韓国との物理的衝突は時間の問題=朝鮮中央通信
北朝鮮が連日、韓国に対する脅迫の度合いを高めている。19日には「物理的衝突は時間の問題」という表現まで飛び出した。
北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日、「北南間の政治的、軍事的対決は極端な状況に達している。あとは物理的衝突を残すだけとなっているが、これも時間の問題だ」「(韓国軍と米軍が)武力を増強して北侵戦争の演習に力を入れている」などと主張した。また韓国軍による軍事訓練にも細かく言及し、「好戦狂らによる反共和国対決の策動により、北南関係はこれ以上収拾することも、正すこともできなくなった」とも報じた。
平壌放送もこの日、「北南関係は最悪の危機的状況となった。西海(黄海)海上をはじめとして(南北)双方が互いに対峙(たいじ)する地域では、いつ軍事衝突が起こるか分からないほど危険な情勢になっている」と報じた。とりわけ「(韓国が)われわれについて見誤ってさらに挑発的な姿勢を取り続け、情勢をさらに悪化させている」として、南北間の緊張の責任を韓国側に転嫁した。
これに先立ち北朝鮮では今月18日、北朝鮮軍総参謀部の報道官が「(南側は)全面対決の態勢に入った事実を決して忘れてはならない」と発言している。
こうした北朝鮮側の態度について、韓国政府の当局者は「北朝鮮がクリントン米国務長官の韓国訪問(19日)に合わせ、米国の関心を引くために韓国に対する強硬な発言を繰り返すという側面もある」と述べた。北朝鮮の立場を代弁する在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙である朝鮮新報は14日付で、クリントン国務長官が韓国、中国、日本を訪問していることについて、「朝鮮(北朝鮮)は対話と対決を分ける尺度を持って、初のアジア外交における成否を注視している」と論評している。一方、来月9日から20日まで行われる韓米の合同軍事訓練「キー・リゾルブ(解決のためのカギ)」を前に、北朝鮮は通常の軍事的緊張を高める手法を取っている、との見方もある。
安勇炫(アン・ヨンヒョン)記者
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