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【栃木】県境越え医療で連携へ 栃木・群馬両毛地区6市 推進会議を検討2009年2月19日
生活圏を共有する足利、佐野、群馬県館林、桐生、太田、みどりの両毛地区の六市長が十八日、佐野市で会合を開き、医療・救急・行政が包括的に連携する「両毛広域医療連携推進会議」の立ち上げを検討することで合意した。今後は病院や消防など多くの調整が必要だが、実現すれば他の県境地域では類を見ない効果的な医療体制が実現する可能性がある。 (梅村武史、川口晋介) 六市では、深刻な医師不足や社会問題化する患者の受け入れ拒否問題を受けて、昨年五月、「両毛広域医療連携調査研究会」を立ち上げて課長級職員で検討してきた。 同会議は現段階では構想レベルだが、両毛地域内の中核病院、医師会、消防救急、行政などがメンバー。限られた医療資源の相互利用や、医療スタッフ情報の共有、患者の適正な搬送、医療啓発活動の一元化などが想定される。 会合ではその他の課題で、地域唯一の三次救急を担う新足利赤十字病院の移転整備に関する財政支援で、各市に温度差があり、「持ち帰って議会などと協議する」(岡部正英・佐野市長)ことになった。また、館林厚生病院が新年度から小児救急、入院に対応できなくなることについても再協議とし、結論を持ち越した。 両毛六市が検討する医療連携について、厚生労働省指導課は「医師不足が深刻で患者の流動化が進んでいる。医療行政は縦割りになりがちで実態に合えば県境を越えた市町村レベルの協力は有意義」と後押ししている。
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