WEB+DB PRESS インタビュー
第 3 回 どちらを選ぶ?スペシャリストかマネージャーか ( 2 / 2 )
スペシャリストとして
サイボウズはスペシャリストとして進む方とマネージャに進まれる方がいますが、スペシャリストになろうと思ったきのはどうしてですか?
マネージャとスペシャリストどちらが面白いかということを考え、私にはスペシャリストのほうが向いてると思いました。マネージャにならないと評価されないのであれば、マネージャを目指したかもしれませんが、サイボウズではマネージャもスペシャリストも同等に評価されます。マネージャよりも職位の高いスペシャリストもたくさんいて、結果を出せばそれだけ評価されます。目標を実行できる人がきちんと評価されるという土壌があるんです。
私としては 「 技術的に極めてみたい 」 と思い、スペシャリストを選びました。もちろん、スペシャリストであっても、マネージメントの仕事がゼロかと言えば、それは不可能です。どちらも完璧にこなすことはできないと思いますので、私はスペシャリストに重心を置くことを選択しました。
サイボウズ内ではスペシャリストとマネージャどちらを目指す方が多いですか?
おそらくマネージャを目指しているエンジニアのほうが多いでしょう。スペシャリストは、本当に技術的な仕事が好きだという感覚が必要になりますね。
ご自身はどうですか?
自分はそこがあまり苦にならないからできているのだと思います。会社にはアーキテクトレベルの人もたくさんいるので、技術情報を見ながら一緒にディスカッションなどをするのも楽しいし、今はうまく回っていると思います。
スペシャリストの方は仕事が趣味、という方もいらっしゃいますが、どうですか?
私は、仕事が趣味ということはありません。仕事は仕事と思っているのですが、やはり常に技術について考えていて、プライベートの時間でよいアイデアを思いつくということもあります。スペシャリストというと、黙々と夜遅くまで仕事をこなしていると思われがちですが、サイボウズではそんなことはありません。私はほとんど定時に帰っています。
開発者はみんな仲がいいので、一応どこかのプロジェクトには属しているのですが、特にアーキテクトのような存在だとどのプロジェクトにも横串のような形で刺さっているので、例えば今だとよく歩いてガルーンの開発チームに遊びに行って 「 最近どうなの 」 「 どんなのが流行っているの 」 という話をしたり、常にディスカッションを行っています。みんなが考えていること、各製品の開発チームが考えているようなことも新製品のプロジェクトにも活かしたいし、新製品の方で考えていることも、足並みを揃える意味でも 「 こっちはこう考えているんだよ 」 というふうにディスカッションをするようにしています。
そういったディスカッションから自分のお仕事に必要な情報を入れているということですよね。
そうですね。自分自身の情報収集にもなりますし、自分と同じ方向性を目指しているような人たちは自身でしっかり情報収集していて、興味の範囲もそのスペシャリストごとに異なります。例えばネットワークを極めている人もいればデータベースの人もいるし、私のように言語自体に興味のある人間もいれば、色んな人間がいるので、みんなで話をしながら最近の流行をキャッチして自分の仕事に反映させたりということをしています。
ステップアップについて
サイボウズの社風について聞かせてください
あくまで会社なので制限はあるのですが、それでも以前の会社と比べればかなり自由度が高いです。上司がいて、そこから仕事が落ちてきて決まっていくということがないので、自分でやりたいことがある人にとってはとても良い会社だと思います。自分でこういうことがやりたいんだということを明確に発信して、みんながそれを面白いと思ってくれれば、間違いなくやらせてくれる環境ではあります。
どのような人に向いていると思いますか?
技術や製品について、それぞれが、自分はどのようにしたいのかという意見はあると思います。そこで、自分の意見を明確に発信していける人には良い環境だと思います。仕事が来るのを待っているとか、明確にこれがやりたいというものがない人には厳しい環境かもしれません。
今後どのようにステップアップしていきたいと考えていますか?
技術力の強化はもちろんですが、一緒に仕事をするメンバーに安心感を与えられる存在であったり、この人と一緒に仕事をしたいとか、この人の技術が盗みたいと思われる存在になりたいと思っています。開発者内は仲が良いので、ディスカッションを重ねながら、盗めるものは盗みたいし、自分より技術力が高い人たちも沢山いるので、考え方のヒントをもらいたいと思っています。とにかく誰からでも頼られる存在ではありたいです。
よく 「 エンジニア何歳定年説 」 と言う話がありますが、それについてはどう思いますか?
正直それは自分には当てはまらないと思っています。
単に言われたことをプログラムするだけですとそういうこともあるかと思いますが、社内でアーキテクトと呼ばれているような人たちは、それとは別の、もっと違う次元も見ていますので。例えば、自分が若いころに、今の自分と同じ設計をして同じモノを作れるかと言うと、 100% 作れないと思います。今やっている設計を考えられるレベルに到達するには何年もかかりました。今現在の若手がそれをできるようになったときには、自分はまた成長しているはずなので、 「 ○○歳定年説 」 はないと思っています。
そこまで言い切れるほどできているかどうかは分かりません ( 笑 ) 。分かりませんが、メンバー全員に自分なりの設計思想を伝えられる状態にはあるはずだと思っています。
最後にサイボウズに興味が湧いてきたような方に向けてメッセージを。
自分でモノが作りたいと考えているのであれば、サイボウズはそれをかなえることができる会社です。ぜひ、一緒に働きましょう。
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