたらすごいことになりそうですね。次の投稿お待ちしてます。がんばってください!

さら
2009/02/20 16:06

こんにちは。
「あの楽器」のネタ元?と思われるソフトを見つけました。
http://www.sounos.co.jp/sounos/product.html
去年の10月に公開されたソフトのようです。

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