2009年2月19日 12時33分更新
開業以来、赤字経営が続く高知医療センターの病院企業団議会が開かれ、企業団側は赤字が23億円余りにのぼるとする今年度の補正予算案と、赤字が14億円近くにのぼるとする新年度、平成21年度の当初予算案を提案しました。これに対し議員側は「経営改善を強く求める」とする付帯決議を可決した上で、原案通り2つの予算案を可決しました。
このうち今年度・平成20年度の補正予算案は、当初予算より医業収益が少なかった一方、医療にかかる医業費用が多くなったことなどから、収益的収支の赤字額は当初の見込みより9億3700万円余り多い23億円余りとなりました。
この結果、新年度には開業以来初めて運転資金が7億6200万円、不足するため、県と高知市から長期にわたって借り入れるとしています。
また新年度の当初予算案は、収益的収支で13億8600万円余りの赤字を見込んでいます。
高知医療センターは平成17年2月の開業以来赤字が続いていて、議員からは「経営改善への努力が見えない」とか「新年度も借り入れを繰り返すのか」といった厳しい意見が相次ぎました。
そして議員側は「赤字の責任は見過ごすことが出来ず経営改善を強く求める」とする付帯決議を可決した上で、2つの予算案を原案通り可決しました。
新年度不足する見込みの運転資金7億6200万円について、県と高知市は折半して長期間、貸し付けることにしていて、次の議会に提案する補正予算案に盛り込む方針です。