深刻な医師不足を受け、医師臨床研修制度の見直しを検討していた厚生労働省と文部科学省の有識者会議は、7科目だった必修科目について、3科目に減らして、専門科目を学ぶ期間を延ばすことなどを盛り込んだ見直し案をまとめました。
有識者会議では、必修診療科について、内科、救急、地域医療の3科目に減らし、これまで必修となっていた産婦人科、小児科、外科、麻酔科、精神科の5科目については、このうち2科目を選択して履修させることにしました。
2年間の研修期間は維持したうえで、内科・救急など基本的な研修は1年間で終えられるようにすることで、将来専門とする診療科での研修を手厚くし、現場での即戦力となる医師を確保することを目指します。
また、地域間での医師の偏在をなくすため、研修医の定員について都道府県ごとに上限を設けるほか、研修先の病院の募集枠を制限し、医師不足に陥っている大学病院に優先して配分することにしています。
厚労省・文科省は、必要な省令を改正し、2010年度から新しい制度を実施する方針です。(18日20:47)