四種類もある評価項目を減らすべきか否かについて
今まで(といっても三週ほどだが)、掲載漫画に対して「作画・物語構成・勢い(乗りに乗ってるかどうか)・総合」の四種類の評価項目を使い多角的に評価を下していこうと頑張ってきたのだが、三週続けてみると色々と無駄な点に気づく。
評価の基準として、「絵の出来不出来」「追い易いコマ割り」「表現が少年誌の範疇かどうか」などを考えて評価している。といっても作画の評価が週毎にコロコロ変わる作品は殆ど無く、評価が★の漫画は暫くずっと★だし△の漫画も△のままなのが普通なのでわざわざ毎週評価していく意義が無い。時折下書き同然の物を掲載する「NARUTO」のような漫画もあるが、そういった希に起きる例外のために煩雑さを無視して評価項目として並べる必要性を感じない。そもそも僕自身、「物語構成」や「漫画の持つ勢い」と比べると「作画」の善し悪し程度は漫画の構成要素として取るに足らない些末的な要素だと考えるクチなので実は最初からこの項目の有無については迷っていた、時流に乗って「絵柄も大事」みたいに錯覚してしまったが「絵の出来は漫画の面白さには関係ない」という正道に立ち戻りこの項目はこの日以前を以て終了とさせていただこう。
評価の基準として、「設定の出来不出来」「ギャグがスマートに決まってたかどうか」「伏線を綺麗に回収してるかどうか」「読者に対してサービス精神旺盛かどうか」などを考えて評価を下している、しかしながら作画ほどではないにしてもやはり起伏に乏しい。構成力や台詞回しなどはその作者・原作者の持ち味なのだから仕方ない。また、ベテランの作家ほど構成の巧さをそのまま漫画の勢いに乗せてくるので「勢い」の項目との差別化が図れないのも難点だ。とりあえず判断保留しておく。
個人的には少年誌に一番期待している要素だが最近は世間からないがしろにされてるような気がしてならない。痩せ細った市場は「絵と話は稚拙だが勢いだけは素晴らしい」という新人の成長を待つ事すら許容してくれなくなったのだろうか、例えばアレとか斬とか瞳のカトブレパスとかポルタとか。と思ったら「絵も話も及第点設定も練りこまれて更に勢いも素晴らしい」というユンボルもすぐに消えてたよなあ。市場どうこうじゃなくてアンケシステムの弊害なのかもしれない、勢いのある暑苦しい漫画ではアンケートとか取れない世の中なのかも。でも、殆どの読者がアンケートを出さない読者なのだからそういったサイレントマジョリティの声にも耳を傾けてほしい、ジャンプは、もっと。ああでも基本的にアンケートシステムは数値で冷静に打ち切り作品を炙り出す、主観排除がされた良いシステムだと思うので支持してるんだよね。支持はするが俺の好きな漫画だけはアンケートの多寡程度で打ち切りにするな。勢い漫画がきのこる先生なのはチャンピオンだけなのかな、かな。
評価の基準として「グルーブ感」「疾走感」「やっちゃった感」を感じるかどうかを主観で判断して評価している。ある意味、努めて客観的に評価した漫画の出来不出来(総合評価)よりも大切な評価項目なのでこの項目が消える事は無いだろう。
上記を纏めて結論を導くと、とりあえず今週からは「話・勢い・総合評価」の三つに絞って評価してしばらく様子見しておき、そして「話」の項目も不要のようならいずれは「勢い・総合」の二つに絞ってしまおうという結論に至る。
となると、遥か昔に使っていたテンプレートとほぼ変わらない評価方法になってしまうな。心機一転リニューアルするつもりで目新しい評価方法を作ったが残念だ。