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マぜンタとシアん

2009-02-18

ついったらーとかでpixivに社会科見学してきたよ

 去る1月22日木曜日、twitterで集まった、id:cooh(@cooh) id:gotto-s(@gottos) id:Iketaki(@Iketaki) id:quolc(@quolc) id:shitu(@shitu) の五人の高校生で、ピクシブ株式会社に社会科見学に行ってきました。

 今回の会社見学はtwitter上での id:coohpixivさんのtwitterアカウントとの交流を発端として実現しました。そのときの経緯は次のような感じ。

      
くー
@cooh
株式会社ピクシブを見学したいな。高校生の職業体験的に。 

(2008-12-22 02:57:33)

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pixiv / pixiv Inc.
@pixiv
@cooh ぜひぜひ。集団(5,6人)くらいで着ていただけると話しやすいです。 

(2008-12-22 02:58:31)

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くー
@cooh
@pixiv っ!本当ですか!?なら、本当に同級生誘って見学頼むかもしれませんよ? 

(2008-12-22 02:59:50)

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I_ketaki
@Iketaki
@pixiv え、いいんですかw 

(2008-12-22 03:00:27)

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pixiv / pixiv Inc.
@pixiv
@Iketaki @cooh じゃあ高校生限定5,6人のピクシブツアーやっちゃいますかー!年内は超忙しいので年明けなら調整できますので人数が揃ったらお問い合わせからご連絡ください。 

(2008-12-22 03:02:12)

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くー
@cooh
本当か……pixivやはり半端ないですね 

(2008-12-22 03:04:05)

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 すさまじいスピード対応。pixivのアツさの片鱗が窺えるというものです。

 代々木駅から明治通りを跨ぎ、歩いてちょっとのところにあるpixiv本社オフィス。高校生5人は代々木駅東口(たぶん)で待ち合わせました。pixivとは6時に約束だったのですが、三十分以上早く集まってしまったので、みんなで物陰に隠れてオフィスの様子を伺ったりコンビニに入ってクネクネしたりなどしていました。

 ピクシブ本社に通されて、まずは広報担当の浜吉さんからpixivについての媒体説明を受けました。僕は事前にいろいろと予習をしていたので、ジョークとか飛ばしながら軽くやっていました。

 pixivのユーザー数は2009年の2月4日には59万人に達していますが、現在も毎日2000〜3000人のペースで増え続けているようです。月間PVも2007年の暮れから2008年の暮れにかけて10倍までに膨れ上がっていることが開発者ブログで明らかにされており、今も増加の一途をたどっているようです。

 pixivは先日のコミックマーケット参加など、アクティブにイベントを企画したり、参加したりしていますが、直近のものといえば今月終わりの週末三日間、原宿デザイン・フェスタ・ギャラリーEASTで行われるpixivフェスタです。こっちもがっちり宣伝を受けてきました。僕らも5人で行こうと思っています。

 次に、pixivサーバーが置かれているスペースに案内されました。パーテーションで区切られたオフィスの片隅に、むき出しのマザーボードと電源がずらっと並んでいるサーバーラックが三つほど置かれており、周りでは扇風機が数台、絶え間なく空気を循環させていました。現在でもサーバーは増加し続けており、オフィスのスペースがそれに押しやられてどんどんせまくなっていっている現状のようです。サーバーはすべて手作りで、これから増設されると思われるサーバー分のHDDが部屋の片隅に積まれていました。pixivサーバールームのカオティックな状況はアスキー総研さんによるインタビュー記事で閲覧することができますのでそちらで是非。

f:id:gotto-s:20090122182923j:image:right:w300

 その後、pixivのマスコットのチョビと対面。チョビといえば、pixivのメンテナンス時に首を長くして待ってる画像のクリーチャーっぷりで知られていますが、リアルでは普通のかわいい豆柴でした。しばし頭を撫でたり手を舐められるなどして癒されていました。

 そして、いよいよpixiv社長の片桐孝憲さんにお会いして、質疑応答の時間をいただきました。一時間ちょっとに渡っていろいろとお話を聞いてきたのでその内容をまとめて掲載します。




リアルとネットの連動

―― コミックマーケット75のpixivブースは大好評でしたね。会場内でも、去年暮れの三日間はビックサイトのあちらこちらでpixivの紙袋が見えました。今回企業としてコミケに参加したということには、やはりユーザーによる表現の場に直接参加していこうという意図があったのでしょうか

片桐 そうだね。

 例えば、モバゲーっていうのは、どちらかというとインターネット上にもう一つの自分を作って、実生活とは別のところで遊ぼうっていうサービスじゃない。でも、僕たちの持っているテーマはそれとは逆で、コミケの参加もそうだし、今度のpixivフェスタもそうなんだけど、むしろリアルとpixivの連動みたいなものが一つの目標になっている。pixivを通すことによってリアルの生活が便利になったり、絵を描くことが楽しくなったり、という風に現実に還元していくことが、今pixivが目指しているところの一つではあるんだよ。

―― ネットとリアルの連動という意味では僕たちが集まっているTwitterにも同じようなところを感じます。drawrpixivお絵かき掲示板的側面を強化したサービスですが、あれはTwitter的な目的で作られたものなんですか?

片桐 うん。drawrは当初はもっとTwitter的な使われ方を想定してたものだった。最初はイラストばっかりじゃなくて、もっと手書きのメッセージとかで気軽にやりとりするみたいな感じかなと思ってたのね。たとえば「疲れたー」みたいな感じの文字があって、ネコがへばってるイラストとかを一緒に描いてみたいなさ(笑)。でも実際は時間をかけたイラストが多くて、これじゃあマズい、とシステム面でも保存機能を付けたり、イラストを描く用にシフトしてきている所なんだよね。

―― そうすると、しかし、drawrの機能とpixiv本体の機能の差異化を図っていくのは難しくなりませんか?

片桐 そうだね。当初はpixivdrawrを組み込んでいくみたいな方向かなと思っていたんだよね。

でも今はdrawrpixivが競争するようなことが起こっても、それでユーザーが楽しめるもになるならそっちのほうがいいかな、と思っている。drawrdrawrを楽しんでいるユーザーのために、僕たちはdrawrにとって最適な方法をとる、というのが今の考え方だね。

―― drawrにはユーザーの描画過程を再生する機能がついていますよね。これはお絵かき掲示板などの機能を踏襲したものだと思いますが、このシステムを付けようと思った動機などはありますか?

片桐 単純に絵を描く工程っていうのは面白いなと思っていていたのと、あとは、絵の描き方が分かれば、絵を描こうという人が増えて、もっと楽しくなるかなっていうのが一番のところだったのね。そういうサービスは今までもあったんだけど、pixivでも同じようなことができないかなって去年の春ぐらいから思ってたわけ。でも一方でその機能はちょっとpixivの方向性とは違ってきちゃうかなとも感じていたので、drawrを作ろうという話の段階になって、じゃあ、それに付ければいいんじゃない、って思いついたわけ。

新機能について?

―― 今pixiv株式会社でやっている仕事はどのようなものがありますか?

片桐 pixivdrawr関連の仕事以外は今はやってないね。システムの受託開発の残り作業をちょこっとだけやってる。

―― 受託事業は景気がよくないということですか?

片桐 景気はよかったよ。受託開発のほうが確実に儲かるから。pixivの場合、儲かるか儲からないのかわからないから商売としてはよくないと思うんだけど、黒字化させて継続させたい。

―― 今は赤字ですか?

片桐 うん、ちょっと赤字。というか、やりたいこと全部やっちゃったら大赤字になっちゃうんだけど、今はかなり我慢しているという感じ。

―― pixivの新機能についてはどうでしょう?

片桐 新機能は、春に向けていろいろ作っていて・・・言いづらいんだけど、その中の1つとしては、この前コミケマップっていうのを出したじゃない。これの全イベント対応版みたいのを作ろうと今思ってる。

あまり詳しくはいえないのでこのへんからうまく想像してもらえれば(笑)。

―― pixivコモンズプレスリリースも発表されました。tumblrへの直接の転載をできないようなデザインにしたり、ニコニコ動画への転載の問題が話題になったりしました。無断転載の問題についてはどのように考えていらっしゃいますか

片桐 無断転載のことはかなり気にしていて、ニコニコ動画のことも、ユーザーから依頼がきたらすぐに僕らからドワンゴまで通報して削除してもらうようにしてはいる。イラストを描いた作者の個人認証っ

ていうのは本当に難しいので、こちらから言ってやってもらうしかないわけね。

pixivでも無断転載というか自分の描いたものではない絵をアップしているユーザーというのは少なからずいるので、ちゃんとその人だっていうのを認証できるような仕組みを考えたいというのは一つのテーマではある。

「枠組みを作るのは本質的じゃない」

―― コミケマップのお話が出ました。アスキー総研さんのインタビューで、pixivコミケマップは今はまだ全サークルの一割ぐらいしか登録できてないけれど、将来的にはこれでほぼ全てのサークルの情報を網羅できるようにしたいという野望が語られていて、これがとても印象的でした。今現在コミックマーケットを中心に回転しているマンガ同人の世界へ、pixivが切り込んでいきたいという意識はお持ちでしょうか?

片桐 うーん、どうだろうなぁ。これは難しいんだけど……

―― 同人活動の世界全体を網羅してしまいたい、みたいな欲望なんですが

片桐 ないない、それはないね。結局僕らが目指しているのは、そういう風に戦略的にどうこうといった問題じゃなくて、イラストをpixivにアップして、自分のホームページにもアップして、それ自体が楽しいな、と思えることを提供できるかっていうことだからね。

だから、コミケみたいな場というのは面白いと僕たちも思ってるけど、コミケに参加しているサークルが全部pixivに来て欲しいとか、そういうことは全く思ってない。ただたくさんのサークルや作家がpixivを使ってくれるということはかなり嬉しいことだよ。

―― それでも、今同人サークルではもともとのホームページからpixivに移行しているところが凄く多くて、昔のようにホームページ同士で小さくリンクを飛ばしあったりという風景はこれからだんだん見られなくなるのかな、という印象も抱いています。今はpixivは使うけど、ホームページにもイラストをアップするみたいな感じが主流かとは思うのですが、過渡期にあるのかな……と

片桐 うーんこれもホント難しいよね。まぁ僕らはサーバー屋じゃないから、あんまりホームページがどうってことは意識しないんだけど。昔だったら、絵に限らずHTMLでコード組んで、サーバー借りて、自分でホームページ作ろうみたいなことって普通にあったけど、今はそれもあんまりないわけだからね。Twitterとかブログとか借りてやった方が早いじゃんってなってるわけじゃない。そういうものが好きな人っていうのは一定数いるから、無くなりはしないけど、メジャーではなくなるんじゃないかと思う。

―― しかし、pixivというのはもはやブログを借りるとかですらなくて、単に投稿だけしていればそれで自分のページができてしまう、というサービスですよね。今後ウェブサービスの主流はそういう方向になっていく、ということでしょうか

片桐 あー、なるほど。うん、言い方が悪かったかもしれないな。僕たちはホームページの代替案としてpixivを使おうとかそういう意図は全然ない。どっちかというとpixivって絵をアップしたときの反応だったり、ユーザーから立ち上がってる自主企画の中で評価されたり、そういうリアクションやコミュニケーションの部分に設計の重きを置いているんだよね。だから作品をギャラリー的に見せるというところはあまり重視してないし、ホームページの代わりになるかといったら代わりにはならないかもしれない。ギャラリーを作りたい人はやっぱり自分でそれを作るだろうと思う。

 pixivっていうのは既製品で、一つの枠に対してみんな同じものを入れるっていうことだから、みんな一緒のデザインになるじゃないですか。これは良いか悪いかっていうことよりも、言ってみれば、洋服とかって最初はみんな自分で作って、自分に合ったものを着てたんだと思うんだけど、だんだん既製品が流通してきたからみんなそれを着るようになったっていう、それと同じ感覚なんじゃないかな。

―― では、サイトデザインがどうとかっていう話は、pixivの問題ではなくて絵描きの問題だよね、ということですかね

片桐 うん。基本的に、絵描きでも文章書きでもなんでもそうだと思うんだけど、本質的なのってホームページを作ることじゃなくて、テキストだったり、絵だったり、写真だったりっていうコンテンツの部分だから、そこの部分だけを拾い上げるという意味では、本質に近づいているんじゃないかなと思ってる。作り手が枠組み作ったりするのって本質的じゃないじゃん。例えばあるライターがいてさ、ホームページ作るためにHTMLの文法も覚えて、デザインも覚えて、そこの上で初めてテキストを公開するって形よりは、もうブログもあるんだから、そこで自分の一番バリューがある能力を使うのに集中するっていうのが、まあ、流れだよね。それが一番本質的なんじゃないかと思うよ。

「便利にするだけがネットじゃない」

―― そうすると、やはりpixivとしてはムダな機能はできるだけ抑えて、ナチュラルな設計にしていきたいということですよね。

片桐 そうですね。

―― pixivはシンプルなサービスだとよく言われていますよね。例えばいつも気になっているところなんですが、pixivブックマーク機能を評価のシステムの一つとして採用していますよね。はてなブックマークでもニコニコ動画タグ検索にしてもそうなんですが、ブックマーク機能があるサービスはどんなものでもタグ別でコンテンツを人気順にソートする機能とかがあるわけです。でもpixivはあえてそれをやっていませんよね。これは面白いなと思いながらも、極端な話ユーザーにストレスを与えることにすらなりかねないと思うのですが……

片桐 この機能は付けてって、すごくよく言われるんだよね(笑)

―― それでもやっぱり必要ない?

片桐 必要ないと思う。いつかはやるかもしれないけど今は必要ないと思うな。やること自体は簡単なんだけれどね。

―― ではやはり描き手の方が最優先で、価値の高いものを見たいというユーザーの欲求は、pixivとしては応えるところではないということでしょうか。

片桐 これもホント難しくて(笑)。悩んでるところなんだけどね。検索エンジンとかだったらある一定の評価方法があって、アルゴリズムによって評価順に検索結果を並べられるっっていうのが価値になってるわけだよね。pixivも、閲覧数とかブックマーク数とかレイティングの統計をとっているから、そういう並べ替えの機能を付ければ、いい絵の検索サイトみたいにはなるとは思うよ。でも、今は、まぁ、そういうことしなくてもいいかなって。ちょっと違うかなと思ってる。

 確かにユーザーの要望は聞き入れてるし、なるべく希望に通りになるようにしたいと思ってるんだけど、他方で、僕たちが思い描いてるpixivの完成型みたいなものがまた別にあるとするじゃん。それからすれば、並べ替えみたいなものはまだ優先度は低いほうかな、という感じ。便利にするだけがインターネットじゃないんじゃないかなと思っていて、ちょっと探ってく感みたいなものがあったほうがいいんじゃないとも思ってるんだよね。ソートとかってなると、便利すぎるかなって。

―― それでもやっぱり最低限の評価システムとしてランキングとかは残そうという感じですか?

片桐 ランキングはランキングで面白いじゃんっていう(笑)。

―― ランキング目指してがんばろうというところですか

片桐 そういうモチベーションにもなるだろうし、pixivのランキングに入ったら仕事の依頼が来たって話もよく聞くしね。

―― しかし、みんなランキングの狭い枠を狙いすぎていて、そういう競争感が窮屈だという話をたまに聞くこともあります

片桐 最近ユーザーの企画目録っていう欄を注目タグの下につけて、ユーザーから立ち上がってる企画が一目でわかるようにしたのね。別にみんながみんなランキングを目指してるわけじゃなくて、いろんな楽しみかたをしてる人がいるから。ランキングを目指してがんばろうっていうようなユーザーもいれば、そういうような企画に参加して楽しむユーザーもいるみたいに、いろんなユーザーがいればいろんな楽しみ方を見つけられればそれでいいかなと思ってる。

潜伏してる10代利用者

片桐 なんかさっきから質問が鋭いから、質問されるのが恐い(笑)。

―― あ、じゃあ全然関係ない下らない話なんですけどいいですか?さっきも営業担当の藤本さんからpixivは20代のユーザーが一番多いサービスだという話を伺ったんです。でも思うんですけど、絶対それそんなことないですよね

片桐 おおぉ(笑)

―― 絶対、ホントは10代だけど潜伏してる利用者が多いに決まってるじゃないですか。

片桐 あーホントですか(笑)。あ、でも確かに10代は多いかもしれないって言われる。東方が、結構pixivで多いっぽいじゃないですか。僕はあんまり詳しくないのでわかんないんだけど、東方は10代のファンが多いみたいなので。

―― まったく新しいものですからね

片桐 そう。だからpixivって思ってるより10代多いんじゃないのって言われたりする。

お気に入りのお気に入り

―― 今、pixivでは絵を描いてるユーザーと閲覧だけのユーザーは3:7ぐらいだという話なんですが、この数字は適切だと思っていますか?

片桐 そうだね。例えばニコニコ動画とかになると、閲覧オンリーの人に対して投稿者ってたぶん1%にも満たないわけじゃん。だから、この数字は十分すぎるぐらいだと思ってるよ。逆にこれが高すぎるのも問題で、絵を描いていないけど評価を付けたりブックマークをしたりして、コミュニティの形成に参加しているユーザーが肩身の狭い思いをするようなことになったらまずいよね。

―― pixivで見る専門のユーザーっていうのがいっぱいいますけど、そういう人で、いいなというイラストを集中的にブックマークしてることがありますよね。そういうユーザーのブックマークを追える機能があったらいいなあと思うんですけれど……

片桐 そう、お気に入りを登録するやつしたいんだよねー。tumblrがやってる、他のユーザーのログをfollowするデザインって結構いいとか思っていてね。去年の今ぐらいからそう思ってて未だに実装できてないんだけど、お気に入りのお気に入りはしたいと思ってるんだよね。

―― 今はてなブックマークもそうなりましたし、twitterとかもみんなそうですよね。

片桐 でも一つだけ問題があってね、たとえば100人ぐらいをお気に入りのお気に入りにすると同じ絵がバンバン出てくるわけじゃない。それはありかってことなんだけど。

―― イラストid順に並べれば……

片桐 でもお気に入りに入れた時間は違うじゃない。それはどうなのかってことなんだけど。なんかいいアイデアないですかね(笑)。僕らはサービスを作るときはデザインから決めてることが多くて、デザインが決まればすぐ実装されるんだけど、こういうデザインがもやもやしてる機能って一番実装されにくいんだよね。

―― ソートは最後にブクマられた時間にして、その絵の項目をクリックするとブクマした人の一覧がでるっていうのは?

片桐 あー、そういう感じね。うーん。悩んでるんですよね。

―― イラストだけがID順でばーっと並んで、その下にブックマークしてるユーザーのアイコンが出てるみたいな感じはどうでしょう。

片桐 あー、そういう感じね。新着画像はいらないってことか。ただ画像が並んでいて、ブクマブクマみたいなボタンを押すとそのアイコンが並んで出てるみたいな感じね。

―― ふぁぼったーみたいな感じで。

片桐 それいい!実装方法が見つかったよ(笑)近いうちやるかもしれないですね(笑)




 質疑応答が一通り終わったのち、ピクシブ関連のアイテムを見せていただきました。去年出版された『pixivで学ぶイラストテクニック集』(AA)や、コミックマーケット75で限定販売された『ピクシブたんイラスト集。』などなど。生まれて間もないサービスながらも歴史が蓄積されていっているのを感じます。

 そして、帰り際、プレゼントをいただきました!

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 ピクシブたんファイル&pixivストラップ!

 pixivストラップは、もともとはエイプリルフールネタだったのがホントに実現して、かつて抽選でユーザーにプレゼントされたpixivユーザー垂涎のレア品のアレです。ピクシブたんファイルは冬コミで発売される予定だったもののがお蔵入りになった商品だそうです。

 幸せ最高ありがとうマジで!

 もらってばっかで申し訳ないので僕たちもお返しをしました。

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 コアラのマーチです。pixivさんのコアラのマーチ狂っぷりについてはtwitterのpixivのふぁぼられ等参照。

 最後に今回集まった5人で"p" "i" "x" "i" "v"の一文字をやってきました。

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一番右でオチをつけてるのが私です。

f:id:gotto-s:20090122193543j:image:w300

片桐社長と高校生5人で記念撮影。


 こんな感じで、いろいろと興味深いお話を伺うことができた社会科見学でした。率直な感想として、pixivという会社はユーザーに対して本当に真摯なところだなぁというところがあります。

 今回見学をしに行く前日ぐらいに、ネットで散在しているpixivについての言及をパラパラと眺めていました。概ねは肯定的、ないしは単に状況分析的な内容のものだったのですが、もちろんちらほらネガティブに傾いているものも見えました。それらの多くはpixivの構成しているコミュニティに対する違和感や窮屈さを糾弾しようとするものです。多数のユーザーを集め、複数のコミュニティが林立するSNSサービスにおいて、揉め事は日常茶飯事であり、pixivも大きな騒動こそ起こしていないものの、その例に漏れるものではありません。

 社長はインタビュー中で「いろんなユーザーがいろんな楽しみ方を見つけてくれればいい」ということを語られていました。しかし、サービスが保障してくれているこのような多様性にも結局順応できず、コミュニティを離れていってしまうユーザーが一定数いることも、SNSの宿命なのかもしれないと思います。

 そんな綱渡り的状況のなかで、かつ絵を介してコミュニケーションをとるというきわめて高いリテラシーなことを要求していながらもなお、pixivが大きな人気を集めているのは、「見る専門」のユーザーが絵描きさんたちを支えているからだということ、また運営側がそれに自覚的であることも再確認できました。もしこれが一部のユーザーにのみ特化した形のサービスになっていたら、今のような形の発展はせず、絵を描く人だけのサロン的空間のまま終わっていたことでしょう。

 ウェブサービスが発展していく過程では、それこそ生物の進化の歴史のように様々な枝分かれがあるわけで、そんな樹状の系図の中に消えていき、実際には誕生しなかった無数のサービスの形が、今回の訪問の中で見えていたような気がします。

tamakiiitamakiii 2009/02/19 03:08 pixiv@twitter から来ました。いやー面白かった。
従来のHP的な働きをしていたことはpixivが成長出来た一つの要素であったのはおそらく確かだと思うんですが、それをpixivが意図してやっているんだろうと思っていたので予想を裏切られて余計に面白かったです。
ただコミュニケーションの部分はまだ弱いですし、システムで補える部分がまだまだあると個人的には思います。

何にせよ質問内容もとても面白い記事でした。今後も宜しくお願いしますー。

gotto-sgotto-s 2009/02/19 22:12 そうですねー。まだ複雑な構造をしていないコミュニケーション部分の設計をどのような風にもっていくのかというところが今後の見所なのではないでしょうか。
また何か記事を書くことがあったらご覧になってくださいね。。

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