日露(ロ)新時代に向けて!(前編)
日露関係改善に、何が大切なのか。
今日と明日の二日間に渡り、日露関係について批判を覚悟で述べて見たいと思います。これは下記の毎日新聞に掲載された北大教授への反論と結果的には麻生総理を擁護することになるかも知れませんが、それとは全く無関係なことです。
前々から思ってきたことですが、これまで記事に出来なかったので今回批判を覚悟で自らの見解を明らかにしたいと思ったまでです。エントリーでの旧ソ連・ロシア関連は見ると8つしかありませんでした。如何にこの問題を私自身が避けてきたかも明らかです。
<日露首脳会談>4島返還放棄は歴史的汚点…北大名誉教授
◇木村汎・北大名誉教授の話
日露首脳会談でロシア側が提案した「独創的なアプローチによる領土問題解決」に同意した日本は、「4島返還」という従来の立場を捨てたといえる。
ロシア側の狙いは、2島でも4島でもない「2島(歯舞、色丹)プラスα」による解決であり、αの部分は共同開発などを想定している。残る2島(国後、択捉)が返ってこなければ、日本にとってプラスどころか「マイナス2島」になる。麻生氏は島の「面積分割」による解決に言及したことがあり、ロシア側から「スキがある人物」と思われたのではないか。4島以外の解決はないと、なぜ側近たちが首相を制しなかったのか。
日本は第二次大戦後、サハリン(南樺太の主権)を犠牲にしている。そのサハリンに行って今回のような妥協をしたのは致命的な後退であり、日露交渉史の大きな汚点になる。【聞き手・杉尾直哉】
2月18日22時21分配信 毎日新聞
私が行動右翼として活動していた頃は、何と言っても運動の柱は反ソ運動でした。「北方領土奪還」を訴えて街頭宣伝を行なっていたものです。旧ソ連(現在はロシア)への日本人の心情というものは一貫して厳しいものがあります。
先の大戦終了時における満州侵攻、居留日本人婦女子への暴行陵辱、60万人からの日本軍兵士の連行とシベリアでの強制労働(6万人からの人が死亡)。それから北方領土の強奪などで、日本人はロシア人による蛮行を許さないという決意を心に刻んできました。
この心に負わされた深い傷は癒されたとは言いがたい。最近の世論調査を見てみましょう。
時事通信社 2008年10月実施 好きな国
最低の3カ国は北朝鮮・ロシア・シナ中共でした。
北朝鮮 0・1% ロシア 2・0% シナ 3・6%
では、嫌いな国はどうでしょう。
北朝鮮 81・1% シナ 49・3% ロシア 25・5% 韓国 17・7%
ロシアに対して日本人が持つ心情とは、数字にハッキリと表されています。このような中で日露関係改善を考えることは非常に難しいのは分かります。
しかし、この日本人が嫌いな四カ国の中で、ロシアは他の3カ国とは立場が違います。シナ・朝鮮半島国家は日本の侵略を受けたとして、口を開けば謝罪と賠償を求めてきます。
ロシアの場合はそのようなことはありません。逆な立場でもあります。シベリアでの強制労働などでは謝罪と賠償を求める立場にあるわけです。
そして、一番の違いは何と言っても、ロシアの国民自身が日本人に対して好意的であるという点です。日本漁船への銃撃事件などがあって、とても友好的であるとは思えないという人もいるでしょうが、多くのロシア人は日本に対して憧れにも似た気持ちを抱いています。
それはモスクワにおいて日本寿司の店が300店を超えているとか、茶の湯・生け花や柔道が非常に盛んであるとか、日本車を持つことが上流階層ではステータスになっているとかー数々の事例を挙げることが出来ます。
モスクワに限らず主要な大都市においても日本文化に対する関心は強まるばかりです。各大学においても日本語課が作られ始めており、プーチン首相の娘さんはサンクトぺテルブルグ大学の日本語学科に在籍している。
確かにシナ人や朝鮮人も日本に関心を持つ若者は多く、日本語を学ぶ人もいます。しかし、その多くは日本文化を理解するというよりは、自分の国が就職難なので、日本で働くために日本語を学んでいるという人が多いのではないでしょうか。
ようするに一言で表現するなら親日的か反日的かということです。
一般庶民レベルの話ではなく、政治指導者層の話に話題を変えると、これが一段とハッキリします。先ず領土問題を例に取って見ましょう。
竹島を占領する韓国政府や政治家ですが、自国の領土であると主張して譲らないどころか、日本が竹島を持ち出すなら、対馬は韓国領土であるとまで言い出す始末です。
シナ・中国政府は尖閣諸島を日本側が警備を強化すると言えば、自国の領土の侵害だと抗議して、ガス田を勝手に掘って天然ガスを盗み出しています。
対して、ロシア政府はどうか?これまでの旧ソ連時代のような態度ではありません。プーチン首相は本気で北方領土を解決しようとしています。大統領のときからプーチン氏は日本との国境線を確定しようと考えていたことは明らかです。
大統領在任中に2回(2005年と2006年)に渡って、その意思を内外に示しました。また昨年5月7日の大統領の任期終了直前には、当時の福田総理に訪ロを要請しています。
ウラジーミル・プーチンがロシアで権力を持つ、この時期にこの領土問題を解決しなかったら、永遠にこの領土問題は解決できないでしょう。かつての行動右翼の時代における我々の立場は、「南樺太・北方四島即時返還」がスローガンでした。
もう、本気で南樺太が返ってくると信じている日本人は少ないでしょう?このように書くと「そんなことはない」と抗議を受けそうですが、そのような戦略を描けないことも又事実なのです。スローガンを言うだけでは何の解決にもなり得ません。
この北方領土返還交渉は単に領土の返還を求めるという意味だけではなく、将来における東アジア情勢において、日本はロシアとどうあるべきなのか?
そのことも踏まえて論じなければならないと思うのです。つまりは日露の関係について、これをどのように日本の将来の世界戦略の中に位置づけるかです。
ロシアが今日本の力を必要として、日本に傾斜してきているという事実を我々は受け止めて、これに対してしっかりと対応すべきではないのかと思います。
明日、私の考えを述べさせて頂きます。尚、今回の記事は私が愛読している雑誌「ぺるそうーな」1月号にある「日本への警告24」を参考にして書かせて頂いております。
ご紹介
久しぶりに私の映像がニコニコ動画にアップされています。皆さんご覧下さい。
在特会全国一斉講演会「外国人参政権になぜ反対するのか?」名古屋会場
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6161761
〜新風連ブログ〜