札幌ハイヤー協会(タクシー70社加盟、加藤欽也会長)は18日、国土交通省北海道運輸局に対し、札幌進出を図っているエムケイ(MK、京都市)グループの事業認可差し止めを求めて19日に提訴することを決めた。格安料金をうたうMKの事業認可を巡り、地元のタクシー団体が差し止めを求めて訴えるのは全国で初めて。
MKは昨年11月、今年4月からの営業を目指し、初乗り料金を同協会より100円安い550円で運輸局に認可を申請。計画では、当初の40台・80人態勢から最終的に455台・1000人まで拡大する。同運輸局は3月にも認可の是非を判断するとみられている。
同協会は、規制緩和による過当競争を乗り切るため3月末までに加盟70社の営業車約5200台のうち300台を自主的に減車する計画を立てており、照井幸一・同協会専務は「新規参入で乗務員の暮らしが破壊される。MKの申請は適正運賃とは言えない」と指摘している。提訴についてMKは「安くてサービスの良い会社をつくる準備を進める」と話した。【斎藤誠】
毎日新聞 2009年2月18日 23時27分