医療介護CBニュース -キャリアブレインが送る最新の医療・介護ニュース-

医師の転職ならCBネット |  医療介護CBニュース

話題・特集


「異状死の原因究明を」−与党議連が設立総会

ソーシャルブックマーク: Yahoo!ブックマークにに追加 はてなブックマークに追加 この記事をlivedoorにクリップ! この記事をdel.icio.usに登録する

 孤独死など異状死の原因を究明する制度の確立を目指す自民、公明両党の国会議員らによる「異状死死因究明制度の確立を目指す議員連盟」が2月19日、設立総会を開いた。会長に就任した保岡興治自民党衆院議員(前法相)は、2008年に異状死した16万体の9割以上で解剖が実施されていない状況を指摘した上で、「確実に前進させていただきたい」と述べ、将来的には野党とも調整しながら議員立法を目指す考えを示した。

【関連記事】
死因究明センターは「理念も何もない構想」―民主・足立信也氏
「異状死」の死因究明に年240億円―日本法医学会試算
死因究明の平均費用、1件約94万円
この国は「死因不明社会」
死因究明にAi(画像病理診断)

 議連は、自民党の冨岡勉衆院議員らが発起人で、今後は日本法医学会や日本医師会などとも連携して月2回のペースで会合を開き、解剖によって死因を究明する「死因究明医療センター」(仮称)の創設などを求める「第1次提案」を4月下旬にもまとめる。

 「死因究明医療センター」は、検案で死因が明らかにできない場合に、解剖によって死因を明らかにする組織。日本法医学会が1月に設立構想を打ち出し、都道府県単位での整備を提案している。検案・解剖検査部門のほか、病理検査部門、薬毒物検査部門などを設置。人件費などの予算は総額240億円を見込んでいる。

 同学会の中園一郎理事長は設立総会で講演し、監察医制度がある神戸市では解剖の実施率が30−40%なのに対し、未整備の長崎県では4%程度にとどまっている状況を紹介した。中園氏は「長崎県では、解剖をほとんどせずに死体検案のみで死因を決めているので、ほとんどが脳内出血や心臓死で占められる。ところが、神戸市でははっきりと診断できている」と指摘し、全国どこでも解剖を実施できる体制の確立を訴えた。

 また、厚生労働省が検討を進めている「医療安全調査委員会」(同)による死因究明制度が創設されれば、診療関連死の原因究明は同委員会に委ねることになるとの認識を示した。
 このほか、異状死の原因究明のために実施する「死亡時画像病理診断」(オートプシーイメージング=Ai)に医療保険を適用するよう訴えた。


更新:2009/02/19 23:20   キャリアブレイン

この記事をスクラップブックに貼る


注目の情報

PR

ログイン-会員登録がお済みの方はこちら-

CBニュース会員登録メリット

気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。

一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を

プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?

キャリアブレインの転職支援サービスが選ばれる理由

【第49回】菅井智さん(日赤国際部国際救援課長) 激しい下痢によって脱水症状に陥り、最悪の場合は死に至るコレラが、アフリカ南部のジンバブエでまん延している。水事情などが悪いアフリカ諸国では、コレラの単発的な発生は珍しくないが、WHO(世界保健機関)によると、ジンバブエでは2月2日に患者が6万人に達し ...

記事全文を読む

 医師不足が深刻化している地域やへき地の医療を支援するため、昨年7月に国が創設した「緊急臨時的医師派遣システム」。北海道や青森県など、これまで全国の6道県の医療機関に医師を派遣し、地域医療の緊急的な救済に成果を上げている。厚生労働省からの委託を受け、全国から医師を公募している社団法人「地域医療振興協 ...

記事全文を読む

新機能のお知らせ

口腔崩壊 〜子供と若者の口腔内に「健康格差」

子どもや若者の間で、重い場合は10歳前後で永久歯を抜歯するなど口腔内の「健康格差」が深刻化しています。「口腔崩壊」の実態に迫りました。

>>医療番組はこちら


会社概要 |  プライバシーポリシー |  著作権について |  メルマガ登録・解除 |  スタッフ募集 |  広告に関するお問い合わせ