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前橋赤十字病院:放射線診断を縮小 4月から群大が2人派遣停止 /群馬

 群馬大医学部の核医学画像診療部医会が、前橋赤十字病院(前橋市朝日町3、宮崎瑞穂院長)に対する医師2人の派遣を3月末に停止することが19日、分かった。同病院は放射線診断科の診療体制を縮小するほか、血管画像を用いた一部の手術ができなくなる。小児科や内科、整形外科に続き派遣停止による問題がまた一つ表面化した格好で、県内で医師不足の影響が広がっている。

 同医会によると、派遣停止になるのは放射線診断科の常勤医3人のうち2人。残った常勤医1人による週4日診療となる。非常勤医2人の派遣は継続の見通し。1月上旬に病院側に打診し、今月18日に最終決定として連絡した。2人は4月からそれぞれ東京都と千葉県の病院に勤務する。

 前橋赤十字病院によると、これまでは同科の医師と患者の担当医師の双方で行っていた画像読影を、担当医が単独で行うことになり、精度が落ちる可能性があるほか、画像を見ながら血管などに針やカテーテルを挿入して行う手術(IVR)の一部ができなくなるという。

 同病院はコンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像化装置(MRI)を完備しており、県内の放射線診断施設としてはトップレベル。CTは1日平均60件、MRIは20件診断している。

 群馬大付属病院の核医学画像診療部では今年、女性医師2人が産休に入り、医師不足が深刻化。前橋赤十字病院に代わりの医師を補充する余力はないと判断した。

 医会責任者の遠藤啓吾教授(放射線診断核医学)は「群大病院もギリギリでやっている。前橋赤十字病院には申し訳ないが、なんとか了解してもらった」としている。女性医師は今秋には復職する見通しで、その時点で改めて派遣できるか判断するという。

 群馬大医会の派遣停止を巡っては、館林厚生病院(館林市)で常勤小児科医が、利根中央病院(沼田市)で内科消化器系の医師が、公立碓氷病院(安中市)で整形外科医が不在となる事態に陥っている。【塩崎崇、伊澤拓也】

毎日新聞 2009年2月20日 地方版

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