【NASAからのおくりもの】浅間山噴火を捉えた日本とのジョイントベンチャー
2009/02/19
浅間山は英語でも"Asama Volcano"で知られる世界でも有数の活火山だ。いくつかの火山が重なって形成されたいわゆる複合火山(complex volcano)で、つい最近、そのうちのひとつ「前掛山」が数日に渡って噴火を繰り返したことはまだ記憶に新しい。今回の噴火はしかし、事前にかなり詳細な噴火予想が行われ、警報や勧告が適切に出されたため、目立った人的被害などはなかったという。
下の画像は、2月9日に起きた比較的規模の大きかった噴火の2日前に、NASAの地球観測衛星「Terra」に取り付けられた光学センサー「ASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer)」が捉えた擬似カラー写真である。
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         2月7日にASTERが撮影した浅間山の山頂付近。赤は植生、白は積雪、茶は岩石を示している。真ん中の山頂を覆い尽くす白い雪、その南側に濃い斑点のように見える茶色の部分が灰の降り積もった跡だ。山頂から煙が立ち上っているのが確認でき、噴火が近いことを予想させる  | 
    
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         山頂付近の拡大図  | 
    
ASTERはNASAと日本の経済産業省、および財団法人資源・環境観測解析センター(ERSDAC)が共同で開発したリモートセンシングデバイスで、1999年にTerraに搭載されて打ち上げられた。可視光から赤外線まで、14の異なる波長によるスペクトル撮影が可能で、非常に詳細な地球表面のデータを得ることができる。
ASTERの目的は「地表面およびその近傍におけるローカルおよびリージョナルなスケールの現象の理解を深めることに貢献すること」(ESRDACのWebサイトより)とある。植生の把握や地震観測、大気分析などに力を発揮しており、今回のような火山噴火のモニタリングもまさしくASTERが得意とするところだ。今後もさらなる活躍が期待される。
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