弘前市の常盤野小学校で技能主事を務める福士章逸さん(57)が、雪のない道でも走行できるようにスノーモービルを改良し、周囲の注目を集めている。
同小に5年ほど前から勤めている福士さんの仕事は、校内外の整備や備品の修理、外勤など多岐にわたる。
3年ほど前からスキーコース作りの作業上、スノーモービルは雪がなければ曲がることができない点などを不便に思い、どうにかできないものかと頭を悩ませていた。
昨年11月下旬、ふとスノーモービルの近くを見ると猫車があり「これだ!」とひらめき、車輪を外してスノーモービルの前方に2つ取り付け、12月初めに完成させた。
福士さんが「オールシーズンモービル」と命名したこのスノーモービルは、ハンドルを切るだけで方向転換も楽にでき、何より雪が全くない路上でも走行可能なのでオールシーズン活用できる。
今年に入り校内スキー大会のテント設営や備品の運搬、雪で折れた木枝集めの作業などで活躍しているという自信作。
「以前と比べてとても便利になった。今後は春先や秋の校内の整備にも役立てたい」と期待を寄せる福士さんは「子供たちにも物を大切にする気持ちを持ってほしい」と呼び掛けている。
この改良スノーモービルについては、物品の形状や構造、組み合わせにかかわる考案を保護する実用新案に申請中という。
【写真説明】自分が考案し、通年使用できるスノーモービルに乗る福士さん