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“郵政暴き”へ牽制? 小泉、定額給付金「欠席」の怪

「造反」2ケタなら麻生降ろし本格化

 自民党の小泉純一郎元首相は18日、滞在先のモスクワで会見し、定額給付金の財源などを確保する2008年度第2次補正予算関連法案を衆院で再議決する場合、「(本会議を)欠席する」と明言した。中川昭一前財務相の「サケ・プロブレム」辞任で瀕死の状態にある麻生太郎内閣にとって、法案が通らなければ爆死は間違いないところだが、なぜ「反対」ではなく職場放棄とも言える「欠席」を選択したのか。

 小泉氏は会見で、麻生首相の「郵政民営化反対だった」発言についても、「今の自民党の議席が、どういう過程で得られたのか理解していないのでは」と不快感を示し、「だから(1度は)賛成したのと違ってもいい。政治家だ」と造反の正当性を強調した。

 12日の「笑っちゃうくらいあきれる」発言に続く2発目の爆弾だが、追随者は出るのか。

 衆院で再議決する場合は、与党から16人が反対するか、棄権や欠席が47人出れば法案は廃案になる。次期衆院選での選挙区が決まっていない小泉チルドレンなどに同調する動きが出ており、「2ケタ近い造反があれば麻生降ろしが本格化する」(ベテラン議員)との声もある。

 ただ、小泉氏が政治家として行動するなら「反対」するのが筋、なぜ中途半端に「欠席」なのか。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は「反対するまでの信念はないことが分かった」と皮肉ったが、小泉氏に近い自民党若手議員は「反対して法案が廃案になれば、麻生首相がやぶれかぶれで解散して、大敗する可能性がある。真綿で首を絞めるように攻め、民意が麻生首相を選挙前の退陣に誘導してほしいと考えている。その布石だ」と語る。

 一方、自民党中堅議員は「かんぽの宿売却問題が国会で明らかになるにつれ、国民のなかには郵政民営化を進めた小泉−竹中ラインに犯罪的な印象を持つ人も出始めている。これに恐怖を感じており、これ以上郵政を暴くとさらに強く造反するという牽制だからでは」と見る。

 小泉氏の造反宣言に対して、河村建夫官房長官は19日午前、TBSの番組で、「欠席は党規違反になる。例外をつくるわけにはいかない」と述べ、欠席すれば自民党による処分対象になるとの見通しを示した。ただ、先月、松浪健太衆院議員が第2次補正予算案の本会議採決を欠席した際の処分は、8段階中2番目に軽い戒告処分。反対でなければ処分は軽いとの見通しも、「欠席」に流れた理由になっているとの見方もある。

 いずれにしても小泉劇場はいつまで続くのか。

ZAKZAK 2009/02/19

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