医師や薬剤師の家族を狙って「医療過誤で示談金が必要」とだまして現金を振り込ませたとして、千葉、茨城、徳島、香川の4県警合同捜査班は19日、千葉県柏市塚崎2の自称オートバイ販売業、氏家建治容疑者(26)ら4人を詐欺容疑で逮捕、送検したと発表した。合同捜査班によると、4人は07年12月~08年6月、同様の手口の振り込め詐欺計11件に関与した疑いがあり、被害総額は6000万円に達する見込み。
逮捕容疑は、昨年4月10日、茨城県日立市の無職男性(78)に、薬剤師の長女(46)が勤務する病院の院長や顧問弁護士を装い「娘さんが6歳女児に間違えて薬を処方した」「2000万円で示談交渉をしている。病院で1400万円を準備したので、600万円を準備してほしい」などとうそを言い、現金自動受払機(ATM)から200万円を振り込ませ、だまし取ったとしている。
千葉県警によると、容疑者らは医療関係者の名簿を入手し、振り込め詐欺に使った可能性がある。昨年11月25日、県警が出し子役の男(23)=詐欺罪で起訴=を逮捕し、その後の捜査で4人の関与が判明した。【寺田剛】
毎日新聞 2009年2月19日 21時31分