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右派躍進で過半数確実、和平停滞か イスラエル総選挙(1/4ページ)

2009年2月12日3時12分

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写真テルアビブの選挙本部で11日、支持者に応えるリクード党首のネタニヤフ元首相=AP

写真テルアビブで、支持者に応えるカディマ党首のリブニ外相=AP

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 【エルサレム=村上伸一】イスラエルで10日に行われた総選挙(国会定数120)は、11日の開票で右派陣営が大きく躍進、計65議席を占める見通しとなり、過半数獲得が確実になった。労働党など左派が後退する一方で、極右「イスラエル我が家」が第3党に躍進。パレスチナとの和平交渉は、さらに停滞する可能性が高まった。

■国民は治安を最優先に

 「我々(右派陣営)のやり方が勝った」と野党リクード党首のネタニヤフ元首相。

 「国民は我々を選んだ」と連立与党第1党、カディマ党首のリブニ外相。

 テレビ各局の出口調査が報じられた11日未明、両党首はいずれも「勝利」を宣言した。連立工作により過半数議席を確保し、首相の座を争う姿勢が鮮明になった。

 中道カディマは終盤に盛り返し、1議席減の28議席で第1党の座の維持をうかがう。だが議席を2倍以上の27に伸ばした最大野党、右派リクードは開票が済んでいない兵士投票分の結果次第では、第1党に躍り出る可能性がある。

 どちらが第1党になるのかは、まだわからない。明らかなのは、右派陣営が躍進したことだ。

 議席を倍増させたリクードは、パレスチナ独立国家の樹立に消極的。ネタニヤフ元首相は選挙戦終盤、占領地ゴラン高原に出かけて植樹した。「占領地は返さない」という強烈なメッセージだった。

 旧ソ連移民を母体とする「イスラエル我が家」も4議席増の見通し。「ユダヤ人国家への忠誠なくして市民権なし」と訴え、イスラエル国内に住むアラブ系住民をパレスチナ側へ排斥する方針を唱える極右政党だ。

 リーバーマン党首は78年に20歳でモルドバから移民。ナイトクラブの用心棒をしたこともある。ネタニヤフ首相時代に側近を務め、パレスチナへの譲歩には一切反対だ。

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