「いい計画」知事自賛 岩手県立病院無床化県立病院・地域診療センターの無床化を含む岩手県医療局の「新しい経営計画」について、達増拓也知事は19日の定例会見で、「県民の健康と命を守るいい計画ができた」と自賛した。県議の過半数が計画の4月実施凍結を求め、病院事業会計当初予算案否決の可能性も取りざたされていることには「非合理的な結論にはならないと期待する」とけん制した。達増知事は「医師不足を中心とする医療崩壊に直面する中、県立病院を立て直す計画ができた」と強調した。 住民の反対については、入院ベッドを廃止ではなく、休止扱いとしたことなどを挙げ、「かなり地元の声を反映した内容になった」と主張。医療局と市町村が情報交換を行う場を設けることにも「県民の理解を深め、効果的な地域医療体制をつくれる形になった」と評価した。一方で、計画の凍結を求める県議らの動きには「勤務医に無理を続けろと言うのは、(診療所に医師を派遣している)中核病院の医師を減らしても構わないということと同意義だ」などと批判のトーンを強めた。 その上で「県議会は岩手の医療崩壊を加速させたり、県民の利益を大きく損なうなどの結論は出さないだろうと期待している」と述べた。 達増知事は19日開会した県議会2月定例会の所信表明では「医師の養成・確保に全力を注ぐ」「公立病院の再編・ネットワーク化を推進する」などと語ったものの、無床化計画に踏み込む場面はなかった。
2009年02月20日金曜日
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