ギタリストの鈴木茂容疑者(57)が17日、大麻取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕されたことを受け、18日、鈴木容疑者がかつて所属していたロックバンド「はっぴいえんど」のオリジナルアルバム3作などの販売が停止になった。販売元の複数のレコード会社によると、期間は未定という。同バンドは鈴木容疑者のほか細野晴臣さん、大滝詠一さん、松本隆さんがメンバーで、73年に解散。「日本語ロック」を代表するバンドとして今でも親しまれているが、解散から30年以上たって、こうした形での販売中止は異例だ。
ポニーキャニオンは18日に再発売を予定していたデビュー盤「はっぴいえんど」や「風街ろまん」の出荷、5月20日に発売予定だった「はっぴぃえんどLIVE ON STAGE」の販売と、楽曲の配信を中止したことを明らかにした。また、キングレコードも3枚目のアルバム「HAPPY END」、「シングルスはっぴいえんど」など4作品を出荷停止。クラウンレコードは鈴木容疑者の個人名義作品のほか、細野さん、松任谷正隆さんらが参加した「ティン・パン・アレー」や、「鈴木茂&ハックルバック」名義の14枚の出荷停止を決めた。店頭にある作品の回収はしない。
「はっぴいえんど」は、70年にデビューし、3枚のオリジナルアルバムを出した。特に71年に発売した「風街ろまん」は名盤として広く愛聴されており、同作に収録された「風をあつめて」は昨年、ビールのCM曲にも起用された。【西村綾乃】
2009年2月18日