スキー女子・東奥義塾高の後村 攻めの滑り魅力
どっしりとした下半身が、並外れて力強く安定感のあるターンの原動力だ。毎日寮と学校の8キロの道のりを走って通い、夏場は週2回、4時間自転車をこいだ。好きな食べ物は「焼き肉」で、ご飯は普段からどんぶりで2、3杯は食べる。人一倍の努力と、旺盛な食欲が「ミスして転びそうになっても、カバーできる」と自信を持つ強靱(きょうじん)な足腰をつくり出した。 舘岡忍コーチは「腰が引けて後傾する選手が多い中、彼女は腰の位置を高く保てるから、軸がぶれず、安定して滑れる」と分析する。かつて東奥義塾黄金時代を築き、五輪選手を輩出した川村勝儀前監督も「コーチには『あのスラロームの滑りはいじくるな』と言っている。ポーカーフェースで物おじしない性格もいい」とスケールの大きな素材にほれこんでいる。 実家はスケートが盛んな八戸市で、スキー場が近くにない。中学時代は授業が終わると、1人で電車に乗って2時間以上かかる弘前市まで移動し、東奥義塾高の練習に参加して腕を磨いた。根性の据わった16歳は「いずれ世界に出られるように頑張りたい」と意気込んでいる。
2009年02月17日火曜日
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